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2010年9月 4日 (土) 12:30
民主代表選:達増岩手県知事の中立公正な卓見
岩手県知事の達増拓也氏が小沢一郎氏の「政治とカネ」問題について的確な発言を示している。
岩手県の公式サイトが知事会見録を掲載しており、少し長くなるがその一部を転載させていただく。すでにネットでは知る人が増えているが、一般には知られていないことであるので紹介させていただく。なお、文中、太字部分は私によるものである。
「記者 民主党代表選に絡む動きですが、ここ数日の間で、主に首相サイドからのアプローチだと思うのですが、対立回避に向けた、融和に向けた動きというのが鳩山さんを仲介人としてなされています。具体的に言ってしまえば、多分小沢さんの出馬を翻意してもらおうという動きともとれるのですが、こうした今現在の状況についてどうお考えでしょうか。
知事 今まで民主党で代表選挙を行う時に、小沢一郎さんが無競争で代表にという流れになりそうな時には、「みんなで選挙をしなければ駄目だ。対立候補を立てなければ駄目だ。菅君、立ちなさい。」というのは、渡部恒三さんが、かつて前原代表が辞めた直後の状況の中で言ったせりふです。2年に1度行うと決まっている代表選挙ですから、民主党のガバナンスの問題として2年に1度、その時その時で誰が一番代表にふさわしいかということを決め直していきましょうと党則で決めて、全国の党員サポーターも巻き込んで行う話ですから、それを何か調整して実施しないことにするというのは妙な話だと思います。代表が辞めて、急遽次の代表を選ばなければならないという時に、幹事長が中心になって選挙をしないで次の代表を決めるというのは、菅直人さんがかつて代表を辞めた後、岡田さんが代表に選ばれるプロセスで、岡田幹事長が周旋して自らが代表になるというパターンであったことなのですが、2年に1度の代表選挙はきちんと行うのが原則だと思いますし、まして今現職で代表をしている側が、ほかの人が立候補するのをつぶしにかかるというのは、これは権力の濫用以外の何物でもない、めちゃくちゃな話ですので、そうなることは望ましくないと思います。
記者 今回の民主党代表選が、小沢さんと菅さんの対決になるとされる根本は、そもそもは菅さんの小沢外しというのが1つあったと思うのですが、逆に小沢さんが総理になられた場合、人事の処遇で、菅さん又は菅グループ等について、どのように扱えばいいと思いますか。
知事 全然心配していないのですが、まさに小沢、菅で代表選挙を争った、前原代表が辞めた直後の局面で、小沢代表になって、菅さんが代表代行になり、鳩山さんが幹事長になり、トロイカ体制で、それで参院選にも勝利して、政権交代への流れをつくっていったという例がありますので、小沢一郎代表であればきちんと適材適所、人を生かしながら党勢の拡大、そしてそれがひいては日本全体を良くしていくということを力強く進めることができると思います。過去にそういう実績があるわけで、全然心配していません。
記者 つまり菅さんをきちんと処遇してあげることができるということでしょうか。
知事 ただ、去年のマニフェストを1年もたたないうちにやめてしまおうとか、党内の合意もないのに消費税アップを決めて打ち出して選挙で大敗するとか、そういう人を、そういうことにかかわるところで遇するのは常識から考えると難しいのだと思います。まさに適材適所、その人に合ったところで、中長期的に税のあり方を考えるところのトップとかは良いのかもしれません。そのように適材適所で行えば良く、今まで偉かった人をこれからも偉いままにすればいいというものではないのだと思います。
記者 今、世論調査等がいろいろなところで行われていますが、大方の予想どおり小沢さんよりは比較的菅さんにシンパシーのある結果が出ていると思うのですが、それについてはいかがでしょうか。
知事 インターネット上の世論調査では、読売オンラインが小沢さんの出馬を支持するかで、支持するという人が圧倒的、スポーツニッポンの菅、小沢のどちらが良いという調査で小沢さんが圧勝と、ネット世論調査では小沢さんの圧勝というのが出ていると聞いており、そうするといろいろと知っている人は小沢さんを支持しているということなのだと思います。逆に言うと、大手新聞社や通信社等が行っている世論調査では、その対象となっている国民がいろいろなことを知らされないまま答えてしまっているのかと思います。政治と金の問題とか言いますが、いろいろと有名なネット論客の人たちの発言、それがツイッターで普通の人とかともやりとりされている中では、もう政治と金の問題というのは検察がつくった虚構であると。そもそも西松事件も村木厚生労働局長の事件と同じように、検察側が呼んだ証人が検察に反する証言をしていて、無罪になる可能性が高く、陸山会問題も逮捕や起訴に相当するような訴因ではないと。更に言うと、検察審査会の今やっている審査を申し立てた人というのが、外国人の権利に強く反対するという外国人排除的な政治運動を行っている人が申し立てたのであって、かなり小沢一郎は左翼で駄目だ、中国に甘いから駄目だみたいな中で、検察が暴走してこういうことになっていることが、インターネットの中では広く知られるところとなってきているのだと思います。国民全体に知らせるのは、マスコミが報道ぶりを転換すればすぐできるかもしれないのですが、今までのようなマスコミの報道ぶりですと、そういうネット上では共有されている大事な知識、情報を国民にきちんと伝えていくには、2,3年かけて志ある人たちが国民一人ひとりに直接伝えていくということをやらなければならないのだとは思うのですが、今回は民主党の国会議員さんと地方議員さんと党員サポーターですから、2週間あればかなり真実は浸透するのではないかと思っています。
記者 今のマスコミの報道では、なかなか一般の国民は小沢さんの本来の姿が分からないのではないかというお話だったのですが、知事から見て今のマスコミの小沢報道というのは偏向しているとお考えでしょうか。
知事 まず、報道の自由というのがあって、取材の自由とか、編集の自由とかもありますから、それぞれ書きたいことを自由に書き、出版すれば良いのだとは思っているのですが、ただそもそも今小沢一郎さんが日本の総理大臣ではないということはとても異常なことだと私は思っています。というのは、西松事件で元秘書が逮捕されて、そのことで代表を辞して、それで代表として去年の総選挙に突入することができないで総理大臣になれなかったわけですが、今やその西松事件というのはきちんと裁判していれば元秘書は無罪になるであろうということが見えてきています。その裁判を止めてしまうために、陸山会事件という別の事件でまた逮捕して、西松事件のその決着が出ないようにもなってしまっている。ということで、小沢一郎さんが本当は総理になっていてしかるべきなのに、なっていないという異常事態を引き起こす中で、マスコミはそれを防ぐ役割は果たせなかったということだと思うし、そして今現在もその異常さを是正する役割は果たしていないと思います。
記者 憲法75条と検察審査会の話なのですが、小沢首相が誕生した場合に、検察審査会で強制起訴という議決がなされたら、小沢さんはどういう対応をすべきだと知事としては考えていらっしゃいますか。
知事 そもそも検察審査会に申し立てをした人とその目的との関係で、それを受理して審査会を始めたことが本当に妥当だったのかという問題もあると思うのですよね。外国人参政権の問題とか、在日外国人の権利のことで争いたいというのであれば、それは別途国会の中の立法政策論の議論の中で争えば良いのであって、だからそもそも何のためにそういう申し立てがなされたのかということも含めて大局的に判断して、またそこで問題になっていることも土地だか建物だかの実際の取得の日と届け出の日にずれがあって、年度をまたいでいるということと、あとは銀行からの資金調達が間に合わなかったところをポケットマネーで払ったと書いていなかったと。本当にそこが問題なのであれば、それぞれ今までは自治省、総務省から直すべきなら直すべきという指摘があって、それに従って直せば済んでいた話で、そもそもそういう司法の場で争うことにはなじまないということだと思います。だから、形式で考えるのではなく、中身で国民が納得できるような形で対応がなされれば良いのだと思います。
記者 小沢首相がもし誕生したら、鳩山さん、菅さん、小沢さんと、ころころ替わってしまうことになるわけですが、知事としては解散総選挙で国民に信を問う必要はあるとお考えですか。
知事 まず、去年の衆院選の原点に立ち返って、あの民意に沿った体制にしていくという趣旨からすれば、あえて民意を問う必要はないのだと思います。それからもう一つ、去年、西松事件で小沢さんが代表を辞めたのは、あの時話していましたが、一切やましいところはないと、ただ党内ががたがたしているので、選挙に向かって党が一枚岩になるように辞めたということです。先ほど言ったように、あのようなマスコミ報道の中で国民に真実を伝えるには、やはり2,3年かかる局面だったから、つまり国民が間違った情報を基に選挙に臨まなければならないというのは、民意をゆがめる危険性があり、だから小沢一郎さんはそんな民意がおかしくなる、ゆがむと分かっているような選挙を行ってしまうのは、政治家、トップリーダーとして責任あることではないということで身を引いたわけです。だから、やはりそういう民意がねじ曲げられるような選挙結果になりそうな解散総選挙はしないという判断をするのではないかと思うし、それは正解だと思います。
記者 政治と金なのですが、蓮舫さんなんかは、国会で説明すれば良いのではないか、小沢先生本人もテレビ番組で話すみたいなこともおっしゃっていますが、知事としてはどういう場で、どういった説明をするのが望ましいと考えていらっしゃいますか。
知事 私は、いろいろと自分で調べて大体分かっていますから、もう説明はしてもらわなくても結構なのですが、いろいろな人がいろいろな意見を言うのは、それは人の自由だと思うのですが、内閣の一員は内閣を構成している法務省の検察当局が起訴しないと言っていることについて、起訴の可能性があるとか言ってはいけないと思います。内閣として一体となって白ということにしているのだから、そこで黒ではないかみたいなことを言い出すのは、内閣をぐじゃぐじゃにすることになると思います。内閣というのは、最強の権力機関なわけですから、その一員としてやはり言動には気を付けてもらわないと困ると思います。
記者 民意がねじ曲がるというような、世論調査の結果ですと小沢さんに厳しいようなデータが出ているわけですが、その結果がそのまま選挙の結果に反映されるとやはり、ざっくりと言って衆院選で負けるとなると、それは民意がねじ曲げられることになると、そういうような趣旨の話でよろしいのでしょうか。
知事 ええ。しかも、ネット調査の結果というデータがあるわけです。それとネットの外でやっている世論調査での180度違う結果が出ている原因、理由を考えていった時に、それはそこに参加している人たちの性格の違いとか、何かそういう違いとかというよりは、ネットで得られる情報を踏まえて判断しているのか、そうでないのかというところがやはり最大の違いであり、今民意を形成するのに必要な情報がネットでしか得られないみたいなことになっています。そういう中で、やはり国民全体の民意を問うとかすると、民意はゆがめられてしまうと思います。そういうことは、去年の春ごろから起きているのですが、その中で小沢一郎さんは党代表を辞めるとか、今年党幹事長を辞めるとかということは、やはり選挙直前にそういう民意が大きくゆがめられる危険性がある形で選挙に突入してしまうのは、国のかじ取りをしている政治家たちとしては避けなければ駄目なのであって、自分が身を引くことで民意がゆがめられない形で国政選挙が行われるというために身を引いたということなのだと思っています。だから、そのようにして政治家の犠牲において民意がねじ曲がらないような工夫ができるのですが、ただ今回は党の中の選挙であり、さすがに議員とか党員サポーターは自ら意欲を持って政治に参加している人たちで、自分の主体的判断に必要な情報は自分の責任できちんと収集して判断をするということだから、正々堂々立候補しているということだと思います。」
(ここまで岩手県知事会見録からの転載)
達増拓也岩手県知事は、ネットから真実の情報を得て、全体について正確で公正な判断を示している。マスゴミが事実を正確に公正に報道すれば、すべての国民が達増知事と同様の公正な判断を示すことができるようになるはずである。
民主党代表選に際しては、投票権を持つサポーター、地方議員に、ネットからの真実の情報発信を、必ず周知徹底しなければならない。マスゴミの偏向情報によって総理大臣を決定する選挙が歪められることを絶対に阻止しなければならない。
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