★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK93 > 798.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
政策論争を制し緒戦は小沢一郎の独壇場 - マニフェストとクーデター_世に倦む日々
http://www.asyura2.com/10/senkyo93/msg/798.html
投稿者 black9 日時 2010 年 9 月 03 日 17:28:42: gWkPHV3D8TzCo
 

政策論争を制し緒戦は小沢一郎の独壇場 - マニフェストとクーデター
http://critic6.blog63.fc2.com/blog-entry-370.html

そろそろ、マスコミが代表選の世論調査を仕掛けてくる時期だが、果たしてどのような結果を報道するだろうか。現時点での情勢分析を率直に言えば、マスコミの中が徐々に割れ始めている状況が窺われる。揺れ始めたと言った方が正確だろうか。小沢一郎が出馬し、記者会見を行って4日。
4日の間にマスコミの空気が変わり始め、小沢一郎の勝利の可能性を意識し始める者が増えてきた。それまで、小沢一郎は絶対悪の存在で、国民の敵で、論外な犯罪者で、オーウェルの『1984年』のゴールドスタインだった。わずか4日で状況は一変し、今や小沢一郎はマスコミ世界の中心で脚光を浴びる花形役者になっている。

本日(9/3)のテレビ朝日のワイドショーは、決定的な印象を視聴者に与えていた。小沢一郎の語る言葉は政治家の言葉であり、国民の声を背中に背負っている。菅直人の言葉は官僚の言葉であり、国民の生活と無縁な位置から発せられている。その違いが全てだ。官僚の言葉は聞いていて何も面白味がない。共同会見でも、記者クラブ討論でも、記者たちは小沢一郎に質問したくてたまらず、小沢一郎の回答に興味津々で、質疑応答に夢中で引き込まれるのだ。面白くて熱中するのである。
先週まで小沢一郎を侮蔑し罵倒していたはずの記者自身が、小沢一郎の言葉に興奮を覚え、律動と期待を隠せなくなっている。返ってくるのが官僚の言葉ではなく、政治家の言葉だから、期待感で議論が弾み、気分も自ずと高揚するのである。  

現在のマスコミが発表する「支持率」とは、その実体はテレビで映し流した「情報」に対する視聴者の好感度(プリファレンス)の反応値である。広告業界で使われる指標と意味が同じだ。政治報道は「情報」であり、テレビの人間が善悪正否を価値づけして紹介する。大越健介と一色清と与良正男が総動員で「悪の象徴」として宣伝した「情報物」が、視聴者に高いプリファレンスを得られるはずがない。
テレビに頭を漬け込まれた現代人は、テレビが脳そのものになっていて、報道番組のキャスターの価値観と世界観をそのまま是として生息している。それを客観的に対象化する情報処理の知性を持っていない。CMで流される商品の宣伝情報を信用するように、視聴者である大衆は、マスコミ報道の解説と判断を疑わず、バイアスのかかった情報を信じ込むのである。3年前、発ガン性物質が発見された中国産うなぎの蒲焼きは店頭から消え、報道で安全性に問題があるという認識が広まった中国産食品は消費者に買われなくなった。

ところが、わずか3年後、今年のNHKの報道を見ると、土用の丑の日のニュースの映像で、「味はどちらも同じだから、安い中国産うなぎでいい」などと街の声で言わせている。3年間で食品の安全性の問題は解決したのだろうか。この報道で、中国産うなぎは確実に販売を回復させ、小売店の定番商品として置かれるだろう。NHKが中国産うなぎの消費を薦めている。

この4日間の代表選のテレビ中継で、小沢一郎のプリファレンスは確実にポイントが上がった。夜や朝のテレビ報道は、小沢叩きを目的とする連中が映像を編集で切り刻み、実際の討論の中身とは全く違った断面と要約で伝えているため、番組だけを見た人間は、従来からの小沢一郎の悪性表象を変えられないだろうが、生中継で全部を見た者は、相当に印象を変えるはずだ。
NHKやテレ朝の報道番組では、会見や討論会は「政治とカネ」の問題と「普天間基地」の問題が中心に論争されたという図式になっている。事実は違う。論戦の中心テーマになったのは、官僚主導の予算編成の問題であり、マニフェストと財源の問題だった。小沢一郎が、昨年の政権交代の政策上の意義を主張し始めた途端、場内は一瞬で小沢一郎のペースになった。国民の意思を代弁する政治の正論は小沢一郎が吐いているのであり、小沢一郎の発言の方に情熱と迫力があり、記者も含めた論戦の場を圧倒するのである。菅直人の主張には人を惹き付ける要素がなく、詭弁だらけのため、聞いていて不快な気分になる。

2日目(9/2)の記者クラブ討論会からは、菅直人は政策論争を引っ込め、「政治とカネ」のネガキャン攻撃に徹するようになった。政策論争を主導しているのは明らかに小沢一郎であり、特に予算編成と政治主導の問題に世論を巻き込むことに成功している。官僚が最も恐れていた事態が出現している。半年以上、政治は反動の方向へ巻き戻されていたが、ようやく小沢一郎が昨年8月の原点を甦らせた。

小沢一郎の議論は、まさに政府に対する野党の発言なのである。久しぶりに聞く野党政治家の政府批判の声なのだ。国民を代弁する野党の声は、この1年以上、どこからも聞こえて来ず、自民党もマスコミも官僚が主導する政策路線を翼賛するだけだった。マスコミや自民党から批判されていたのは、政府ではなく国民の方だった。
文句を言わずに消費税増税に応じろと言い、日米同盟の重要性で辺野古に基地を作るから文句を言うなと言われ、マスコミも自民党も民主党も、官僚と米国と一緒になって国民の願いと思いをねじ伏せていたのが、この約1年の政治だったのである。国民の声は報道に上がらず、それを代弁する者は出なかった。

政権交代の意味は掘り崩され、詐欺に遭った国民は泣き寝入りさせられていた。だから、小沢一郎の言葉は新鮮で緊張感があるのであり、誰もが磁力に引き寄せられ、討論会は小沢一郎の独壇場になって熱を帯びるのだ。小沢一郎はマスコミの寵児になった。一般会計と特別会計を統合して207兆円の中から財源を捻出するという話も、今年に入ってからは誰も言わなくなり、財務省による財政再建の論理だけが国民を睥睨し、予算シーリングの手法が当然のようにまかり通っていた。

鳩山マニフェストには、一律10%削減で緊縮財政をするなどと、そんな公約はどこにも書かれていない。公約でない方針が政策現場を支配し、国民が投票で契約したはずの公約が骨抜きにされ、それをマスコミが正当化して翼賛していた。菅直人は君子豹変して、国民を裏切り、官僚の奴僕になった。

なぜ、民主党政権はマニフェストを放棄して、財務官僚の言いなりに変質してしまったのか。今回、私には漠然と理解できたところがある。決定的な事変と言うか権力変動は、あの1月の検察による陸山会捜査だ。あれで小沢一郎が失脚し、財務省が権力を握り返した。あの事件(捜査)は官僚によるクーデターだ。クーデターの第1弾が1月の陸山会事件であり、第2弾が6月の菅直人の裏切りである。

2回のクーデターによって政権交代は転覆させられ、鳩山マニフェストは白紙化された。クーデターという表現を使い、こうした認識と解読を示すと、直ちにネットのブログ左翼界隈から「陰謀論」の批判が飛び出る。レッテル攻撃の石の礫を受け、唾を吐かれる難に遭遇する。物的証拠の陳列のない政治の推理や洞察に対して、粗暴な罵倒を投げつけて論難する手法がネットで蔓延り、ネット言論の世界を砂漠のように干からびさせ、想像力を失った野獣の噛み合いのような世界に堕させてしまっている。

最近、参院選の直後だったと思うが、神野直彦がNHKの日曜討論に出演して当を得た発言をしていた。それは、予算編成の方針については、年度の初発に方針が確定されなければならないというもので、それが政権から提示されなければ、財務官僚は自分たちの論理で勝手に編成作業をするという指摘である。神野直彦は、政権交代があったのだから、今年度は従来と違って、政権が霞ヶ関に対して予算編成の新方針を強く指示すると思っていたと番組で語っていた。

来年度予算の作業は1月から始まる。12月末に今年度予算案の取り纏めを終え、国会で審議に入る。大きな編成方針を決める上では、1月が最も重要な時期なのだ。そのとき、正月明けに何があったか。記憶しているのは、まず、行革担当相だった仙谷由人が、いきなり消費税増税を打ち上げた。政権内の閣僚による最初の発言で、衝撃の出来事だった。次に、藤井裕久の後に財務相に就いた菅直人が仙谷由人の発言を訂正、公約どおり消費税は4年間は上げないと確認された。

その直後、陸山会事件が勃発する。小沢一郎の秘書が逮捕され、家宅捜索が続いて起訴に至る。世情騒然とする中、小沢一郎に対する事情聴取が始まり、小沢一郎と検察の攻防が続く。参院選前の政局が激動する。その間、表舞台では普天間の政治が沸騰していたが、2月に入り、菅直人が突然に消費税増税へと方針転換し、それを堂々と打ち上げ始める。1月から2月にかけては、神野直彦に従えば、来年度予算の編成方針を決める時期で、マニフェストに則って特別会計と一般会計を統合するなら、この時期に検討して政府内で確定させなくてはいけなかったのである。

本来、その任務については、国家戦略室(局)が司令塔になるはずだった。マニフェストで謳った政治主導の予算編成を遂行する機関が国家戦略局で、選挙前、その組織のヘッドに就くのは菅直人だと誰しも思ったし、実際に、政権交代後に国家戦略担当相に座ったのは菅直人だった。菅直人による予算組み替えの動きが遅々として進まないのは、藤井裕久と財務官僚が邪魔をしているからだと私は思っていた。

だから、正月明け、藤井裕久が病気引退し、菅直人が新財務相に就任したときは、これでようやく政治主導による予算編成の態勢ができたと歓迎したものだ。まさか、菅直人が寝返り、藤井裕久でさえ言わなかった消費税増税を打ち上げるとは、夢にも思わなかった。晴天の霹靂だった。菅直人から官僚批判を除けば、一体何が残るのか。だが、一連のプロセスを現在から振り返り、権力の視点で捉え直すと、全体が一枚の絵になって立ち現れる。財務官僚は仙谷由人と繋がっている。

そして、財務省による予算編成権の奪権と、検察による陸山会捜査(小沢一郎失脚)は無関係ではない。コトを同時に起こしている。同時多発クーデターだ。財務省と特捜部は連携している。ここまで仮説を立てると、当然、次の推理に導かれる。財務省と検察をブリッジするのは国税だ。国税は、政治家の全てのカネの秘密を握っている。菅直人が劇的な転向を遂げたのは、鳩山由紀夫と小沢一郎に対する捜査を見て震え上がったということと、何か国税に尻尾を掴まれていて、それを材料に財務省に強請られたという裏があるのではないか。普天間で鳩山由紀夫を失脚させ、次は菅直人に番を与えてやると言われ、官僚が協力してやるから黙って財務省の言うこと(消費税増税・天下り容認・特会廃止取りやめ)を聞けと迫られたのではないか。協力しないのなら、国税が掴んでいる情報を検察に流すぞと脅されたのではないか。菅直人は首相に就任したとき、官僚の言うことを素直に聞けと全閣僚に訓示し、全閣僚から誓約書まで取っていた。

来週、菅陣営はネガキャンのボルテージを上げて巻き返しを図るだろうが、政策論争で小沢一郎の優勢を崩すことはできないだろう。論戦の機会を作れば作るほど、小沢一郎の勢いが増し、世間の共感と評価を獲得してゆくことになる。菅陣営の頼みの綱の「国民世論」を覆す事態になる。菅直人と小沢一郎の二人を較べたとき、政策知識や弁論能力で上と思われるのは、どう見ても菅直人の方で、口下手で朴訥とした小沢一郎が苦戦する展開になってもいいはずなのだ。しかし、実際には逆になっていて、小沢一郎の方が説得力が溢れ、政策の論戦を制圧している。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2010年9月03日 18:10:28: ISqvGwYH8Y
あまり大衆をばかにしない方が良い。
立ち位置の違いで、見えるものもあったり、見えなかったりするのだから その差であって判断力の差などほとんど無いに等しい。

管総理は、首相官邸と言う箱の中で目を奪われ、耳を塞がれ官僚の与える恣意的な情報に接する内、判断を誤る結果となったのだ。

市民活動家として街にでれば、判断も変わるだろう。しかし、権力亡者の存念だけは変えられない、


02. 2010年9月03日 18:16:43: BDDFeQHT6I
テレビ朝日のスーパーモーニングを見た、キャスターの鳥越氏もコメンテーターの週間朝日の山口編集長や三田園氏もゲストの小沢氏も皆楽しそうだった。
投稿にあるように質問に跳ね返ってくる政治家小沢氏の言葉が的確で論理的であり、質問する側の意図に充分答えるものであるため、キャスターもコメンテーターもあれもこれも質問したくて質問合戦となり、収集が付かなくなりそうだった。
日頃小沢氏に批判的な発言の目立つ三田園氏もまるで小沢応援団のようだった、時間切れで終る時、また出演して下さいと言うレギュラー陣の発言が期待感に溢れていた。
本物の政治家との対話は、政治報道に携わる番組レギュラー諸氏にとっても楽しいものなのだと観ている私にも充分伝わってきた、視聴者にとっても至福の時間であった。
スパモニのすべての時間を使っても誰も文句を言わないだろう内容で、鳥越氏の日頃の言動がこの番組を実現させた原動力なのは間違いない、みのや古館やみやねやの番組では決して実現出来ない出色の出来だったと思う。

03. 2010年9月03日 18:39:48: 1zQY0NMQYo
同じ民主党に属している筈の両者の討論が、まるで与野党の党首討論のように見えるから不思議なものである。 両者の格の違いが如実に現れて圧倒的に小沢さんの勝利に終わったが、恐らく同じことを言ったとしても迫力の差が印象的だった。 円高対策について、小沢さんが徹底的な円売りで対抗すると取れる発言があったが、自信に満ちた態度での発言には威厳があって、恐らくこの威力のある言葉だけでヘッジファンドの連中の肝を冷やしただろう。 久しぶりに政治家としての自信に満ちた威厳を見たような気がする。 テレビや新聞・雑誌で悪者のイメージでしか語られていなかった小沢氏に、本物の政治家を見た人にとってはショックだったのではないか。 薄っぺらな言葉で受け売りの政策をしゃべるのじゃなく、自分の言葉で自分の意志をはっきり語った小沢さんの言葉に心をうたれたと思う。 根拠もない政治と金の批判しかできなかった菅さんは実に惨めだった。 小沢人気が沸騰するのじゃないかと思う。 N.T 

04. 2010年9月03日 19:26:39: LFpK9JWwK2
自分が向こう側の人間だったら、今、どうするだろうか?
公党の代表選挙だからあからさまな操作は難しいだろう。
暗殺? この段階でそんなことをすれば何が起るかわからない。

小沢内閣誕生後を見据えての裏取引?
わからない。

OSX10.2.8


05. 2010年9月04日 05:45:16: QmlOXgDwXo
この投稿者の解釈に違和感はない。

二つのクーデタがあって、最初が1月の陸山会事件、二つ目が普天間による鳩山政権揺さぶりと菅政権への移行。

事実関係の詳細は私たちの知るところではないが、大局的にみると当たっているのでは。

もしそうだとすると、私たちの国家は、反国民集団をエリートとして奉っている、そういう国家なのですね。いま、よくわかりました。

これらの動きをみると、「彼ら」は相当のワルで頭も切れる。それに比べるとマスコミはかなり頭の悪い使い走りに見えてきた。



  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 コメントの2重投稿は禁止です。  URL紹介はタイトル必須
ペンネームの新規作成はこちら←  最新投稿・コメント全文ページ
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK93掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK93掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧