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【高橋昌之のとっておき】小沢氏の出馬は政治生命かけた最終決戦
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100828/stt1008281802009-n1.htm
2010.8.28 18:00
鳩山由紀夫前首相との会談を終え、民主党代表選出馬を表明した小沢一郎・前幹事長=26日午前、東京・港区(大西史朗撮影) 民主党の小沢一郎前幹事長が26日、9月14日の民主党代表選に出馬することを表明しました。菅直人首相が6月に就任したばかりということもあり、党内だけでなく世論も「首相続投でいいのではないか」という空気が広がる中で出馬を決断したわけですが、その理由は小沢氏周辺によると「いま自分が立ち上がらなければ日本の危機は救えないと判断した」からのようです。
私は今回の小沢氏の代表選出馬は「政治生命をかけた最終決戦」とみているので、今回はそれをテーマに書きたいと思います。
私は6月に小沢氏が幹事長を辞任した際、このコラムで「小沢氏は9月の民主党代表選では復活に向けて動くだろう」と書きました。小沢氏の辞任は7月の参院選で勝利するために「いったん表舞台からは身を引こう」というもので、9月の代表選では自らが目指してきた政策の実現に向けて本格的に動き出すとみたからです。
私の取材では、小沢氏は参院選の勝敗にかかわらず、その時点ですでに決意を固めていたようです。そして、菅首相に対しても「日本の政治を本当に変えて政権を運営していくだけの力量はない」との見方を強めていきました。
しかし、民主党内では「首相をころころ代えるのはよくない」という消極的な理由ですが、首相続投論が広がる一方、小沢氏に対しては政治とカネをめぐる問題への批判が強いことから、「小沢氏が勝つ見込みはない」(菅首相支持グループ)として、小沢氏は出馬しないとの見方が強くありました。
その中で、小沢氏は代表選出馬を決断しました。同氏周辺は「これは日本の将来がかかった戦いで、もう待ったなしだ。必ず勝つ。仮に負けた場合は党を割って政界を再編し、政治目標を実現する覚悟だ」と、小沢氏の心境を解説します。
選挙結果が出たら、ノーサイドで挙党一致というのが一般論でしょうが、それは「党に残るなら」という前提のことであって、「党を出る」ということなら話は別です。後には引けないという覚悟を決めたという意味で「小沢氏は政治生命をかけた最終決戦に打って出た」といえます。
小沢氏は平成5年に自民党を離党して以来、政界再編を繰り返してきました。そして昨年8月の衆院選で政権交代を果たしました。16年間にわたる政界再編は「二大政党による政権交代可能な政治にして、官僚主導から国民本位の政治主導に変える」という小沢氏の政治目標を実現するためのものでした。
政権交代は実現し、民主党政権が誕生したわけですが、1年間たって政治主導とそれによる国民のための政策は、まだほとんど進んでいないように思えます。そして日本の危機的状況を打開する糸口はみえてきません。
小沢氏は鳩山由紀夫前政権で幹事長を務めていたわけですから、責任は小沢氏にもあります。その最大の原因は「政策は鳩山、党は小沢」という議院内閣制とは思えない妙な仕切りに応じたことにあります。小沢氏としては参院選に専念したいという思いがあったのかもしれませんが、結局、鳩山政権は迷走が続き、退陣に追い込まれました。
小沢氏が今回の代表選に出馬することを決断した背景には、その反省があるのかもしれません。小沢氏はかねがね周囲に「政権をとることやポストはあくまで手段であって目的ではない。何をやるか、こそが大事だ」と語ってきました。首相というポストについても、あえて就こうとはしてきませんでした。
しかし、今回の代表選では、自分が先頭に立たなければ、日本の危機を救うことはできないと決断したようです。これまで、小沢氏の政治手法をめぐっては「裏から操る」などその見えにくさや分かりにくさへの批判がありましたが、自分が先頭に立つということになれば、その方がすっきりするかもしれません。
また、疑念をもたれている政治とカネの問題でも、仮に小沢氏が首相になれば、国会などで説明から逃げるわけにはいきませんから、是非が明確になるでしょう。
そして何よりも、小沢氏が日本の危機を救うというのであれば、具体的にどのような理念、政策を掲げるのか、果たして本当に実行力があるのか、が問われます。小沢氏は代表選出馬にあたって、「自分でなければできない」というだけのものを示してほしいと思います。
一方、受けて立つ菅首相も、政権運営にあたっての理念と政策を明確に打ち出すべきです。6月の衆院選以来、参院選でもその後も、今回の代表選に配慮してきたせいか、「菅直人としての理念や政策」は、まだみられません。しかし、菅首相もこれまでの政治経験から培ってきた理念と政策があるはずです。この際、遠慮することなく、打ち出してほしいものです。
民主党の最大の欠陥は、党としての理念と基本政策である「綱領」がないことです。これでは、民主党政権が何を目指すのか、さっぱり分かりませんから、安心して政権を任せることはできません。
今回の代表選は、これを明確にする最大のチャンスです。小沢氏も菅首相も互いの理念、政策を正面からぶつけ合って、全力を挙げて戦うべきです。
いうまでもなく、日本は国際的にも国内的にも危機的な状況にあります。そして残された時間は長くはありません。何よりもまず、政治が動かなければ日本が危機から救われることはありません。民主党は政権与党であり、代表選の行方は日本を左右します。それにふさわしい代表選となってほしいと思います。
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