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菅直人首相は27日、民主党代表選への正式な出馬記者会見を31日夕に行う方針を決めた。小沢一郎前幹事長も週明けに記者会見する見通し。代表選告示を9月1日に控え、首相と小沢氏の両陣営は多数派工作を一段と加速させており、27日も党員・サポーター票や、態度を決めていない国会議員の取り込みをにらんだ活動を展開した。
首相は同日午後、東京都大田区にあるメッキ工場など中小企業2社を視察するとともに、経営者との車座集会に臨んだ。円高などに苦しむ現場の実情を直接把握し、経済対策に全力を挙げる姿勢をアピールするのが狙い。視察後は、「必要な時には断固たる措置を取る」と為替介入の可能性を示唆する声明を自ら発表した。
首相としては、「現職」の強みを生かし、選挙戦のカギを握るとの見方もある党員・サポーターや地方議員を引き付ける思惑もあるとみられる。「政治とカネ」の問題を抱える小沢氏への世論の批判が強いこともあり、首相陣営は全体(1224ポイント)の約4分の1に当たる300ポイントが割り振られた党員・サポーターを重視する戦略だ。
首相は夜には、側近の阿久津幸彦、寺田学両首相補佐官らと首相公邸で会い、党内情勢を聞いた。また、首相陣営が30日に発足させる総合選対本部の本部長に江田五月前参院議長、本部長代理に石井一副代表の就任が決まった。
一方、小沢氏は27日、午前中の全国郵便局長会に続き、午後は日本医師会と日本歯科医師会を相次ぎ訪問。民主党最大の支持団体である連合の本部も訪れ、古賀伸明会長に出馬あいさつをした。国政選挙で一定の集票力を持つ団体との関係を見せ付け、選挙に不安を抱える議員の心理に訴える狙いがありそうだ。
古賀氏が会談で、政治資金問題に関する明確な説明を求めたのに対し、小沢氏は「代表選になればきちっと自分の言葉で説明したい」と応じた。(2010/08/28-00:02)
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