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写真 ゲンダイ的考察日記より
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ゲンダイ的考察日記より
日刊ゲンダイ 2010/08/24 掲載
2010/08/25(水) 00:40:20
[政治(菅政権)] 参院選の消費税発言に続いて代表選向けにまた大バカ発言
「3年後ダブル選挙」は菅政権に致命傷
それを言ったらオシマイだ〜自ら“伝家の宝刀”を封じる愚
政治オンチは分かっちゃいたが、この人、ホントに大丈夫か?
菅直人首相がきのう(23日)、当選1回議員との“面談”を開始。きょうも新人議員を衆院議員会館の自室に招き、再選支持を訴えた。問題は、彼らを前に衆院解散の時期について「3年後に(参院選との)ダブル選挙でやればいい」と話したことだ。
「この政局カンのなさは致命的」と、政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。
「総理大臣が3年後の衆参ダブル選挙に言及するなんて、とんでもない話。しばらく選挙はないと安心させることで、地盤が不安定な新人議員の支持を取り付ける狙いでしょうが、あまりに姑息なやり方です。自らの政治哲学やビジョンを語って支持を訴えるなら分かります。しかし、菅首相には“これをやりたい”という理念もない。目先の代表選のことしか考えていないから、こう言う軽率なことを言ってしまう。一国のリーダーの器として、どうかと思います。解散権は、総理大臣にとって唯一最大の武器。それなのに、3年先の解散時期を明言するなんて、自ら解散権を封じてしまったも同然です」
解散権は、首相の専権事項とされる“伝家の宝刀”だ。これがあるから、求心力を維持することができる。いつ抜くか分からないから怖いのであって、解散日時を口にした途端、リーダーシップは急速に失われる。常識だ。
ところが、菅は「3年間は解散しない」と言った。伝家の宝刀をチラつかせる前に、サヤから抜いて「実は見掛け倒しの模造刀です」と明かしてしまったのだ。これでは、1年生議員を取り込むどころか、民主党政権を窮地に追い込むだけ。何の展望もなくブチ上げた参院選中の消費税増税と同じで、この男には定見というものが感じられない。代表選に向けて、保身しか頭にないから、「衆参ダブル」なんてアホな発言をしてしまう。
再選しても解散風が強まる皮肉
「菅首相の“解散しない”宣言は、自民党を壊滅に導いた麻生太郎元首相を思い出します。麻生さんは逆パターンでしたが、念願の首相になって舞い上がり、月刊誌で“国会の冒頭解散”を宣言してしまった。これに手足を縛られ、右往左往。一日でも長く総理の座にしがみつこうと欲を出したせいで、結局、解散権を行使できない状況に追い込まれた」(永田町関係者)
菅も同じ運命をたどることになる。だいたい3年間は解散がないなんて、誰も思っちゃいない。
自民党をはじめとする野党は、来月の代表選で菅が再選を果たせば、あらゆる手段を使って菅降ろしに動く。すでに秋の臨時国会では「衆参ダブル」発言について追及すると息巻いている。そこで菅がブレれば、さらに攻め立てる。解散権を封じた首相には、野党との駆け引き材料もない。「ねじれ国会」の参院では問責決議案も可決される。そうなれば野党は当然、審議拒否。国会は空転だ。予算審議が始まっても、野党とのパイプがない菅首相では関連法案が通らない。長期の“政治空白”が続けば、円高・株安に歯止めがかからず、景気はいよいよ深刻化。菅の頼みの綱である世論にソッポを向かれるのは時間の問題だ。
自ら解散権を放棄した菅が再選されれば、皮肉なことに、かえって年内解散の可能性が濃厚になってくる。それも自業自得だ。
(日刊ゲンダイ 2010/08/24 掲載)
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この件、ニュースで知ったときは「そんなこと言って、大丈夫?」と思いましたが、案の定、コキおろしされています。
別の記事では、今回の円高・株安の対策について、菅首相と仙谷官房長官に、市場関係者はからは「しゃべらせるな!」と厳しい批判です。
再選されても、前途多難の政権です…。
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