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「小沢首相」なら起訴できない検察審査会の欠落部分／伊藤 博敏
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投稿者 四郎 日時 2010 年 8 月 23 日 11:21:53: mYnTEBSk2DO.6

民主党代表選に小沢一郎前幹事長は出馬するのか――。

　かまびすしい議論が続いている。

　8月12日に小沢氏がメールマガジンで「民主党は原点に帰り、『国民の生活が第一』の政策をひとつひとつ実行する」と宣言。これが「前向き発言」と受け止められるかと思えば、13日、岡田外相がテレビ番組の収録で「検察審査会の2度目の結論が出ていない段階で、『首相』になり、審査会が起訴相当、不起訴不当と結論を出すのは考えにくい」と発言、冷水を浴びせかけた。

　今後も、鳩山由紀夫首相が19日に開く軽井沢の研修会に出席した場合の発言、あるいは25日に自らが主催する「小沢一郎政治塾」での講演と、小沢氏の言動は様々に注目されよう。

　それはさておき、指摘したいのは、「岡田発言」にもあった検察審査会の存在である。検察審査会は、昨年5月の法改正で、検察の不起訴処分への不服申し立てを受けて審査、起訴すべきかどうかを決める起訴議決制度を導入した。

　その結果、昨年から今年にかけて、小沢氏の政治団体「陸山会」が、二度にわたって東京地検特捜部の摘発を受け、会計責任者の秘書らは逮捕起訴されたものの、小沢氏本人が不起訴処分だった件について、検察審査会は告発を受けて、審査することになった。

　以降、首相候補でもある小沢氏は、さまざまな点で活動に制約を受けることになった。なかでも04年と05年の政治資金規正法違反を審査する東京第五検察審査会は、4月27日、全員一致で小沢氏の「起訴相当」を議決、刑事被告人となる可能性が出てきたことで、さらにその活動が封じられた。

　半年の任期で交代する一般市民11人が、日本有数の政治家である小沢氏の生殺与奪の権を握った。「起訴相当」を受けた東京地検特捜部の再捜査でも不起訴処分となったため、現在、東京第五検察審査会は再審査に入っている。

　審査は、4月末の議決メンバーを一新して行われており、そのうちの半数が10月末に交代(任期は半年)するので、早ければその時に議決。「起訴相当」の結論が出れば、強制起訴となる。

　だが、小沢氏には検察審査会の「強制起訴」を免れる方法がある。「首相になること」である。憲法第75条はこう定めている。

「国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない」

　9月1日に告示、9月14日に行われる民主党代表選は、本人が出ようと出まいと、菅直人首相と小沢氏との戦いである。

　誰が出馬しようと「小沢のダミー」といわれるのなら、小沢氏本人が出馬した方がスッキリする。その場合、鳩山前首相のグループと小沢グループが合体すれば、党内力学から「小沢首相」の誕生もある。

　首相になれば訴追されず、それはそれでたいへんな論議を巻き起こすことになるだろう。

　もともと検察審査会という制度は、「有罪の証拠はあるが、検察官が情状酌量で起訴しなかった」といった事件に対し、被害者や遺族などが訴え、それを審査員が「市民目線」で判断するものだった。

　従って、案件として相応しいのは交通事故や単純な刑事事件で、プロの検事や判事でさえ判断に苦しむ政治資金規正法違反のような微妙な事件を委ね、起訴か不起訴の判断を下させるのには無理がある。しかも、その判断は政局を生む。

　「起訴相当」の議決書には、次のような感情的表現が並んだ。

　「不合理で不自然で信用できない」「執拗な偽装工作」「絶対権力者である被疑者(小沢氏)」…。そう書き連ねたうえで、「市民目線からは許し難い」とし、最後に、「これ(起訴)こそが善良な市民の感覚である」と、結ぶのだった。

　「小沢捜査」は、「なんとしてでも小沢を逮捕する!　」という強い意欲を持つ捜査現場の特捜部が、「政権党とコトを構えたくない」と考える検察首脳の" 圧力"を跳ね返す形で進み、いつものようにマスコミの司法記者会は特捜部を"支援"、小沢氏の金権ぶりを報じて捜査を煽った。

　雑誌ジャーナリズムは、「小沢バッシングは売れるから」という理由で、「反小沢」で記事を作成、実際によく売れた。

　有権者から無作為に選ばれる審査員が、マスコミに左右され、時流に流されることは否定できまい。「裁判員制度も含め、司法への市民参加が『感情司法』を生む」と、いわれるゆえんである。

***　起訴議決制度の見直しも必要　***
　もちろん判断が、感情に流されていいはずがない。「法の下の平等」は、「法」に則して裁かれることで、はじめて公平を担保される。だから長い年月をかけ、厳選して法曹三者を育てるのであり、感情に支配されたのでは法治国家と言えない。

　実は小沢氏は、07年分でも不起訴処分を受けて告発され、東京第一検察審査会の審査による最初の議決は「不起訴不当」だった。そのために検察は再捜査、4度目の事情聴取を要請、小沢氏サイドは代表選後を要望、その線で検察は調整している。

　小沢氏に対する好悪は別にして、ここまで政治家を追い詰める起訴議決制度とは何であろうか。プロが不起訴と判断したものを「市民目線」といったところで一週間に一度の審査で、膨大な資料と法律書を読み込んで、冷静な判断を下すのは不可能に近い。結局、結論は感覚、感情によって下される。

　制度に問題があれば、改めることを躊躇すべきではない。国政へのロスがあまりにも多い起訴議決制度は、早急に見直すべきだろう。

現代ビジネス8月19日(木) 7時 5分配信 / 国内 - 政治 より転載
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100819-00000001-gendaibiz-pol

新聞・テレビは検察審査会の欠陥について何も言及しようとしない。
「市民目線」を金科玉条にしてはいけない。
小沢氏を支持する議員は堂々と正論を主張してほしい。 　 　

コメント
01. 2010年8月24日 00:20:08: kbjD6Oqr1Y 岡田外相、原口総務相の「推定無罪」発言に反論 8月23日23時18分配信 読売新聞 　【バンコク＝石川有希子】岡田外相は２３日、民主党代表選に、政治資金規正法違反事件で検察審査会が審査中の小沢一郎前幹事長が出馬することの是非について「推定無罪は法律の問題だ。政治倫理の問題でどうなのか、次元の違う話だ」と述べ、望ましくないとの考えを改めて強調した。 　訪問先のバンコクで記者団に語った。小沢氏の出馬を巡っては、原口総務相が「推定無罪の原則が民主主義の鉄則だ」と、問題にならないとの考えを示している。 .最終更新:8月23日23時18分
02. 2010年8月24日 00:24:18: 1WAaNkwsN2 小沢首相になって、指揮権で裁判にして検察に 赤っ恥をかかせたら良いではないか。 指揮権発動で捜査停止ではなく、指揮権による裁判の 迅速化は問題なかろう。 と同時に、この制度の欠陥をあからさまにして 改正すれば良い。
03. 2010年8月24日 01:56:49: lQDLBsvyuo ＞02. 2010年8月24日 00:24:18: 1WAaNkwsN2 小沢首相になって、指揮権で裁判にして検察に 赤っ恥をかかせたら良いではないか。 この案はいいと思います。これによって東京地検も審査会も潰す。
04. 2010年8月24日 02:00:30: 3IUrUUHkV2 国務大臣は総理の同意がなければ訴追されない、ということは、 小沢は大臣になればこちらの目的（訴追逃れ）は達成できる。 それなら、落選（→起訴）の危険を冒して代表立候補するより、 菅と取引して国務大臣（副総理？）の座に収まるほうが無難じゃないのか？
05. 2010年8月24日 05:05:43: o2nHZcL3WU 勝利が確実なのに？
06. 2010年8月24日 05:40:40: m82vbegmcg > 02 現役首相で裁判というのはどうかな？ それよりマスコミの大粛清のほうが早いのでは、
07. 2010年8月24日 07:40:56: BjhxGH1lHI 売国・岡田は、日本が法治国家であり政治倫理も法を元に構成されている事を考えないのか？個人個人が好き勝手な基準で倫理観を振り回されたらたまったものではないわ。　政治倫理も法に照らしてどうなのかなのであって、起訴も出来ない無罪に人間をさも有罪の犯罪者のような扱いをすることこそ政治倫理に照らして異常ではないだろうか！！　最近とみに顔つきが悪党顔になってきた岡田は政治家を辞めるべきだ！
08. 2010年8月24日 07:56:47: YeLEx4ejww 検察審査会は、検察と屋上屋を架す（必要のない、ムダなこと）組織で、全国展開、事務員、建物、税金は、莫大な額だ。 このような組織が、国民の意思に反し、国政を左右すると言うことは生活の大損失、国民は大いに怒らなければならないことだ。 小沢政権で、検察審査会は、法改正し消滅、そもそも小沢さんを苦しめ、マスコミの小沢氏叩き根拠は、根本からこの世を去る。 今朝のテレビ朝日、「一刀両断」では、こぞって小沢出馬はないと、大合唱。 これらの頭は、まだここに至っても狂ったまま、呆れたが、こいつらも経営層に言わされているだけの繰り人形か？。 小沢さんは「政策を、政権交代時に戻す」と言っており、出馬宣言そのものだ。 菅は解散なしを発言、これで小沢さんは１００％総理大臣、本格的大人の国民側政治が、スタートする。 ねじれは、小沢流で、国民が納得する方法で連立、国民主権政策がどんどん進む。 ああ、良い気分、太陽がいっぱい。
09. 2010年8月24日 08:36:52: F7RW5rxiO6 政治とカネは、いつもその言葉だけが先行し、真黒な煙幕をはり続ける。 友人に聞いてみた。 「小沢さん、どう、思う？」「早く、捕まればいいのに」「何の罪で？」「だって、悪い人なんでしょ、凄い御金、懐に入れてんでしょ」「あのね、捕まえる理由は、秘書が、帳簿に、入金月日を、間違えたという理由で、それを、小沢さんが、命令したというものよ、あんた、何言ってんだか」「え〜っ」「しかも、その秘書の裁判すら、開かれてないし、検察、こんなことに、いくら使ってると思ってるの、10億じゃきかないらしよ。」「何故、そんな馬鹿を、検察がやるの？」 「何故？」が、出てきたら、Ｂ層洗脳解除。あとは、機密費や、国策捜査を、わかりやすく、教えれば、すむこと。 こんなことも、民主党議員たちは、有権者に説明できない無能議員ばかりかと思うと、去年の１票、返せと思う。
10. 2010年8月24日 09:04:41: 3IUrUUHkV2 >>09 それじゃＢ層洗脳解除法じゃなくてＢ層洗脳法じゃないか。

11. 2010年8月24日 09:55:49: F7RW5rxiO6 >>10 洗脳とは、疑問を生じさせないこと。私達年寄はね、そう簡単には、騙されないの、若い者と違ってね。でも、波風を極力たてないようにするから、まあまあと、普段、反論しないだけ。同じ年取り同士だとね、腹をわるのよ。
12. 2010年8月24日 12:17:43: dcWteTTeCM 何も知らない知人に、以下の話をしたら、理解してくれた。 裏金1億円証言をした水谷建設元会長は、福島県でプルサーマル計画を止めていた佐藤前知事を、検察に頼まれて偽証で陥れた人物だ、ということ。 その後、現知事の下でプルサーマルが再開。 同じ水谷の同じ人間がまた同じように裏金証言しているのは「それはおかしい」と顔色を変えた。 もうひとつは、人目につくホテルの喫茶室で巨額の裏金を渡した、という証言を、 元検事の三井環が「誰が見てもありえない」と否定した、ということ。 知人は、福島の原発も三井環も知らなかったが、そういうことをきちんと報道してくれないのもおかしい、 小沢も力があるから陥れられた、と疑える、証拠がないのだから、無罪と考えるべきだ、と言っていた。 知ればおかしいと思うことなのだ。
13. 2010年8月24日 12:33:54: Pr0yOMIcnA 裁判したくないのは検察のほうなのにね。 証拠を提示しなきゃならん強制起訴は絶対避けたいのにね。 あんまり検察を追い込むと大臣じゃなくなった瞬間に岡田捜査始めちゃうかもよ。
14. 2010年8月24日 15:52:02: eDNh319jvI ＞02　同意。 今、土地の登記が早いか、遅いかの事で政治空白を起こしてはならないとの理由で堂々と裁判で証明すべきだ。 小沢総理には本当の仕事をしてもらう。 この案は大変良い、指揮権発動で裁判実施、野党議員を黙らせる、そして無罪を勝ち取る。 国会は国会らしく議案を進める。　この案に賛成して。
15. 2010年8月24日 18:52:11: p75dV2wG02 >>1 検察や検察審査会という法律の問題に言及しておきながら、岡田の「定無罪は法律の問題だ。政治倫理の問題でどうなのか、次元の違う話だ」とは何だ？ 検察や審査会を抜きにした「小沢問題」とはいったい何だと思ってるのか？ 事実関係で言えば、農地登録から宅地登録への変更や「政治団体」は土地を買えないとか、会計上ややこしい「テクニカルな事柄」としての「土地代金支払いの記載日時」の是非について、小沢氏が「会計責任者としての共犯（意味不明）」として関わったかという問題があるだけだろ。 不記載（隠した）ではなく、記載した日時の話しでいったいどういう政治問題があるのだ？ しかも、玄人でも難解な「土地代金支払いの記載日時」に関して、どうして会計担当でもなく、「会計の詳細などいちいち検討していられない」はずの小沢氏が「会計責任者としての共犯（意味不明）」になれるのだ？ 事実関係も踏まえずに、その場しのぎで、もっともらしく取り繕った発言をするな、岡田。 少しは評価していたがこの発言でオレは岡田を見限った。 同じ党員なんんだから、政治問題というなら、検察権力に政治（国会議員）が弾圧されているという問題こそ問題にすべきじゃないのか？ いったい、どんな妄想で会計責任者でもない者が会計のテクニカルな問題（政治資金規正法にも代表者ではなく会計責任者が罰せられるとある）で政治的に抑圧されなければいけないのか？
16. 2010年8月24日 20:31:54: J0o6rialnc ＞04. 2010年8月24日 02:00:30: 3IUrUUHkV2　さん 何で？ 何が悲しくってそんな事しなくちゃならないの？ 小沢氏は勝つよ。 万一負けたら小沢は全員引き連れて別党作ればいいでしょ。 それでも菅は終わるでしょ。 どっちにしても菅氏は終りなのに何でそんなことしてまで・・・、あぁ菅氏を助けたいのか？
17. 2010年8月24日 23:07:28: YeLEx4ejww >>04さん 「菅と取引して国務大臣（副総理？）の座に収まるほうが無難じゃないのか？」について異論。 小沢さんは、不世出の経験、実力ある政治家で、「国民の生活が第一」　　　　　菅は「国民の搾取が第一」で政治信条は、１８０度違う。 また、高い政治理念の小沢氏、片や幼稚な菅総理。 小沢さんが菅の部下だと？、そんなおかしな事は、全くあり得ない。
18. 2010年8月25日 00:48:31: f6I1VXpZzU 07さんと同じように考えます。 岡田氏は、えん罪、推定無罪、人権の考えをしないようにしており、普通の思考ができなくなってます。政治への倫理観ではないと思えます。 企業団体政治献金の禁止や政治規制法の見直しをもっと前向きにして世襲や金持ちでなくても活動しやすくしようという考えが出来ないようです。 イオンの御曹司だからでしょう。 杓子定規なお役人思考と小沢さんへの冷酷さでしょう。
19. 2010年8月27日 00:29:37: TGwfxHOQ9w あれこれ言っても小沢は悪人面だからな
20. 2010年8月29日 23:01:48: YeLEx4ejww 「国政へのロスがあまりにも多い起訴議決制度は、早急に見直すべきだろう。」との事だが、生ぬるい。 「起訴議決制度」ではなく、検察審査会そのものが、検察と屋上屋を架すムダな二重組織、しかも全国に展開、事務員、建物、税金投入は、莫大であろう。 これ自体いらぬ組織だ。（検察、裁判官の天下りは、無いか？。） 小沢首相の新法務大臣が、消滅させる。 この検察審査会へ投入していた無駄金を、子供手当の増額分に充当した方が、どれだけ増しなことか。

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