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鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が専決処分で副市長に選任した仙波敏郎氏(61)について、同県が「地方自治法上、副市長とは認められず、一般職員として対応する」との方針を庁内に指示していたことが分かった。今月2日の仙波氏就任後、県職員に口頭で伝えられたという。
県幹部らによると、竹原市長が議長による議会招集請求に応じない地方自治法違反の中、専決処分した仙波氏の選任は「法的に無効の疑いが強い」と判断。「副市長扱いはしない」と総務部を通じ、口頭で出先機関も含めた全職員に伝えるよう指示が出たという。県幹部は「部局や出先機関によって『副市長』として扱うかどうか対応が混乱しないよう意思統一しただけ」としている。
指示内容は、仙波氏から「あいさつしたい」と電話があっても絶対に係長以下で対応し、断る▽突然の訪問にも係長以下で対応、一般職員も名刺を渡さない−−など。
県は指示を伝えた一部の会議で内容のメモを取ることも禁じたという。ある職員は「メモまで禁じられるのは初めてで、驚いた。デリケートな問題なので、県幹部も神経質になっているのでは」と話した。
一方、仙波氏によると、竹原市長と仙波氏は23日にも県庁に伊藤祐一郎知事を訪ね、25日に臨時議会を開くことや仙波氏就任の経過を報告する方針。竹原市長は、議長からの臨時議会招集要請を無視し、伊藤知事から地方自治法に基づく是正勧告を2度受けていた。【福岡静哉、馬場茂】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100822k0000m040076000c.html
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