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2010年8月21日 掲載
9・14民主代表選 菅VS.小沢全面戦争 首相支持派の危機感と真夏の怪情報
仙谷が最後にどう動くか
●なりふり構わぬ菅の策動
ひどいことになってきた。民主党の9・14代表選に向けた党内抗争である。
小沢一郎前幹事長が鳩山研修会に出席し、出馬待望論が急速に高まりをみせるなか、20日の閣議後の会見では、閣僚たちの反応が真っ二つに割れたのだ。
反小沢急先鋒の仙谷官房長官は「本当に検討しているのか?」と突き放してみせた。菅支持をいち早く打ち出した蓮舫行政刷新相が「『政治とカネ』の問題をこれ以上起こしてほしくないという思いが昨年の政権交代につながった」と言えば、岡田外相は「起訴される可能性のある方が代表、首相ということに違和感を感じている」と小沢の動きを牽制だ。北沢防衛相は「首相がころころ代わるのは国益上良くない」と菅の再選を支持。
一方、同じ閣僚でも小沢に近い原口総務相は「挙党態勢は大事だ。派閥抗争をしたり特定の人を排除すれば、自民党政権と同じ運命をたどる」と党内の「脱小沢」論に反発。小沢鋭仁環境相も“挙党一致”派だった。
「三角大福、安竹宮の自民党時代を思い起こさせる権力抗争劇ですね。国民に向けた強力なメッセージも政策論争もない不毛な政争です」(政治評論家・浅川博忠氏)
そうした外部の声をよそに、菅VS.小沢の争いは全面戦争の様相だ。党内の支持基盤で劣る菅支持派がなりふり構わぬ動きを始めた。
「反小沢の前原国交相を中心としたグループが20日の会合で結束を確認しました。菅グループも23日に会合を予定しています。また首相は21日の京都を皮切りに地方視察をスタートさせる。23日から25日にかけては、衆院1回生を6グループに分けて意見交換を予定しています。“踏み絵”を迫る動きと批判されている懇談会です。日増しに強まる小沢待望論に対し、実績で訴えるものがなく、党内支持が広がらない菅サイドの危機意識の高まり、焦りですよ」(政界関係者)
一方の小沢は25日に開く「小沢一郎政治塾」で講演する。この場で出馬に向けたメッセージが出るのかどうかが注目の的だ。まさに民主党・真夏の陣だが、水面下では仰天話も流れている。
「まさかと思うでしょうが、こんな話が党内のごく一部で出ています。最後の最後に仙谷が小沢と手打ちをする。そして菅を見限り、挙党一致ということで仙谷総理―小沢幹事長にもっていくというのです。常識的にはあり得ないが、政界は何が起きても不思議じゃないですからね」(民主党事情通)
真夏の怪情報である。菅VS.小沢の全面戦争が激しさを増せば増すほど、いろんな情報が飛び交うことになりそうだ。
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