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9月14日の民主党代表選挙を控え、多くのマスメディアは「首相がコロコロ代わるのは良くない」との意見を盛んに展開している。誰が考えても「首相がコロコロ代わる」のは良くない。そんなことは誰だって分かっている。それをマスメディアや一部の政治評論家が、殊更取り上げて言うこと自体おかしいのではないか。逆に言えば、それほど擁護しないと、菅代表の再選が危ないと言うことなのだろう。
これまで、小沢氏批判を繰り広げていた政治評論家の森田実氏が、「いま民主党が持っている人材の中から最良の人物を選ぶのが、責任ある政党のとるべき道です。大切なことは、良い指導者を選ぶことなのです」と、自身のブログに書いているそうだ。「首相がコロコロ代わる」よりは、代表としてベストの人を選べ、と言う至極もっともな意見である。誰もがそう思うだろう。
昨年8月の衆院選で、国民は鳩山民主党に政権を負託したと言うよりは、戦後50年以上続いた自民党政権に代わり、民主党に政権を負託したと言うことだ。だから、昨日の本欄でも書いたように、6月に鳩山首相が辞任した時、「僅か9ヶ月で首相を代えていいのか」と主張した者は誰一人いなかった。それは、裏を返して言えば、これから4年間、民主党に政権を負託したと言う暗黙の了解があったからだ。
つまり、政権末期の自民党が毎年首相を代えたのと、今回、民主党が代表選を行い、代表を選ぶと言うことと、全く意味・次元が違う。自民党が3年間に3人も総裁を代えたのは、次の衆院選の党の顔として誰が良いか、との議員のエゴから「総裁をコロコロ代えた」のである。これに対し、民主党は与党の責任として、国民の負託に応えるため、民主党の中で最良の人物を代表(=総理)に選ぶのである。
既に筆者は、8月11日と12日の本欄で「民主党の代表として相応しくない5つの理由」「民主党政権の首相として支持できない理由」を寄稿した。詳しいことはそれを読んで頂くとして、筆者がここで特に言いたいことは、「菅直人氏は、政治家として必須の『政治理念』を持っていない」と言うことだ。つまり、一国の宰相としての理念も経綸も有していない。ただ権力の座に就くことが目的の政治家なのである。
処が、菅首相をはじめ何人かの閣僚が、「首相が交代したら総選挙だ」と言って、菅代表の続投を図ろうとしている。彼らは、今、菅代表の退陣を求める声が髣髴と沸き起こって来た理由とか原因に、思いを馳せたことがあるのだろうか。退陣を求める理由は、菅内閣が国民の負託に反し、自民党と同じ道を進むからである。言うなれば、貴方たち閣僚が、菅政権が脇道に進むのを修正しなかったのだ。その罪は重い。
また、小沢氏の代表選出馬を抑えようとの思惑から、小沢氏に関して「起訴相当」の可能性を言う閣僚がいる。だが、それは違うだろう。そもそも1年近くも、検察が特定の政治家に対して、異常なまで執拗な捜査をし、マスコミを情報操作した。このような検察権力の政治介入は、民主主義に対する挑戦である。そう云う危機感を持ち、検察主権国家への芽を摘む。それが閣僚に課せられた「憲法を守る」責務だろう。
また千葉法相は、陸山会の土地取引事件について、指揮権を発動すべきである。石川議員たちの訴因を調べれば、農地法から見て、検察側に公訴権の濫用があることは明らかである。参院選で落選しながら、自らの地位に恋々とするなら、せめて退任前に正義の剣である「法相の指揮権」を堂々と振ることだ。
日本の内外に問題が山積している。だからこそ、最適の人物を代表・首相に代えて日本の政治を運営しなければならない。菅政権は参院選で「国民に信を問う」と言い、惨敗を喫した。しかも民主党の理念を一旦は捨てたのである。それに対して、主権者である国民が、不信任の意思を表明した。菅政権の正当性は、そこで失われた。民主党が否定されたのではない。そこを間違えないことだ。
政治家・菅直人は、「けじめ」をつけて代表を降り、一兵卒として何が自分に足りなかったかを自省することだ。先ずは、日本国憲法を熟読することを勧めたい。また、ある女性衆院議員が、「菅首相は夢を語れない。『歴史に名を残す』ことばかり考えて、国民のことを考えていない」と述べたそうだが、歴史に汚名を残さないことだ。あの世で、高杉晋作から笑われないためにも。
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