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第3816回
いまの日本の政治はかなり悲観的な状態にあります。
大抵の人がこのままの状態が続けば大へんなことになる、
いまのうちにどうにかしなければ、と思っています。
それは選挙で選ばれて、
衆議院や参議院の議員に選ばれている当事者たちも
考えていることだと思います。
その解答として政権を担当している人が出した答は
「政治家はこんなにたくさん要らない。
衆議院も参議院も人数を減らしたらどうだ」
ということのようですが、問題は人数の多い少いではなくて、
いまのシステムでは
うまく機能しなくなったということではないでしょうか。
敗戦によって日本がアメリカの占領下におかれた時、
日本を戦争に導いた責任者として日本の軍隊を解散し、
政治家を追放し、財閥を解体しました。
辛じて残ったのは官僚組織であり、
そこに優秀な人材が集まったので、
その人たちが中心になって
高度成長につながる経済大国日本が誕生した――
と私は見ています。
その人たちが実権を握ったので、
やがてその人たちが選挙に出て日本の政治の中心に立ち、
日本国中を公団公社に溢れる
「天は自ら助くる者を助く」社会にするだろうと
私は昭和33年、オール読物に連載した「キチガイ日本」の中で
予言しています。
それが今は選挙で選び出された政治家たちの
排撃の的になっていますが、
排撃の弓を引いているのも実は大半が
官僚出身の並び大名の2代目、3代目なのです。
それも親の地盤をそのまま引きついでいるところを見ると、
政治家の椅子は
かなり坐わり心地のいいものだということがわかります。
ですからもし本気で政治の改革をするなら、
政治家の椅子を減らすのではなくて、
坐わり心地のよくない物に変える必要があるのではないでしょうか。
さしあたり議員は無給にして
社会的に成功した人の社会奉仕に任せたらどうでしょうか。
どちらにしても
芸能人あがりやチルドレンにつとまる仕事ではないと思いますよ。
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