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民主党前幹事長、小沢一郎が一昨日(17日)を境に豹変した。代表選への出馬を検討すると周囲に伝えた。小沢排除を改めて鮮明にしつつある菅首相に対し、“宣戦布告”を決めたのである。小沢はきょう(19日)、軽井沢で開かれる鳩山グループの研修会に参加。招待されていたものの、出るか出ないかで逡巡(しゅんじゅん)していたのが、急きょ、出席を決めた。小沢の参加は、同じように現政権とは距離を置く鳩山グループとの連携を示唆する政治的なメッセージだ。永田町では「菅おろし」の号砲とみられている。
小沢の周辺はこんな表現を使った。「代表選の対応がAプランからBプランに変わったんだ」Aプランとは、菅と水面下で交渉し、代表選で戦っても最終的には挙党一致体制を目指すというもの。Bプランとは本気のケンカということだ。2日前の出来事をキッカケに、小沢サイドはプランをAからBに変更した。そして、急きょ、鳩山グループの研修会への出席も決めたのである。
「その出来事とは2つある。ひとつは菅サイドが朝日新聞を使って、代表選で勝っても小沢には幹事長をさせないというメッセージを発したこと。もうひとつは、小沢グループが多い衆院1回生議員に対し、菅が総理大臣名で懇談を強要する文書を出したことです」(小沢の周辺)代表選を控えたこの時期に、代表選後の人事に言及し、脱小沢路線を鮮明にさせたのは仙谷官房長官の“意向”とされる。各種世論調査から、菅続投支持が多いのと、小沢排除論が依然、根強いことに自信を深めたのが背景とされる。
周囲に代表選への出馬を検討
そのうえで、間髪入れずに1回生議員の切り崩しに動いたわけだが、これに小沢が激怒した。「とくに小沢が怒ったのが1回生の切り崩しです。総理大臣名で面談を迫り、会うのか会わないのか、という踏み絵を踏ませるような文書を送った。しかも、その文書には1回生こそが国民の声をよく知っているかのような文章がある。ベテラン議員は国民の声に無頓着であるかのような書き方です。
真摯(しんし)に国民の意向に耳を傾け、だからこそ、マニフェストの順守が必要と唱えてきた小沢にしてみれば、『許せない言い回し』になったのです。これがキッカケで、小沢は鳩山研修会にも出ることにした。向こうがその気ならば、こっちもやる。事実上の宣戦布告です」(民主党関係者)
小沢にしてみれば、ここでオメオメとやられれば、仙谷に潰され、検察審査会でも「起訴相当」の議決が出てしまうという焦りがある。一方、仙谷も必死だ。ここで小沢を潰さなければ、自分の政治生命が絶たれてしまう。かくて、民主党内は本気の戦争になりつつある。負けた方が離党……のシナリオが俄然、現実味を帯びてきた。
(日刊ゲンダイ 2010/08/19 掲載)
------------------------------------------------------------------------------★民主党の代表選挙で、菅直人首相が勝つか小沢一郎前幹事長が立候補するのか喧しいが、先日会った某元公明党委員長の話では、キーパースンは仙谷由人官房長官なのだそうだ。彼はニーチェを愛読するクールな元左翼。この際、徹底的に小沢と闘って、勝てば完全に小沢を日干しにするし、負けたらみんなで冷や飯を食えばいいと腹を括っているそうだ。小沢も舐めてかかると痛い目にあう、という読みだ。
(⇒J-CASTニュース)
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