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民主党代表選に向け、対決色が強まってきた。大票田の新人議員の囲い込みを狙い、菅首相と小沢前幹事長系グループが争奪戦を繰り広げている。一方、沈黙を守っていた小沢氏も、いよいよ動き始めた。
「衆議院1期生の皆さんへ」と題された手紙の差出人は、菅首相。
手紙には、「業務に追われ、十分お話しする機会が持てなかったと反省しております。来週にでも、直接お目にかかって、意見交換させていただきたい」と書かれていた。
菅首相は「1期生とは、話す機会がなかったものですから、やっと少し時間も取れるので、ぜひ、いろんな意見を聞いてみたいということで、呼びかけました」と述べた。
9月の民主党代表選で、再選を目指す菅首相。
党内から小沢氏待望論も上がる中、1年生議員に懇談を呼びかけるのには、大きなわけがあった。
民主党の新人議員はおよそ150人で、党所属議員413人の3割強にあたり、代表選のいわば「大票田」。
しかも、懇談の日程にも大きな意味があった。
菅首相が呼びかけたのは、23日から25日で、もともと22日から25日に決定済みの「小沢一郎政治塾」にぶつけた格好。
小沢氏の勉強会に講師として参加する福田 衣里子衆院議員は「最初に日程が届いて、その参加・不参加を出した方を優先しますね。何派だ、何派だって関係なく、参加することは、いいことだというふうに個人的には思ってます」と述べた。
一方、その動向が注目される小沢氏は、19日に軽井沢の別荘で行われる鳩山グループの研修会に、18日、小沢氏サイドから「本人出席」の連絡があったという。
小沢氏に近い党幹部は、その理由を「小沢さんは当初、参加に消極的だったが、菅が1年生を囲い込んだりして、小沢さんを追い込みすぎた。これで小沢さんも戦わざるを得なくなった」と述べた。
代表選について沈黙を続けている小沢氏は、いよいよ戦いののろしを上げるのか。
小沢氏が主宰する政治塾は、22日から25日で、これには複数の1年生議員も参加するとみられている。
ところが菅首相は、ほぼ同時期、23日から25日に意見交換会の開催を呼びかけた。
菅首相は、1年生議員およそ150人を6つのグループに分け、1時間ずつ意見交換する予定。
そして小沢氏側が、6日に開催を発表したのに対し、菅首相サイドは、17日に案内状を送っており、あとから日程をぶつけたような格好。
「小沢チルドレン」も多い新人議員に、「踏み絵」を迫ったとの見方もあり、代表選へ向けての争奪戦が、じわりと始まりつつある。
(08/19 00:11)
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