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http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100816/plc1008162120008-n1.htm
大きな窓ガラスから国会議事堂を見下ろす。広大な皇居も一望でき、大手町の高層ビル群の先には建設中の東京スカイツリーが顔をのぞかせる−。
7月にオープンした衆参両院の議員会館ではこんな絶景が楽しめるエリアがある。各フロアの国会議事堂寄りに設けられた「リフレッシュコーナー」だ。
参院にはベンチと机、自動販売機があり、お茶しながら打ち合わせができる。衆院にはイタリアの高級家具メーカー「カッシーナ」の3人掛け特注ベンチ…。
「夜景もきれいだ。デートに使えるかも…」
独身の男性秘書はこう言って顔をほころばせた。
■ ■
衆院2棟、参院1棟からなる新会館は、昭和38年に竣工(しゅんこう)した旧会館の老朽化や各議員事務所の手(て)狭(ぜま)を理由に総事業費約1800億円をかけて建設された。
議員事務所は100平方メートルと従来の2・5倍。打ち合わせ用の応接室や給湯室も新設された。「シックハウス」を訴える声もあるが、議員や秘書の評判は概して上々だ。
だが、新会館を巡ると、果たして「本当に必要か」と首をかしげたくなる施設も少なくない。
先述のリフレッシュコーナーもその一つだが、衆院の巨大なエントランスの片隅に置かれているテーブルセットは、メーカーを確認すると米国の「ハーマンミラー」、ドイツの「ウォルターノール」といった高級ブランドをそろえた。椅(い)子(す)1脚が10万円以上はする。国会本館と各議員会館の間をつなぐ地下通路には「動く歩道」までできた。
コンビニエンスストア「セブンイレブン」とコーヒーショップ「タリーズ」も3棟すべてに入った。「なぜ建物ごとに別の店が入らなかったのか」という不審がる声も上がる。
秘密にされている施設もある。衆院第2議員会館の地下3階。エントランスやエレベーターの館内表示は「保育所」のみだが、トレーニングルームの「国会健康センター」もある。利用したベテラン秘書は「設備は新品。やりすぎというくらい豪華だ」と打ち明ける。議員と秘書と国会職員だけの特権で、部外者は入り口のあるエレベーターホールから先は立ち入り禁止。担当課は取材さえも「お断りしている」と拒否した。
剣道場や柔道場もあるが、こちらも「基本的に衛視の練習用施設」として案内表示がない。
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新会館がここまで不透明なのは、皮肉にも「PFI方式」にあった。PFIは民間資金を活用して社会資本を整備する手法。個別に事業を発注する従来方式に比べ費用を削減でき、実際に国が想定していた事業費の約75%で工事は落札された。
だが、発注主である国会側が求める最低限の基準を満たせば、事業者は費用のの範囲内で自由にお金をつぎ込める。高級家具の購入やコンビニ業者も事業者が決めたという。選定の経緯を聞くにも担当課は「PFI事業者の営業上の秘密」と回答しなかった。
しかも、取材したい施設には、ことごとく「セキュリティー確保」を理由にあれこれと手続きに注文を付けてきた。道場には畳以外に何があるのだろうか…。
「撮影した写真がネットに出回り、『豪華施設だ』と批判されるのを気にしているのでは」(自民党中堅)「本来はもっと事業費を節約できたのではないか」(民主党若手)−。こんな疑問の声が早くも出始めている。
◇
新しい議員会館を取材してみると多くの「壁」に遭遇した。「行政の無駄削減」を声高に叫ぶ国会議員の足下は一体どうなっているのか。
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