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http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100814/plc1008141202005-n1.htm
政権が崩壊するきっかけとは何か。政治スキャンダルの発覚や内閣支持率の急落などいくつもの要因がある。それらが複合的に混ざり合ったりもして、「もう持たない」と忸怩(じくじ)たる思いで、ときの最高権力者は首相官邸を後にする。
15年ぶりの高値水準となる円高が12日、菅政権を見舞った。皮肉にも菅直人首相は、長野県軽井沢町で夏休みに入っており、首相個人としても政権としても瞬時に有効打を放てなかった。出てきた首相のせりふは「(為替相場の)動きが急すぎる」との懸念だけで、どこかの小学生が、それこそ夏休みの宿題で、円高の感想を語ったのかと、わが耳を疑った。
経済政策の失敗も政権がひっくり返る大きな要因となりうるのにだ。
聞けば、野田佳彦財務相も当日午前から、てんやわんやだった相場を尻目に、登庁したのは午後4時過ぎだという。やむにやまれぬ事情があって、急いで駆けつけてきたのかもしれない。だが、大臣室にいたのは約1時間というから、景気回復に悪影響を及ぼしかねない事態の重要性に、どこまで本腰で取り組むつもりだったのか、その覚悟を疑わないわけにはいかない。
民主党は、9月14日に代表選が行われる。首相の消費税率10%発言などが響き参院選で大敗し、それを受けて開かれた7月29日の衆参両院議員総会では、首相辞任を求めたり、責任を問う声の大合唱となった。鳩山由紀夫前首相、小沢一郎前幹事長らの支持グループは、対立候補の擁立を画策していて、首相は盤石の態勢で代表選に臨めるわけではない。
先の臨時国会で参院予算委員会が開かれていた最中、とある民主党の国会議員事務所を訪れた。党側で首相を支える幹部だ。議員部屋に招かれしばし懇談しているうちに、テレビがついていないのに気づき、「あれっ」と思った。予算委のテレビ中継を通し、陰ながらエールを送っているのが、よくみられる政界の風景だからだ。
「予算委はみないんですか」と水を向けてみた。幹部の答えはこうだった。「頭に来るからみないんだ。答弁に迫力がなくおどおどしている」。首相を支える議員なのに、この態度はいかがなものか、との印象を強くした。答弁がまずければ、首相に進言して然るべきだろう。
首相の足元までもが揺らいでいる証左とも映る。果たして首相は代表選に出馬するのか。首相ポストの重圧に堪えきれず、土壇場で出馬を辞退することはないのか。ましてや衆参両院で多数派が異なる「ねじれ国会」の対応も、光明がさしているわけではない。別の党幹部と話した際に、そんな話題となった。
幹部曰(いわ)く。「絶対に出るよ。やる気満々だ」。一笑に付された。
どうやら、首相が代表再選に意欲を燃やしているのは間違いない。
首相支持グループにある自信は、鳩山、小沢両氏らの「反菅勢力」が、代表選に担ぎ出す候補を一本化できないことに裏打ちされている。実際、「ポスト菅」として浮上している海江田万里衆院議員や原口一博総務相らでは、いずれも決め手を欠いており、「反菅勢力」を糾合できる情勢ではない。
「政界とは嫉妬(しっと)の海」と評されるように、政治経歴や年齢など似たり寄ったりの国会議員が集まる民主党では、その色合いがより濃くにじむ。首相やその支持グループはそこを見越しているのだ。
再選し首相続投となっても、“低空飛行”を続ける内閣支持率は、どう盛り返すのか。
首相周辺は「平成23年度予算で『民主党らしさ』を出して、景気回復を図っていくしかない」と打ち明ける。
同年度予算をめぐってはすでに、民主党マニフェスト(政権公約)の関連施策に1兆円超を重点配分する「元気な日本復活特別枠」を創設するとともに、予算付けの優先順位を決めるための「政策コンテスト」を目玉にしていく方針を決めている。国会論戦はもちろん、政策コンテストで世論の関心を引きつければ、支持率は持ち直すとみているようだ。
長期的な視野に立って政局を読み、政権運営の青写真を描くのは大切なことである。だが、そうはいっても、円高を受けた首相や管政権の瞬発力のない、のんきな対応をみて、「『今』をないがしろにしていて、大丈夫なのかい」と不安になる。
こうした政治姿勢が改まらなければ、続投してもほどなく国民にそっぽを向かれ、政権運営は行き詰まるだろう
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