http://www.asyura2.com/10/senkyo92/msg/395.html
Tweet |
http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=351116
FXを極める=総理、ヘリコプターで帰れ!
2010/08/13 19:26
12日、国家の一大事に菅直人首相は軽井沢を出なかった。ヘリコプターを呼んで東京に飛んで「円高対策本部」を招集するくらいの気迫を見せてほしかった。
奇兵隊内閣の気概とはこの程度のものか。
国民に伝わったのは、首相の電話での伝言。代わって、野田佳彦財務相が霞が関の財務省に駆けつけた。
11日にドル・円は一時84円72銭。15年ぶりの円高水準を記録した。
しかし、これを受けた日本の当局の対応は物足りないものだった。
為替マーケットの関係者の多くは、11日にこういう事態になることはあらかた想像していただろう。6日には7月米雇用統計、日本時間11日未明にはFOMC(米連邦公開市場委員会)声明文。ドル・円は、厳しくなる。マーケットの動向をみなくてはならない。
世間はお盆休みでも、通常通り勤務している為替関係者が意外に多い。もっとも13日には、あまりの閑散ぶりにある銀行ディーラ−が「マーケット?(商いが少なすぎて)死んでるねえ。見るも無残。時間潰しに忙しいよ」とこぼしていたが。
一方、日本の当局者の対応が出始めたのは12日午後から。野田財務相の会見が始まったのは午後5時30分、日銀の白川方明総裁の談話が公表されたのはその直前である。
日本の政府も日銀も、この局面で何もできないことは、わかっている。
介入は?
米国のカベ。
米国ではオバマ大統領が輸出倍増計画を打ち出し、11月には中間選挙を控えてドル安の進行は好ましい状況。10月半ばには7−9月期の米実質GDP(国内総生産)が発表される。ドル安効果でいい数字を出したいとの思惑が見え隠れする。
バーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、そんな大統領を強力にサポート。バーナンキ氏は、共和党のブッシュ前大統領のもとでFRB議長に就任。民主党のオバマ大統領になっても続投を支持してもらった恩がある。
また、日米首脳の距離感も微妙な影を落としている。日本が巨額の為替介入を行った03−04年当時、日米の首脳は日本が小泉純一郎首相、米国がブッシュ大統領で、両者の親密ぶりは有名。現在の日本の民主党政権、米民主党政権とは比べるべくもない。
国際協調のカベ。
日本も、中国の人民元上昇誘導を促す主要国の一角である。
円高基調を反転させるには、米欧説得のうえでの協調介入しかない。12日に、過度な円高進行を憂慮する旨のG7声明が出なかったのは、現時点で協調態勢が出来ていないことの何よりの証明である。
日銀も、打つ手に乏しいのである。
FOMC声明文の公表前、10日の東京時間に終了した日銀の金融政策決定会合では、追加対策はおろか、公表文における景気認識やリスク要因などの記述がほぼ前回会合と同じで、サプライズだった。総裁会見では円高が金融政策に直結しない旨の発言があったが、「確実に円安方向に持っていけるだけの施策がない」(欧州系証券のチーフエコノミスト)のも確か。日本の金融システムに異変があるわけでもなく、コアCPI(消費者物価指数)の見通しに変調を来たしたわけでもない。
ここは、「演技」が必要だ。
「国家の一大事!」と強くアピールすべく、「円高対策本部」には全閣僚に加えて副大臣や政務官も出席させる。米国のドル安戦略に対抗し、日本企業の海外生産拠点の生産設備増強や海外企業のM&A(企業の合併・買収)を後押しする。円高のいま、いずれも日本企業の海外戦略に資するものであり、これをサポートすることで実需の円売りにつながりやすい。
日銀では固定金利オペの金額積み増しや供給期間の延長はすでに見透かされている。
そこで、白川総裁の「演技」を求めたい。
会見で「円高を非常に危惧している」旨のことばを、3回以上繰り返す。
あるいは、記者会見を終えて一度席を立つ。その後、呼ばれてもいないのに戻ってきて、「円高は、いまの円高は非常に心配しています」と記者に向けてマイクなしで話す。
首相としての菅氏の夏休みは、01年の小泉純一郎元首相以来である。
すぐそこに、円の史上最高値(1ドル=79円75銭)が迫っている。(和田崇彦)
◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
提供:モーニングスター社
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK92掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。