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同級生に「ラーメンを食べようと思っても出られない」とボヤくなど、「庶民派」を自負する菅直人首相(63)にそぐわない「意外な素顔」が明らかになってきた。参院選惨敗後、夜の高級ホテル通いが目立ち始めているのだ。首相就任から2カ月余り。その足取りを調べてみると、連夜のバー通いが批判された麻生太郎元首相(69)にも負けず劣らずのホテル通いが浮き彫りに。麻生氏に対して「感覚そのものが問われる」とまで批判していた菅首相だが…。
「参院選のときに私が消費税について触れたことが、大変唐突に受け止められ、国民に不安を与えることになった」
首相は参院選後、大敗要因となった自らの「消費税10%」発言のおわび行脚を繰り返している。
しかし、参院選前後で永田町の風景は一変。党外を見渡せば、衆参の与野党勢力が逆転する「ねじれ国会」を引き起こし、政策ごとに野党と連携する「部分連合」も今のところ動きはなく、「死に体内閣」と言われるありさま。
党内情勢も、首相の求心力低下は著しく、9月の代表選に向けて「ポスト菅」をにらんだ動きが活発化。まさに内憂外患なのだ。
そんな厳しい環境の中、首相は蓄積されたストレスを解消しようとしているのか、それとも帰宅恐怖症なのか、意外な場所に足を運ぶことが少なくない。
「参院選直後から『ホテルニューオータニ』で会食する機会が増えている。よく使うのは、中華料理の『タイカンエン』や、ミシュランガイドで星を獲得した日本料理の『なだ万』など、高級店ばかり。出席者は民主党関係者や首相補佐官ら“お友達”が圧倒的。伸子夫人が同伴することも多い」(永田町関係者)
実はニューオータニは首相就任後、東京・武蔵野市の自宅から公邸に引っ越すまでの約2週間、仮住まいだったところ。その間は、閣僚や側近との会合にもホテル内のレストランなどを利用していたが、公邸に入ってからは、利用頻度が減っていた。
ところが、参院選後から、再びオータニ通いが始まったのだ。
実際、翌12日にホテル内の日本料理店「藍泉」、13日も前出の「タイカンエン」で夕食。その後も、「なだ万」などで会合を重ねている。
「27日には小沢一郎前幹事長や前原誠司国交相の後見人で、内閣特別顧問も務める稲盛和夫日航会長とホテルで懇談している。民主党の大応援団の接待場所に選んだぐらいだから、よほど気に入っているんだろう」(民主党関係者)
首相の高級ホテル通いは最近の歴代首相と比較して、多いのか、少ないのか−。
鳩山由紀夫、麻生両氏の首相経験者の就任後2カ月の夜の足取りと比べてみたところ、ホテルの使用回数が最も多かったのはやはり麻生氏。その数は計29回で、1日おきに通っていたペース。お気に入りの帝国ホテルのほか、永田町周辺の高級ホテルはほぼ“制覇”しており、バーやラウンジの利用が目立つ。ちなみに、鳩山氏はわずか6回だった。
これに対し、首相はホテル暮らしの期間を除き計16回だが、このうち「ニューオータニ」の利用は10回と飛び抜けている。ちなみに、参院選後の利用は7回に上る。
一国の首相ともなれば、「警備の関係上、ホテルでの会食などやむを得ない」との指摘もあるが、永田町では、首相の一連の行動は「言行不一致」との批判も多い。永田町有力筋はこう指摘する。
「2008年当時、麻生首相が高級ホテルのバー通いを指摘された際、『感覚そのものが問われている』と、こき下ろしたのがほかでもない菅氏だった。それが自分が首相になった途端、ホテル通いをしていたのでは、本末転倒もいいところだ。そもそも麻生氏がホテルに通っていたのは、番記者に知られないように、経済人や要人など様々な人物と会うためだ。しかし、菅首相の場合は“お友達”との食事が目立つ」
実際、首相は麻生氏がバー通いで猛バッシングを浴びていた際、「安いところで酒を飲むと言うと、われわれの感覚では焼き鳥屋だ」と断言。それが、高級店で料理に舌鼓を打っているとなれば、矛盾を指摘されても仕方がない。
庶民派の化けの皮がはがれ、またもや自らの発言がブーメランのように返ってきている。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100809/plt1008091626002-n2.htm
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