http://www.asyura2.com/10/senkyo91/msg/737.html
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主権国家の気概が問われる普天間基地問題!官僚頼みで統治能力を失った民主党政権の迷走!
http://isao-pw.mo-blog.jp/isaopw/2010/08/post_3675.html
★米軍普天間基地問題の迷走で鳩山前総理が辞任に追い込まれ、後継となった菅直人は鳩山氏の思いに応えず、官僚主導で沖縄を日米同盟の生け贄と認めた関係閣僚を留任させ、自民党亜流の対米従属政権として昨年8月の総選挙に掲げた国民主権、政治主導、対等な日米関係の選挙公約を放棄し、財務省主導の消費税増税による財政再建に踏み込み政権交代に期待した国民の希望を打ち砕いた。
★参議院選挙に敗北し過半数の議席を失った民主党の今後は参議院で多数を占める野党との政策協議抜きには政権運営が出来ない状況であり、新たな連立を模索するにしても政権公約の修正は避けられない。
しかし幸か不幸か日米関係問題では自民党政権下で国民に知らせない儘で数多くの密約が結ばれて来た事が明らかになり国民の大多数が国益に反する官僚主導の日米同盟に疑問を呈している。
★自民党でも大部分の政治家は外交防衛問題の実態を知らずに官僚頼みで国家主権に関わる重要な問題を外務省、防衛省官僚の説明を鵜呑みにして対米従属関係を維持して来たが普天間基地問題で迷走を繰り返した鳩山前総理の失敗を見て問題の深刻さに気付いた筈である。
参議院沖縄選挙区では辺野古移設反対を称えた自民党公認候補が当選し国政で唯一の議席を守った。沖縄県議会では自民党を含む全会一致で日米合意反対の意見書が採択された。
★昨年5月に政権崩壊直前の自民党政権下で国会承認されたグアム移転協定では海兵隊の主力をグアムに移転する為の費用の6割を日本が負担し普天間の辺野古移設と並行して2014年までの完了を目指すとなっている。
昨年8月の総選挙で圧倒的な国民の支持を得て誕生した民主党政権が国民主権の政治主導で真っ先に取り組むべきは対米従属の日米関係見直しであり、グアム移転協定の見直しであった。
★鳩山一郎内閣、1955年に米軍撤退求めていた。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100727-OYT1T00613.htm?from=main1&from=os4
鳩山由紀夫氏の祖父、鳩山一郎元総理は戦後10年の日本がまだ貧しく経済的にも米国依存の時代に既に独立国家の誇りの為に米軍地上部隊の全面撤退を模索していた。
政権交代を果たした民主党鳩山内閣の閣僚に求められたのは正に、この様な主権国家としての気概であった。
★岡田外相以下の政務三役は自民党政権下の密約を暴くだけでなく日米安保条約、地位協定を含む日米関係全般を主権国家としての誇りを懸けて検証し沖縄県民が72年祖国復帰後も苦しめられて来た米軍の治外法権的実態を明らかにして基本的人権の回復に努めるべきであった。
北澤防衛相以下の政務三役は米国海兵隊の主力がグアム移転後も沖縄に残留する本当の理由を検証して陸軍グリーンベレーを含む地上部隊の全面撤退に向けての条件整備を模索すべきであった。
★小沢環境相以下の政務三役は絶滅危惧種の貴重な生物保護の観点から辺野古周辺のジュゴンの生息環境を検証して普天間代替施設計画への影響力を行使し、ヤンバルクイナを始めとする北部訓練場に関わる生物生息環境にも言及して環境保護の観点から米軍基地問題にも影響力を行使すべきであった。
前原国土交通相以下の政務三役は沖縄担当として沖縄の発展に支障となっている米軍基地、訓練施設の存在に留意して普天間基地問題にも積極的に関与すべきであった。
★平野前官房長官以下の内閣官房は65年前に集結した悲惨な戦争と戦後27年間の米軍占領下の苦難、日本復帰後38年が経過しても未だに続く国土の0.6に満たない沖縄に米軍基地施設の75%が集中して治外法権的米軍の横暴を容認して来た日本政府の責任を自覚し沖縄県民の基本的人権の回復と経済発展の為に内閣の総力を挙げて沖縄問題解決への展望を示すべきであった。
★菅直人内閣は仙谷官房長官以外の閣僚が留任し鳩山内閣での失敗を反省する事も無く日米合意の遵守などと節操もなく米国への恭順を誓っている。
主権国家として選挙で国民の負託を受けた民主党政権が国民主権の政治主導を放棄し全てを官僚の思惑で操られる現状は既に統治能力を失っていると言わざるを得ない。
しかも、この様な対米従属、官僚依存の菅直人内閣に70%以上の国民が続投希望とは!。
★参議院選挙で沖縄の投票率が全国最下位、自民党公認の当選、民主党県連代表の比例区落選に全国から非難の声が上がっているが、鳩山内閣への期待が裏切られ菅直人内閣の日米合意遵守表明に沖縄県民は落胆、意気消沈し茫然自失である。政権与党内に居ながら口先だけの辺野古移設反対に終始した民主党県連代表が支持を失うのは当然である。
★11月の沖縄県知事選挙に向けて県政野党の社民党、共産党、社大党は統一候補擁立を目指しているが民主党県連は協議に参加していない。協議の中で海兵隊の撤退を求めるとしているが陸軍グリーンベレーを含む地上部隊の全面撤退を求めるべきであり、彼らが沖縄に駐留する最大の理由である訓練施設、北部訓練場、キャンプシュワーブ、キャンプハンセンの閉鎖、返還に踏み込まなければ整合性に欠ける。
★米国防総省、グアム移転17年に延期も
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-165553-storytopic-3.html
米国側の都合で2014年までのグアム移転計画が遅延すればサイパン、テニアンへの訓練施設構築にも影響し2016年までの完了予定が遅延する。米国側はグアム移転協定で並行して日本側が実行する辺野古への普天間代替施設建設の遅れを見越して議会がグアム移転計画予算の7割を削減するなど遅延の責任を日本側に押し付けようとしている。
★何度も繰り返し書いて来た事ですが米国海兵隊が主力部隊のグアム移転後も沖縄に連隊規模の部隊を残し普天間代替施設建設を求める理由は日米安保条約、地位協定の密約で沖縄の米軍基地施設区域の無期限自由使用が認められ世界中の何処よりも制約が少なく訓練に最大の成果が期待出来ると米軍が評価する北部訓練場、キャンプシュワーブ、キャンプハンセンの存在である。
<以下再録>
★日米地位協定の密約
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-04-28_6097/
1960年安保改訂に伴う旧協定(行政協定)から現協定に移行する際に日本政府は米軍基地施設の管理に「米側が全ての権利、権力、権能を有する」となっていた旧協定の米軍権益を容認し施設、区域、港湾、水路、道路、橋、水上、空間、地上で軍事上必要とされる全ての権限を従来通りに認める事を60年1月6日に藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日米大使が署名した秘密了解文書で同意した。
★しかし米国側は60年安保騒動の混乱と国民の反米感情に配慮し権限の行使は可能な限り控えめにして反米感情の沈静化を図った。沖縄返還交渉の過程で米国側が最大の懸念としたのが米軍統治下で無制限な管理権限を行使して来た基地施設の自由使用に制約を受ける事であった。この時も日本政府は上の秘密協定に準じて米軍の無制限な自由使用を容認し沖縄返還協定への明文化を避け現状の基地施設区域の無期限自由使用権限を米軍に与えた。
★普天間基地を巨像の鼻先で論ずるな!
http://isao-pw.mo-blog.jp/isaopw/2010/02/post_8b0e.html
SACO合意と米軍再編ロードマップ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/hosho/saco.html
1996年のSACO合意では7年以内の普天間返還を目指し代替施設は計器飛行への対応能力を備えた滑走路(長さ約1.300メートル)とする。この施設は軍事施設としての必要性が失われた時には撤去可能な物とする。この時点では普天間基地からの移転対象ヘリ部隊は約60機である。
★SACO合意から10年が経過した2006年になって再編実施のための日米のロードマップでは嘉手納基地以南の大部分を返還する事が合意された。。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/g_aso/ubl_06/2plus2_map.html
在沖海兵隊の約8000名をグアムに移転する事を含めて普天間代替施設の建設は2014年までの完成が目標とされる。米国政府は、この施設から戦闘機を運用する計画を有していないと明記される。
★従って普天間代替施設の滑走路はSACO合意の1300mとすれば運用機種の制限も出来る。この時点では普天間から辺野古へ移転するヘリ部隊は約20機である。
主力部隊がグアム移転後も沖縄に残留する連隊規模3000人の海兵隊は北部訓練場、キャンプシュワーブ、キャンプハンセンでの訓練実施に米本国、グアム等から移動してくる部隊受入と施設維持にあたる。
★辺野古移設問題の要点は沖縄本島北部に配置された在沖米軍基地施設面積の7割を占める訓練施設、北部訓練場、キャンプシュワーブ、キャンプハンセンの存在である。世界中の何処よりも制約が少なく、訓練の成果が期待出来ると米軍が評価する訓練施設が閉鎖されない限り米軍は沖縄から撤退しない。
★日米安保条約の存在が日本の安全に不可欠しても極東の安全保障に必要な抑止力は嘉手納基地に配備された空軍とホワイトビーチ、天願桟橋を拠点とする海軍のプレゼンスが有れば充分である。対等な日米関係を求めるならば真っ先に提起すべきは沖縄駐留の陸軍グリーンベレーと海兵隊の訓練施設に日本国内法の遵守と使用期限、閉鎖期限設定を求める事である。
★問題の本質を放置した儘では仮に沖縄県民が頑強に抵抗した末に辺野古へのヘリ基地建設を断念させたとしても訓練施設が存在する限り米軍は沖縄で訓練する為に例えば長崎県佐世保から強襲揚陸艦を大浦湾に派遣して来る可能性もある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%B9%E3%83%97%E7%B4%9A%E5%BC%B7%E8%A5%B2%E6%8F%9A%E9%99%B8%E8%89%A6
★この場合は敵地に孤立した部隊への補給、支援作戦との状況設定で訓練が実施され現状の地元住民との友好関係は否定されイラク、アフガニスタン同様に敵対国民に囲まれた疑心暗鬼の緊張状態を想定した状況では米軍兵士と住民の関係は現在とは比較にならない危険な状況が生まれる懸念が有る。
<ここまで>
★普天間問題の解決には自民党政権時代から米国側の意向に添って国益に反する日米関係維持を金科玉条としてきた官僚とは一線を画して、国民に選ばれた政治家の責任で日米関係の見直しに踏み込み政治主導で米国と本音の交渉に取り組まなければならない。
鳩山内閣が失敗に追い込まれた最大の要因は政治主導の基本的な方向性、交渉戦略の枠組みも示さずに官僚頼みで米国の顔色を窺って、米国からの好意的な譲歩を引き出そうとした事である。
★個人的な関係の場合にも本音を隠して相手の顔色を窺うばかりでは逆に信頼を失い心からの友情は育たない。お互いの弱点も欠点も知った上での率直な意思表示こそが真の友情として固い絆を育む事になる。
国家を代表して国民全体の利益(国益)を懸けての外交交渉の場では相手側の嫌がる要求も直言し、国民全体の利害損得懸けての老獪な交渉術が必要である。
★現在の日米同盟が基本的な国益に叶っているかを冷静に判断し国益を損なっている部分に付いては改善する為に米国の譲歩を求める事が必要である。日米友好関係を維持しつつも時代に合わせて世界情勢の変化に対応して日本の国益を率直に主張する事が出来なければ主権国家として失格であり真の意味での信頼関係は築けない。
★普天間基地の早急な危険性除去の為には米軍の求める辺野古移設を暫定的な措置として認めざるを得ないのが現実であるが同時に訓練施設を含む地上部隊の全面撤退を視野に使用期限を設定して無期限自由使用に歯止めを掛ける必要が有る。
戦後65年に及ぶ治外法権的米軍優先で基本的人権を否定されて来た沖縄県民にも受忍限度が有る。
★米軍が辺野古移設に求めてきた機能はヘリ部隊と連動するKC-130空中給油機の運用可能な1300mの滑走路と港湾施設である。防衛省が米軍への余計な思いやりでオスプレイの編隊飛行訓練に必要と考える1600m滑走路は4機編隊ユニット二組を同時に運用する際にユニットの間隔を700mとした場合の最大値であるが実際には400mの間隔でも安全性は確保可能であり1300m滑走路で充分である。
★1600m滑走路では米軍が「戦闘機の運用を想定せず」と明言して来たにも拘わらず空母艦載機の訓練も可能となり、神奈川県厚木基地から山口県岩国基地へ移転する空母艦載機の夜間離着陸訓練に利用される事が懸念される。
米軍が日本政府の提案する「硫黄島」での空母艦載機の夜間離着陸訓練を距離が遠過ぎると断った理由は単純な物理的な距離では無い。
★訓練に伴う事故発生を想定すれば救難搬送支援体制の不備は致命的な欠陥であり兵士の人権にも配慮する米軍には受け容れがたい提案である。同様に政府が検討中の鹿児島県の無人島「馬毛島」での空母艦載機の夜間離着陸訓練も米軍は受け容れないであろう。蛇足ながら米軍兵士が公務外の時間に遊べる環境の有無も重要視される。
★以上の事から類推すれば北谷町に海軍病院が有り救難搬送支援体制の整った沖縄は夜間離着陸訓練に必要な条件を完全に満たしている。更には夜間訓練に伴う騒音発生の問題に付いても沖縄では嘉手納基地から戦闘機が午前3時に離陸しても日本政府が容認して来た経緯が有る。
既に岩国基地から嘉手納基地には頻繁に訓練に飛来しており辺野古に1600m滑走路が出来れば空母艦載機の夜間離着陸訓練には最適な立地となろう。
★名護市が辺野古受け入れを決めた際の受け入れ条件「運用機種の制限」から見ても戦闘機の訓練は絶対に阻止すべきであり、SACO合意の1300m滑走路としなければならない。
辺野古岬南側周辺の浅瀬はジュゴンの食草となる藻類の生育に好適な環境が保たれている。従って普天間代替施設は辺野古岬の南側を避けて造成されるべきである。
★以上、見てきた様々な条件を考慮した上で日本政府の責任で普天間基地の早急な危険性除去の為に現実的に実行可能な計画を策定した上で沖縄県民の理解を求める努力が必要である。
鳩山内閣も菅直人内閣も米軍基地問題の本質的な検証もせずに実務者協議、事務方協議と称する米国の顔色を窺うだけの卑屈な官僚に対米交渉を任せて来た。
★日米安保条約否定の平和原理主義から辺野古移設反対論を称えても国民全体の理解を得られない。国民全体から理解され支持される現実的な日米関係見直し論としての米軍地上部隊全面撤退の方向で対米交渉を提起し、駐留期限までの暫定的な普天間代替施設受け入れ以外に普天間基地の早急な危険性除去は不可能である。
★官僚任せの実務者協議で検討されている沖合移動案では新たな環境アセスメントが必要でありジュゴンの食草が生育する浅瀬の環境破壊が避けられない。何よりも優先されるべき普天間の危険性除去が2014年以降も現状固定化される。
官僚の目論見は米軍地上部隊の継続駐留を前提とした恒久基地建設であり結果的に米軍の空母艦載機夜間離着陸訓練を誘導する事になる。
★基地受け入れを前提として久辺3区に北部振興予算、米軍基地再編交付金で建設整備された国立高専、マルチメディアセンター関係施設の将来を考えても辺野古の恒久基地化、基地機能強化は避けなければならない。
http://www.okinawa-ct.ac.jp/
http://nda.city.nago.okinawa.jp/mm-outline.html
★菅直人政権は「反小沢連合」で民主党内の主導権を握って「小沢追い出し」後の長期政権を目論んでいるが官僚主導の対米従属で自民党亜流「売国」政権となっては国民主権、対等な日米関係を掲げた政権交代の大義を失う。主権国家としての気概を捨てた植民地に甘んじるのか!。
★敗戦後10年目に早くも対米自立の道を模索した鳩山一郎元首相の政治家としての気概に思いを致せば国民主権の政治主導を放棄し官僚頼みでマスコミ受けを狙って政権延命を計る菅直人政権の閣僚達には政治家としての力量不足、覚悟の無さに唖然とせざるを得ない。
私の基本的立場は思想信条とは無縁の沖縄県としての現実的な利益追求である。
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