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ベトナム戦争の二つの記録映画「ハーツ&マインズ」(74年)と「ウィンター・ソルジャー」(71年) が東京都写真美術館で7月半ばまで上映された。今後も各地で公開される。アメリカのベトナム侵略は様々なデッチ上げの理由で支えられた。
「ハーツ…」は要人たちへの問いかけが秀逸である。フランスが仏印で敗退する直前、ダレス米国務長官が「原爆を2個やるから使え」 と促した事実をビゴー仏外相が証言する。ベトナム派遣米軍司令官のウェストモーランドは「東洋人は、 自分たちの命を大事に考えることをしないのだ」と言って大量殺戮を当然視する。W・ロストウ大統領補佐官は、映画の上映禁止を裁判所に訴え、 制作者のB・シュナイダーをヘロイン疑惑で逮捕させたりするが、映画人も司法も圧力には屈せず、上映を勝ち取る。
「ウィンター…」は兵の証言録である。ベトナム人をテロリストと見て、女性や子どもを惨殺したのを悔いる兵士たち。 米国の苦悩を描くこれらの映画は、なんと戦争の最中に作られている。
ベトナム戦争では日本は米軍に全面協力した。ベトナム特需が高度成長の礎ともなった。
米軍横田基地への航空燃料を、当時日夜を問わずタンク車で供給した給油基地が川崎にある。JRの線路が道路を横断して米基地に引き込まれ、 そこは今も稼動中だ。
私の友人であるカメラ愛好家20人ほどが今年、その辺の公道上を歩きながら川崎風景をとっていたところ、突如、 警告灯をつけたパトカーが5台と、覆面パトカー数台に包囲された。「誰がリーダーか」「名前、団体名を言え」 と言いつつ警官は全員の顔を撮った。
基地に近づく人間がいつからテロリスト扱いされるようになったのか。
その源は2008年に締結されたGSOMIA(General Secur-ity of Military Infor-mation Agreement)という日米の軍事情報保護一般協定にある。自衛隊員による情報漏えい事件対策のように報道もされたが、 実は市民をいつでもスパイ容疑でひっくくれるものなのだ。「軍隊の機密」を「探知しまたは収集したものは十年以下の懲役」に処すと、 秘密保護法と刑事特別法がすでに定めている。基地への接近や撮影を犯罪とみなすのは、言論表現の自由、 報道の自由への重大な侵害と言わなくてはならない。戦前の軍機保護法同様、縛りは徐々に進む。
日米の軍事一体化は驚くべき速さで進んでいる。そうした動向を市民やメディアが調べるのも、近づくのも許さないという規制である。 こうした実態をこそメディアは報ずべきである。アメリカの映画人たちが戦争中に、逮捕も恐れず、自国の誤りを指弾したように。
(JCJ代表委員)
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