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2010/7/30 19:09
「政治資金規正法のからくりと、それが招いた検察審査会の暴走」メルマガ・日本一新 第7号より転載。
◎政治資金規正法のからくりと、それが招いた検察審査会の暴走
日本一新の会・染谷 正圀
政治資金規正法第25条1項3号は、政治資金収支報告書に虚偽の記載をした会計責任者を処罰するとしているものの、記載の誤りのうちどのようなもの虚偽記載とするかを規定していない。
つまりこの条文は、刑罰を規定しながらも、犯罪となる要件を定めていない点において典型的な白地刑法であると言うだけに止まらず、犯罪の規定を委任する成文法規をも持たない罪刑法定主義の原則にも反するものであることを指摘しておく必要がある。
すなわち、政治資金収支報告書の虚偽記載とは、それを疑った捜査機関が捕まえて調べただけでは判然とせず、裁判によらなければ犯罪である否かそのものが定まらない仕組みになっているのである。
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すなわち、捜査機関に対しては、記載上の形式的誤りを以て虚偽記載としての公判請求を許すものの、当該虚偽記載が処罰に値するか否かの判断以前に、その訴追の是非そのものが、裁判所の判断に委ねられているのである。
そして、このとんでもない構造を隠蔽しているのが、検察による起訴独占主義なのである。
そこから、いわゆる陸山会の政治資金問題は、会計責任者である石川氏らの起訴によって、これが犯罪に当たるのか否かそのものを含めた全てが東京地方裁判所の所掌の下に置かれたのであって、これこそが、The JOURNALで世直し人氏が解明した、なすべからざる起訴の背景なのである。
そして、当該事案は、すでに東京地裁の管轄下に置かれ、検察審査会法第2条の「1」が規定する「検察官の公訴を提起しない処分の当否に関する事項」とする検察審査会の権限外の問題、検察審査会が関与する余地がない問題となっているのである。
そこから、水谷建設側の証言の信憑性は高いから、陸山会側を厳しく取り調べた上で起訴し、公判廷で事実関係を明かにすべし、とする東京第一検察審査会の論理は、このとんでもない法構造をそのまま追認したものに過ぎないものなのであって、その意味するところは、東京第一検察審査会が関与する余地がないことの別の表現なのである。
一方、百歩譲って、法第25条2項によって、虚偽記載に関する会計責任者の監督責任を問える、との強弁の余地はあるにしても、そのことから逆に、法第25条1項3号違反を問われることなどあるはずもない陸山会代表者の小沢一郎氏を、会計責任者の犯罪である虚偽記載に係る「共謀共同正犯」で起訴すべしと主張する東京第五検察審査会は、この暴論を「善良な市民としての感覚」で覆い隠す詐術を弄しているのである。
さらに、さすがに第五検審の共謀共同正犯説の無謀さに気づいたのか、第一検審は、虚偽記載に関して代表者を訴追できるようにすることで、「政治家自身が責任免れることを許さない制度を構築すべきである」「そうすれば、本件のような会計責任者、同補助者と代表者との共謀の有無について問題となるような事案は少なくなるはずである」などと、法の一層の改悪を「提言」するという、自らに与えられた検察審査会法第二条「2」が規定する「検察事務の改善に関する建議又は勧告に関する事項」とする権限とは無縁の政治発言によって「公訴権の実行に関して民意を反映させてその適正を図る」とする検察審査会法の立法の趣旨を蹂躙しているのである。
白地刑法=一定の刑罰だけを法律で規定し、罪となる行為の具体 的内容は他の法令に譲っている刑罰法規。
空白刑法。
白地刑罰法規。
空白刑罰法規。
(デジタル大辞泉) 参考資料(拔萃)政治資金規正法(昭和23年729日法律第194号)第25条 次の各号の一に該当する者は、五年以下の禁錮又は百万円以下の罰金に処する。
1 第12条又は第17条の規定に違反して報告書又はこれに併せて提出すべき書面の提出をしなかつた者 1の2 第19条の14の規定に違反して、政治資金監査報告書の提出をしなかつた者 2 第12条、第17条、第18条第4項又は第19条の5の規定に違反して第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に記載すべき事項の記載をしなかつた者 3 第13条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に虚偽の記入をした者 2 前項の場合(第17条の規定に係る違反の場合を除く。
)において、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠つたときは、50万円以下の罰金に処する。
検察審査会法(昭和23年7月12日法律147号)第1条 公訴権の実行に関し民意を反映させてその適正を図るため、政令で定める地方裁判所及び地方裁判所支部の所在地に検察審査会を置く。
第2条 検察審査会は、左の事項を掌る。
1 検察官の公訴を提起しない処分の当否の審査に関する事項。
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◎待っていた「染谷論説」
日本一新の会・N-Akiyoshi 染谷論説の「白地刑法」、このような記事を待っていた。
当局のサジ加減一つでパクる基準が変わる世の中が、如何に恐ろしいものであるか、残念ながら一般国民にその意識がほとんどない。
むしろ「小児性の潔癖症(正義病とも言う)」に侵されたこの国の人々は積極的に恣意的な法の運用を許すことに加担している。
そして、メディアは正義病を「市民目線や庶民感情」と置き換え、タレ流してメシの種とし、一部の政治家達は自身の権力闘争に利用する。
「白地刑法」は、正にこの国の諸悪の根源である。
この病を克服するためには、私たちは、1、恣意的な法の運用が如何に恐ろしいものであるのか、一人ひ とりが「当事者意識」を持つこと。
2、日々溢れる、事件報道の中、例えば、ヤクザだから…、サヨ ク(ウヨク)だから…、金持ちだから、政治家だから…等々 付けられる数々の枕詞・・・。
これらに惑わされる事無く、強い意思を持って、何人であっても「法の下の平等」という大原則を忘れない・・・これに尽きると思う。
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