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どこかカンが狂っているとカン繰る 『民主党の参院選総括考』 れんだいこのカンテラ時評775 
http://www.asyura2.com/10/senkyo91/msg/622.html
投稿者 韃靼人 日時 2010 年 7 月 30 日 22:14:18: XfUHcQiPmEZmc
 

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れんだいこのカンテラ時評775 れんだいこ 2010/07/30 20:29

        【民主党の参院選総括考】

 2010.7.29日、民主党の両院議員総会が東京・永田町の憲政記念館で開かれ、第22回参院選の総括と責任を廻るやり取りがあった。菅執行部は、このところの上げ潮の流れに棹を差す結果を招いたことに対し何ら責任を負わず居直り続けており、これに対する当然の批判が続出した。菅首相はあろうことか、その場で堂々と9月の代表選への出馬を表明した。これを、どこか感が狂っていると勘繰るれんだいこ見解を表明しておく。

 結論から言えば、菅派がかように誰一人責任を追わないままにポストに居座り続けるなら勝手にすれば良かろう。恥多き政治生命を晒し続けるだけのことに過ぎない。今後の良い手本になろうぞ。この強気の態度の裏には恐らく、菅政権を後押しする背後勢力が居り、菅体制はそれに乗っかかっているに過ぎないものと思われる。マスコミ各社が一斉に菅政権続投支持評論するのもここに理由がある。そういうものに支えられて強気になるのも良かろうが自ら首を絞めていることに気づかないのが可笑しい。云っておくが、こたびの菅派の手本は、今後は二度と相手方に「選挙結果による政治責任」を取るよう詰め寄る芸ができなくなったことを意味する。大きく見れば、「政治責任を取らない菅」と云う烙印を押されたことになる。菅は政治家として致命的な損傷を負うたことになる。れんだいこには、一時の栄華に酔いしれて全てを失う愚を見せられて気色悪い。

 もう一度確認しておくが、先の参院選に於ける菅派の責任は単に敗北したことにあるのではない。真の責任は、党の最高指導者の地位にある者が敢えて負けるよう邪な指導をしたことにある。滅多に見られない事件であるが、こたびはまざまざと見せつけられた。よって、民主党総括の如く「機関決定に拠らず唐突に消費税10%増税案を持ち出した」ことに非があるのではない。それは客観評論に過ぎない。誰がどう言い繕い庇おうとも、「有り得てはならない意図的故意の逆采配」をしたところに非がある。これは通常は追放処分に値する。除名どころの話ではない。査問されてしかるべき反党行為である。もっともこれは、れんだいこの推定である。故に、民主党総括は、そういう勘繰りが成り立つのか成り立たないのか、これを解明するところに意味がある。そういう意味で民主党の総括は物足りない。敢えて控えているのではあろうが。

 確かに敗北は菅派だけの責任ではない。政権交代政権一番手の鳩山政権のマニュフェスト不履行8カ月の政治遊び人性の責任も大きい。この場合も問題は鳩山派の政治的能力の限界にあったのではない。もし仮にそうであるのなら、鳩山首相が辞任すれば良かっただけのことである。それでは小沢幹事長の連れション辞任が説明できない。鳩山首相が手前の辞任と引き換えに小沢幹事長をも同時辞任させ、後継の菅政権がそれを踏襲し、「暫く蟄居しておれ」と云い渡した過程が臭い。このことが説明できなくなる。

 それで選挙に勝利したのならともかくも敗北した。では、何の為の小沢蟄居申し渡しであったのか。民主党を敗北させる為の伏線であったとしか考えられないではないか。こうしてみれば、民主党は、鳩山政権、菅政権と二代続けて怪しい政権を誕生せしめていることになる。民主党の総括は本来は、これを問うものでなければならない。生臭くなるが、当たり障りのない文章よりよほどましであろう。しかし、これを赤裸々に問えば党内は分解する。それが是か非か、この判断が難しい。

 はっきりしていることは次のことである。そういう胡散臭さを示した菅首相が9月の代表選での再選を期して続投を表明した。これを許すのかどうかである。れんだいこ的には、先の参院選で、菅政権が力及ばずして敗北したのなら何も言わない。敢えて逆采配して負け、その責任をビタ一文、誰一人責任を取らさないままの続投なぞ有り得てならないと考える。問題は、仮に菅首相が代表選に落選した場合あるいは可能性が強まった場合、党内右派が一斉に脱党し、自公その他諸新党と合併する可能性である。そして衆院選に突っ走る。シナリオはそこまでできていると考える。つまり、民主党は菅政権を続投させようがしまいが分解するように仕掛けられていることになる。その時、「政治とカネ」で締め上げられている議員連中にはカネがない。新党派には軍資金がふんだんに用意されている。こういう仕掛けであろう。

 こうなると9月には政界の大波乱があるということになる。民主党内右派のシナリオがそうである以上、キーは小沢派が握っていることになる。民主党内左派(この場合、護憲派ないしはハト派という意味で使っている)が躍如として全面戦争で闘うのか妥協するのか岐路に立たされていることになる。ならば、誰を御旗の主に据えるべきだろうか、これが問われている。小沢が手を上げれば一もにもない。しかし、「政治とカネ」問題での再燃が懸念されよう。マスコミは、機密費授受を証言した野中証言にも拘わらず、手前らの不祥事たる「言論とカネ」問題には頬かむりしたまま、いけしゃぁしゃぁと未だに「政治とカネ」問題での追及を緩めていない。なぜなら、雇い主が指示しているからである。それだけのことである。

 「小沢立つ」は、この勢力との全面戦争になる。それも一法であろう。ここらで、続西南戦争を見たい気もする。しかし、小沢は立たない可能性もある。小沢が陰の指南役に廻るとすると一体誰が立つべきだろうか。原口に意思があるのだろうか。彼が尻込みするとなると他に誰が居る。れんだいこには、亀ちゃんしか見当たらない。しかし彼は国民新党だ。このハードルをどう乗り越えるべきかが問われている。次に考えられるのは生粋の小沢党の中から選出する方法であろう。いきなり党首の荷は重かろうが将来性に賭けるべきだろう。その彼が党首となったとして首相になれる保証はない。なぜなら、この時、民主党は分解するからである。そういう風に仕掛けられているので間違いなかろう。こう思えば、首相まで視野に入れる必要はない。僥倖にも首相になれたら、その時こそ思う存分に政権交代効果を発揮せねばならない。幕末維新から明治維新の群像も皆うら若き青年たちであったのであり、貫目不足を何ら恐れる必要はない。

 かく分析すると、今年の8月政局、9月政局は一段と興味深いことになる。願うらくは、一生懸命闘って欲しいことである。政治遊び人どもによる慣れ合い劇場を見させられるのはウンザリである。「政治は生活である」と心がける政治家が、戦後政治史の歩みを真剣に受け止め、目下の閉塞と限界をどうこじ開けるのか、その為にどう踏ん張るのか、これを見せてほしいと思う。世の草葬アルジャジーラ評論員が固唾をのんで見守っているぞ。我々の労働意欲に関係するんだからな。

 2010.7.30日 れんだいこ拝


 

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