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時事ドットコム:「千葉法相は国民に説明を」=死刑廃止派の亀井氏らが批判
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010072800842
「千葉法相は国民に説明を」=死刑廃止派の亀井氏らが批判超党派の「死刑廃止を推進する議員連盟」会長を務める亀井静香国民新党代表は28日午後、記者会見し、民主党政権下で初の死刑が執行されたことについて「死刑をすべきではないという信念を持っていた(千葉景子)法相なので、考え方を変えるのなら、国民に説明しないと(いけない)」と厳しく批判した。
法相は閣僚就任前は同議連の中心メンバー。亀井氏は「今は政治家が日ごろの言動、信念と関係ないことを簡単にやる。千葉法相までもかと(思う)。政治家の信念や公約を国民が信じられなくなっている」と指摘した。
この後、同議連は「死刑は国家による殺人行為であり、いかなる場合も認められるべきではない。これ以上の死刑執行の停止を強く求める」との抗議声明を発表。同議連は法相に面会を求めたが、法相は「日程の都合」を理由に応じなかった。このため、同議連事務局長で民主党の村越祐民衆院議員が西川克行刑事局長に抗議文を提出した。
また、社民党の福島瑞穂党首も28日の記者会見で「政府内で大きな議論もなく、死刑が執行されたことは本当に残念だ。結局、自民党時代の政治と何も変わっていない」と述べた。(2010/07/28-20:19)
信念というか、その、定見、自分自身の考えがそもそもないのだと思う。これは、千葉大臣だけではなく民主党自身の弱点でもあって、マスコミがいうことが世論であると思ってしまう。仮にそうだとしても、だからといって、マスコミや世論が正しいとは限らないのだが、彼らはそう考えない。政治家であれば、政治を生業とする以上は、少なくともマスコミや世論以上には、どうしたら国民の生命と財産を守れるのかという視点がなければならないはずだが、現実には、そうした「世論」を追認するだけになっている。そうでなければ、選挙に勝てないからと。それで、選挙に負ければ、途端にへたれてしまう。何が正しいのかという、自分自身の考えがないから。
以下、亀井大臣の記者会見から引用する。
そういう国民新党の必死の戦いを理解していただいて、応援していただいていると本当に励みになります。湊川(の戦い)に出陣するわけですから。足利10万の大軍を迎え撃った(楠木)正成、あの時は負けてしまいましたけれどもね。我々は負けませんよ。支持率なんか気にしません。支持率なんていうのはいい加減ですから。新聞各社のやっている調査なんか本当にいい加減です。世論調査だってそうですよ。(ゆうちょ、かんぽの)限度額を上げたことについて、賛成が二十何%で反対が五十何%と。質問を見たら、郵政見直しがいかに悪いことか、と書いておいて、「ところで限度額(引上げ)は良いですか」と言ったら、もう誘導してしまっています。恥ずかしげもなくやってね。そんな数字なんかは、もう参考にする必要もありません。(だから)といって、私は、民意というか、国民の方々が考えておられることを軽視するということではありませんよ。よく、国民は「愚にして賢だ」ということを言われますけれども、結局は、「愚」どころではなくて、長い目で見ると、やはり国民はきちんと物事を見て判断される場合が多いと思います。ただ、瞬間的には非常に間違った判断をされます。だって、4年半前(の衆議院選挙のとき)にやりましたよね。私なんか「抵抗勢力だ」と、アパッチみたいな扱いを受けてしまって、ホリエモン(堀江貴文氏)という騎兵隊まで送られてしまった。当時はそうですよ。国民の80%以上がそういうことで(一方に)いってしまったわけでしょう。ところが、国民は、2年も経たないうちに、参議院選とか衆議院選とかと逆の結論を出すわけですよ。「やはり間違った判断をした」ということで、また今度それを修正される。今年の夏はどうなるか知らないですけれども、民主党は大丈夫ですか(笑)。
だから私は、やはり、あまりにも間違った政治がずっと続くと、途中までやっていても最後はノーと。革命がそうでしょう。やはり、間違った政治のもとで「この王様が良いな」、「この政府は良いな」と思っていた人も、それが間違っている状況が続いてくると、それに対して反抗するでしょう。革命を起こすでしょう。そういう意味では、やはり私は、「衆は賢」だと思いますが、短期的に見ると違う。国民新党は短期的な支持率がゼロになったってへっちゃらです。本当にへっちゃらです。
今、大変な危機ですよ。私はだから、今、国民新党が座っている席というのは、中野正剛(戦前・戦中の衆議院議員)、鳩山一郎(元衆議院議員)、三木武吉(元衆議院議員)が座っていた席ですよ。前から、野党のときも「亀井さん、寂しいでしょう」と言われて。与党の上の方に座っていたのがね…。冗談ではないと。私が座っていたところは中野正剛が座っていたのだと。誇り高き議席だと言って…。国民新党は支持率が良くないと。では、中野正剛は支持されていたのかと。鳩山一郎、三木武吉は支持されていたのか、支持されていないですよ。当時のマスコミは、よってたかって叩いていました。「東条英機、万歳」で礼賛ばかりしていましたね。だから、そのときのメディアのあり方なり国民意識、世論なんていうのは、必ずしも国をまともな方向にもっていくものとは限らないのです。あまりそれを言うと、「思い上がりだ」と言われますけれども、私はそう思いますよ。だから、皆さん方も頑張ってくださいよ。
よく分からないのですよね。芸能人の人気がバーッと上がったり、パッと捨てられたり、めまぐるしいでしょう。政治に対する国民の方々の感覚も、何か大脳皮質でじっくりと考えた上で、支持するとかしないとか決めておられない面も非常に強いのではないかと思いますよ、本当に。私は失礼なことを言いますけれどもね。非常に、感覚的な面が非常に強いと。その中で今後の政治が進んでいくということになると、だから、私は、政治家はよっぽど、本当によっぽどの覚悟をしながら政治をやっていかなければいけませんよね。毎日、最近、特に電話調査か何かで簡単にやってしまうでしょう。あまりお金をかけないで、各社ともね。それを毎週出しては、「上がった」、「下がった」とやって、政治を、本当にマスコミが世論調査で誘導してしまっているのですよ。「風にそよぐ葦(あし)」ではないですけれども、そういうふうに、政治というのがフラフラしていく状況になってしまったら…。今度だってそうでしょう。支持率がグーッと上がったということで、当面の、しつこいようですけれども、政治課題を放り投げてしまうようなことになってしまうでしょう。
(だから)といって、皆さん方に「支持率調査を止めろ」なんていうことを言っているのではないですけれども、そうした支持率にあまりこだわらないで、場合によっては、「支持率が0(ゼロ)になったってやるべきことをやるのだ」という、私は、何も世論を無視しているということではなくて、それぐらい政治家に、政党に覚悟もないと。そんなことを言ったら代議制の意味がないですから。代議制という、今の民主主義の意味がなくなってしまいます。いつも家庭との間をつないでおいて、「これは賛成ですか」、「この法案賛成ですか、反対ですか」と、パッパッパッと国民の方が「はい賛成」、「反対」で法案が全部そうなってしまうでしょう。こんなにメカが発達して、情報技術が発達していれば、そういう、いわゆる直接民主主義ですね。直接民主主義に切り替えたら良いのか、という議論まで起きてきますよ。
そうではなくて、今までのやり方は、やはり、自分たちが選んだ政治家にある一定期間、(衆議院なら)4年間ですね。参議院なら6年間。政治の判断を、やはり委ねるという前提で、日本の代議制民主主義というのは進んでいるわけですよ。それを、選ばれた方は自信がなくて、「選んだ人の気持ちが今はどうだろう」、「ああだろう、ああだろう」ということだけを気にしながら進んでいく(という)ことが、本来の意味の代議制民主主義のあれに適っているのかどうかという深刻な問題があると思いますよ。
ある意味では、もうちょっと長い目で見て、「あなたが私を選んだのだから、あなたが私を選んでくれたのだから、その信頼に応えるために、今は、あなたの考え方に反しているかもしれないけれども、あなたの気持ちもよく分かったけれども、しかし、あなたの意に反したことをこの際やるかもしれない。それは次の選挙でそれを判断してくれ」というような覚悟を、政治家なり政党が持っていかないと。その都度、新聞社がやる1週間ごとの世論調査の中身によって、政策判断とか、いろいろな判断が全部変わっていくようなことをやり出してしまったら、そんなのは持つのですかね。日本は深刻な状況になってきたのですね、そういう意味では。
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