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どう考えても唐突としか思えない千葉法相の死刑執行。信念として持っていた「死刑廃止」を法相になっても堅持して、執行することなく参院選で落選し、一民間大臣となったとたんに執行するという違和感。野党やマスコミなどからも、一日前まで執行されていないことに対して批判されていた。
死刑未執行1年、考え示さず 千葉法相
≪27日の閣議後記者会見で、1年にわたり死刑が執行されていないことについて「(執行命令は)大臣の職責と認識している」と述べたが、具体的な考えは示さなかった。≫(共同通信 2010/07/27 13:09)
議員になる前までは人権派弁護士として活動し、旧社会党とのつながりができ議員になる。「死刑廃止を推進する議員連盟」に法相就任直前まで所属していた。自民党政権下でも1年間、執行しなかった大臣がいた。その杉浦法相にたいして千葉景子氏は参院本会議で次のように質問している。
≪ところで、杉浦法務大臣は、法務大臣に就任した昨年十月三十一日、初閣議後の記者会見で、死刑執行命令書にサインしないと表明されました。しかし、その一時間後には、個人としての心情を吐露したもので、法務大臣の職務執行について述べたものではなかったとの文書を発表し、事実上、発言を撤回されました。死刑制度に疑問をお持ちであれば、死刑制度廃止に向けた姿勢を貫くべきではなかったのでしょうか。≫(第164回国会 参議院本会議 第24号議事録 平成十八年五月十七日)
今度は自身で言った言葉が、そのまま返って来た。違和感があるのは、時期の問題と死刑廃止論者である大臣が、しかも国民からはNOを突きつけられ、その後も居座って今や民間大臣となっている中での死刑執行という、いくつもの異常が重なっているからだ。野党からも問責決議案を出す動きもあった最中でもあり、とても大臣個人で死刑執行を決めたとは考えにくい。「死刑廃止を推進する議員連盟」でも中心メンバーだった千葉法相に対して、その議連会長の亀井氏が批判し、意味深なコメントもしている。
≪「死刑をすべきではないという信念を持っていた(千葉景子)法相なので、考え方を変えるのなら、国民に説明しないと(いけない)」と厳しく批判した。法相は閣僚就任前は同議連の中心メンバー。亀井氏は「今は政治家が日ごろの言動、信念と関係ないことを簡単にやる。千葉法相までもかと(思う)。政治家の信念や公約を国民が信じられなくなっている」と指摘した。≫(時事通信 7月28日18時11分)
菅政権になってから平気で国民との約束を次々と破り、平然と官僚主導政治へと邁進している。とうとう本当は「官僚主導で、政治主導に見せかけている」というホンネが副大臣から出てしまった。
≪池田元久財務副大臣は26日の記者会見で、2011年度予算の概算要求基準に関し、各省庁への原案提示が予定していた先週末より遅れた理由について「形の上で政治主導を見せるというか、官邸、党の方もかんでいただいて丁寧にやったということだ」と述べた。菅内閣は予算編成に関し政治主導を強調しているが、実質的には財務省主導で進んでいることを認めた格好で、発言は党内外に波紋を広げそうだ。(時事ドットコム 2010/07/26-21:03)
参照:政治主導予算に疑問符 首相、求心力は戻らず (東京新聞 2010年7月28日)
この発言に対しては、本来もっと批判が起きてもいいはずだが、その火消しをした、という報道のほうが多く、ここでも菅執行部が(官房機密費を使い?)マスコミ対策だけはしっかりやっている、ということがよくわかった。本日、両院議員総会で参院選の総括がなされるが、菅執行部は防戦一方でも、頑なに責任逃れをする作戦のようだ。
代表選後の閣僚人事をエサに各グループ代表には、それなりに配慮した人事案を提示しているはずで、注目は小沢グループに対してどのような働きかけができているかだ。ここで小沢派には一挙に反転攻勢に出てもらいたいところだが、参院選後、ある程度ガス抜きはできていて、後は代表選に焦点が移っている。小沢さんの動きはいろいろ漏れ伝わってはいるが、明確な動きは見えていない。そんな中で小沢さんに近い山岡副代表が微妙な動きをしていると報じている。
山岡副代表、中堅や若手を私邸に招待 (産経新聞 7月28日22時33分)
≪民主党の山岡賢次副代表が党内の中堅・若手議員への働きかけを強めている。28、29の両日には「民主党が国民に背を向けられないような方策を考えよう」と中堅議員数人を昼食会に誘い、8月には当選1回の衆院議員約140人を「暑気払い」として私邸に招待する。9月の党代表選を控えた時期だけに、小沢一郎前幹事長と近い山岡氏の動きを「小沢グループへの囲い込みか」(中堅)と警戒する声も上がっている。≫
党内150人といわれる小沢グループは現在3つからなり、「一新会」「一新会倶楽部」「旧自由党メンバー」で、これを一つに集結していくと言われている。民主党の各グループは、自民党時代の派閥とは違ってかなり緩いくくりで、一人でいくつもまたがっている議員もいたり、グループの方針に従わない議員も多い。小沢さんが党を割るとしたら小沢さんについていく、という議員は40人とも70人とも言われ、勝ち馬に乗るという議員が多いのも現状ということだ。国民生活が第一の政策を守るのか、政治主導を推し進め脱官僚支配政治を実現していくのか、という国民との約束を堅持していくのか否か。これらの決してブレてはいけない「国民との信義を重んじるるのか」が今後、代表選や民主党内における力学の争点になっていくのではないだろうか。
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