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(AERA:三橋氏の検察関連記事)
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2010⁄07⁄27(火) 09:51
AERA≪小沢氏、横峯氏を振り回すだけじゃない 「検審」が振り回す日本≫の記事で読める検察内部の混乱
検察内部で何かが起こっている
AERA8/2号の記事は、それを予感させる内容だった。
と、その前に
ほんとうは週刊ポストを取り上げたかったが、一つだけ。
トップ記事の
≪政界内幕レポート・「空きカン内閣」の断末魔 「小沢圧勝」誰もが黙り込む衝撃データ 「沈黙の艦隊」がついに動いた!もはや菅は土下座するほかない≫は必見である。
リード文
≪浅薄な戦略と舌先三寸の言葉で掴んだ権力は、なんと脆(もろ)いのもか。総理の椅子欲しさに「小沢さんには静香にしていただきたい」と大見得を切り、前政権の公約を反故にした菅直人・首相は、参院選で惨敗するや、今度は「小沢さんに詫びたい」と手のひらを返して政権の延命を図っている。だが、時すでに遅し。沈黙を保っていた「小沢艦隊」は、9月に控えた民主党代表選に向けてついに動き出した。≫
ポストは毎週いい記事を書いている。是非買って読まれることをオススメしておく。
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さて、アエラに戻り、
三橋麻子記者が書いてきた検察「直」情報と思われるリークを基にした記事は、完全に検察上層部の意向に沿った記事が多いと見てきた。
まあ、彼女に限らず司法記者クラブ全体が検察のプロパガンダを広める役割を果たしているのだが、その中でも特別扱いされ、気に入られているのが彼女の記事の中から読み取れる。
そうは言っても、三橋麻子記者の記事を意識しだしたのは、つい最近のことで(それまで読んでいたかもしれないが・・・)、5/3・10の合併号の≪検察幹部 批判に逆ギレ≫の最後で次のように書いていた。
≪「有罪判決を受けた人間が大手を振って歩き、検察を批判して名を上げている者がいる。司法が今、どんどん軽くなっている」小沢氏の不起訴から2週間ほどたった2月半ば、検察最高幹部はため息をついた。≫
三井環氏や佐藤優氏、堀江貴文氏などを指しているのだろう。
このように三橋氏の検察関連記事は、いつも検察側の論理で塗り固められていることが特徴。
記事を読めば、今、検察幹部が何を考えているかが見えてくる、ということになる。
先週のAERA 7/19号では、法曹関係者の指摘として次のように書いている。
≪「最初に陸山会事件で、小沢氏を告発した人は、反小沢的な考えの持ち主。今回、米澤氏らを告発しようと動いたのは、親小沢的な考えの持ち主でしょう。どちらの結論が出るにしても、告発した『市民団体』の政治的意図を知りえないまま、検察審査会が政治利用されている。現行の検察審査会制度に何らかの問題があることが、今浮き彫りになってきたのではないでしょうか」≫
この言葉を受けるような今週号の記事である。
タイトル
≪小沢氏、横峯氏を振り回すだけじゃない 「検審」が振り回す日本≫
リード
≪もちろん、市民の「感情」や「判断」が大事なことはわかる。ただでさえ、相手は政治家などの有力者だ。だが、ここは冷静に考えたい。この制度は、日本の社会そのものにも重大な影響を与えかねない面があるのだ。≫
記事の中では、さくらパパこと横峯良郎・参院議員が、検察審査会により≪逮捕された関係者のほかに、もうひとり被疑者と言える人物の存在が認められる。国会議員Xである≫とほとんど固有名詞で指摘されている。
検察が不起訴処分にした男性に対する審査にもかかわらず、その審査の対象になっていない横峯氏に対して被疑者だといっているのである。
≪横峯議員の「素行」がメディアをにぎわしてきたのも事実だ。だが彼はこの事件についての「被疑者」ではない。その人物を、抽選で選ばれた市民11人で構成する検察審査会が「黒幕」と名指しする―。この風潮が主流ならば、「なんとなく悪そうなイメージがある人」を、十分な証拠もなく「刑事被告人」として法廷立たせることにもつながりかねない。≫
記事では、小沢氏関連事件とからめて次のように書いている。
≪第五検察審査会は「絶対的な権力者」と小沢氏のことを言い「市民目線から許しがたい」と起訴相当の議決をだした。検察庁は「証拠がない」として、嫌疑不十分で不起訴処分にした。審議の舞台は5月末に、再び、第五検察審査会に戻っている。その後は、守秘義務違反で刑事告発する動きが起きるなどして補助員審査員の弁護士が交代、検察審査会の審議は進んでいない・・・。第五検察審査会は7月いっぱいでメンバーが入れ替わる。次の交代がある10月末までに議決をする見通しだが、この「日程」が、参院選惨敗で求心力を失っている菅政権をさらに身動きが取れない状態にしている≫
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確かにメディアが作りあげるイメージをもって裁くことの恐ろしさは、今までの範疇にはない議決を生むことになる。
特にテレビ・ワイドショーなどから影響を受けた一般市民の思い込みが真実を見る目鈍らせ、おかしな議決をする、というこの制度が最初から欠陥を内包した危険な悪制度であることを徐々に証明している。
また、審査会が時の政治にも影響を与え、政治日程までも不確実なものにしている、とアエラ論評しているが、それどころではないのではないか?
検察の民主党をターゲットにした一連の恣意的捜査は、日本政治の大変革をもたらそうとする革命に対するクーデターであり、この捜査で日本に与えた、日本の未来に与えた影響は計り知れないものがあると思う。
本来ならば、民主党代表として政権交代を成し遂げ総理大臣として、一挙に改革に突き進んでいたはずの小沢氏を狙い撃ちにし、引き摺り下ろし、今度は検審をつかって幹事長から引き摺り下ろした。
今度は党代表選にまで手かせ足かせをはめている。
これは完全に小沢封じ作戦が成功してきたといえる。
最後に、この検察審査会の制度の問題を次のように書いている。
≪実は、検察審査会を巡っては、昨年の法改正施行の段階でも問題点は指摘されていた。例えば、「裁量」による起訴猶予ではなく、証拠が足りず、検事が嫌疑不十分とした案件についてまで「強制起訴」できることの是非。「被告」となるだけで、多くの人は、仕事も含めて社会的な地位や名誉を失い、経済的にも多大な負担を強いられることになる。公判中に死亡するケースもあるだろうし、無罪になれば、国家賠償訴訟に発展することもある。
▽強制起訴の場合、「検事役」は弁護士から選ばれる。だが弁護士は刑事事件では通常被告を守る立場。それとの矛盾や限界
▽検察審査会は最後まで匿名で非公開。完全に密室の中にあり、検証の余地もない。特定の立場による恣意的な審査申し立てもあり得る。などだ。だが、当時は法曹界あげて議論を積み重ね、PR活動もした裁判員制度とのセットで、審査会の改正議論はあまり熱気を帯びなかった。今、法曹界でも改めて以上のような問題提起が再燃しつつある。だが、公式には見直し議論は進まない。小沢氏の案件がすでにかかっている以上、改正を唱えれば「親小沢」、反対すれば「反小沢」という政治的な思惑でとらえられがちだからだ。問題をどう見直していくか。道筋はまだ見えない。編集部 三橋麻子≫
こんなに問題を抱えた検察審査会法が、昨年5月にあらたに強制力が付されているが、ここにも恣意的なものを感じる。
≪司法制度改革の一環として、検察審査会法が改正されたため(刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成16年法律第62号)第3条)、この起訴議決制度が、2009年5月21日から導入され、議決に拘束力が生じるようになった(2009年5月21日に施行)≫(ウィキペディア)
小沢さんの件についても検察で不起訴をだして、検察審査会での起訴相当の議決は、一見、検察のプライドを傷つけた形にはなってはいるが、この事件に関しては、最初から検審会の議決には検察が関与している疑わしさがあったから、いわば共犯の関係だった。
だが、「起訴相当」の議決の内容や表現があまりにも世の中の批判をあび、軌道修正を余儀なくされている現状もあるのだろう。
それを、今回の横峯議員の議決内容についてはどこまで検察が関与しているかは読めないが、ここにも何かとって結びつけたようなもの、通じているものがあるような気がしてならない。
検察を審査するはずの検察審査会を検察がうまく利用したという世の中の批判に、今度はうまく乗っかることで、中途半端にしてきた問題点に関する検証をする必要性を世の中に喚起していこうとする、検察・司法の意図するものを、この記事全体から感じられる。
検察は明らかに混乱を生じていると見る。
やはり、そこにはアメリカの意向が反映しているのか?
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