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鳩山さんが菅続投支持を表明
22日午前、BS11の番組収録で鳩山前総理が「どういう責任の取り方があるか議論してほしいが、首をすげ替えれば済むという話ではない。菅さんに代わったばかりで、降ろすという話にはならない」と語ったという。国家戦略室の機能縮小については、「前政権との違いを際立たせようと考えると、落とし穴にはまる。国民への約束だから簡単に外してほしくない」と述べた。人事についても「幅広く、(党内全体を)もっと上手に取り込むような人事をしたらよかった」と語ったとのこと。(読売新聞 2010年7月22日23時00分)
また産経ニュースでは、「菅政権は頭で考える人でなく心で考える人をもっと登用すべきだった」「消費税議論が生煮えの中で唐突に国民に出してしまった」「前政権との違いを際立たせようとすると落とし穴に落ちる」「多少エゴが出ているのではないか」とも書かれている。また、その同じ日の夜、小沢さん、輿石東参院議員会長と会談。例のW辞任会談トリオが再び会うことになった。
ここでの話の内容は、前回同様に漏れ伝わっていない。そこで、様々な憶測が流れるのだが、とにかくここは挙党体制で菅さんを支えようという鳩山さんの意図が見え隠れしている。逆に考えれば、もしこの午前の収録での発言がなく、この三人が集まったとなれば、どんな憶測記事が流れるか、9月の代表選に向けて、鳩山・小沢グループが反菅で一致か?など、書かれまくられるのは目に見えている。
さらに深読みすれば、午前中の鳩山さんの発言は真意ではなく牽制で、この会合で菅さんの評価や代表選などの展望などが話し合われたともよむこともことができる。菅さんは、かなりこの会合には神経を降り注ぎ、耳を澄ませ、疑心暗鬼にもなっているかもしれない。
鳩山さんにすれば、鳴り物入りで作った国家戦略室を格下げされ、せっかく辞任で身を捨てて回復した支持率を消費税発言でガタ落ちさせられ、自身の10ヶ月間を全て否定されてしまったことに対する気持ちは、容易には溶解はしないだろう。
足元を見れば、自身のグループでも小沢鋭仁環境相が勉強会を立ち上げようとしていることもあり、次期衆院選には出馬しないといっていたのを翻した原因にもなっているのではないか。選挙期間中、各地を回って、5月まで普天間問題、政治とカネで、あれだけ国民から否定され続けたのに、その同じ国民から今度は歓迎され、本人もこれで調子を取り戻したのだろう。
この日は、輿石氏の参院議員会長の4選と参院選苦戦の慰労が中心目的で、鳩山さんが一方的にしゃべり、小沢さんが聞いている、という特に政局的な話はなかったようにと思う。以前、鳩山さんは「総理経験者はいつまでも院政を敷いてはいけない」と言った自身の発言までをひるがえし、あくまでも自分が結党した民主党を立て直すべく、今後、まだまだ党内で影響力をもっていこうという、復活宣言とも言える。
この鳩山グループが代表選においてキャスティングボートを握るといわれ、菅さんも鳩山さんの意見を十分聞いていくとも言っている。ただ、菅さんは代表選前には、ひたすら低姿勢で挙党体制を訴えていくだろうが、代表に再任された直後から、前回と同じく暴走していく危険性がある信頼のおけない人物である。
小沢さんについてはいろいろな憶測も流れているが、検察審査会の議決を受けて4回目の事情聴取の記事がまたリークによって大きく報じられ、ここはあまり正面きっては動けない。いよいよ菅さんの再任の可能性が大きくなっていく状況になる。今後はねじれによる国会運営と予算が、こじれる時がポイントとなる。その時には一気呵成、小沢さんが動くのではないか。
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