03. 2010年7月22日 10:38:19: BDDFeQHT6I 阿修羅の戦争板にこんな記事が載っていました。http://www.asyura2.com/10/warb5/msg/370.html 「利権と腐敗」に塗れた空軍基地にメス オバマ政権にとっての“基地問題” 菅原 出 【プロフィール】 アフガン戦争を支える腐敗利権 7月3日付『ワシントン・ポスト』紙は、米軍のアフガニスタン戦争を支えるもっとも重要な2か所の米軍基地について興味深い記事を掲載した。 「米国防総省は、キルギスタンのマナス空軍基地とアフガニスタンのバグラム空軍基地に対する燃料供給に関して、公開入札を予定している」 一見何の変哲もない入札関連のニュースのようだが、この情報の裏には、米国の対テロ戦争の陰で巨利を貪ってきた利権集団の知られざるストーリーが隠されている。 キルギスタンのマナス空軍基地とアフガニスタンのバグラム空軍基地は、共にアフガニスタン戦争には不可欠な重要な兵站基地である。マナス基地は西側からアフガニスタンへのトランジット基地として、アフガニスタンで軍事作戦を展開する米軍やNATO軍などの戦闘機の補給基地として機能している。またバグラムはアフガニスタンにある最大規模の米軍基地であり、この国の米軍の軍事作戦を支える最重要拠点でもある。 現在、この2つの空軍基地に航空機の燃料を供給しているのは、まったく無名の、しかもオーナーが一体誰なのかもわからない小さな会社である。この巨大な給油利権は、キルギス政界を過去8年間にわたって蝕み、歴代大統領とそのファミリーを堕落させてきた腐敗の温床でもあった。 その2つの巨大利権を、今後「一般競争入札にする」というのである。米国の対テロ戦争の裏で肥大化していた利権と腐敗の一端が、オバマ政権のアフガン戦争が行き詰りを見せ、この戦争のあらゆる側面にメスが入れられる過程で次々に明らかになっている。 キルギス大統領へ資金を流すトンネル会社 バグラムおよびマナス米空軍基地へ航空機燃料を独占的に供給しているのは、レッド・スター・エンタープライズ社とミナ・コーポレーションという会社である。レッド・スターもミナも共にロンドンにオフィスを持っているが、法人登録がされているのはタックス・ヘイブン(租税回避地)として知られる英領ジブラルタル島だ。この国の厚い会社秘密法の壁に阻まれて、レッド・スターとミナの実際の所有者がだれであるのか、いまだに明らかになっていない。 ただこの両者の実務を取り仕切っているのが、レッド・スターとミナ両社のオペレーション・ディレクターをつとめるチャールズ・チャック・スクワイアーズであることは分かっている。チャック・スクワイアーズは、米陸軍の元中佐で、いわゆる“911テロ”以前はキルギスタンの米国大使館で防衛駐在官をつとめていた人物である。 911テロの直後、アフガニスタン戦争を準備していた米国の要求に対して、キルギスタン政府が基地を提供することに合意したわけだが、これによりキルギスタンのマナス基地は、アフガニスタンへ物資や人を運び入れるための一大中継基地となった。無数のタンカーや航空機がこの基地に集められ、米軍のトランジット基地として機能するようになったのである。 【以下はURLからご覧下さい】 日本でも似たようなことをやっているのでしょうね。 テロ対策の時の燃料はアメリカから法外な値段で買っていたらしい、今回も同じ手口だろう。 --------------------------------------------------------------------------------
レッド・スターとミナが突如舞台に登場したのはこの頃だ。レッド・スターは過去の実績などを一切なかったにもかかわらず、米軍基地の膨大な航空燃料の需要を満たす契約を与えられた。そしてレッド・スターの下請けとしてミナが登録されたのである。当然、元キルギスタン米大使館の防衛駐在官だったスクワイアーズ元中佐のコネクションと何らかの関係があったのではないかと疑われている。 いずれにしてもスクワイアーズ元中将は、民間人の立場でレッド・スター社のオペレーションを取り仕切る担当者として再びキルギスタンの首都ビシュケクに舞い戻り、このビッグな契約の履行につとめた。国防総省がレッド・スターと締結した3年間の契約は2億4千万ドルを超える巨大なビジネスだったのである。 当時のキルギスタンの大統領はアスカル・アカエフ。もちろんこの巨大利権にも1枚噛んでいた。「噛んでいた」どころか、アカエフ大統領一家は「この契約から巨額の富を得た」と言われている。アカエフ家はもともと基地利権に深くかかわっており、そのために2つの会社を保有していた。一つはアカエフの息子が持つ会社であり、もう一つは彼の従弟が持つ会社だった。 この2つの会社は共にレッド・スター社の下請けとしてこの巨大利権からしっかりと恩恵を受けていた。2002年から2005年の間に、この2つの会社は、レッド・スター社が米政府と締結した契約の下で、実に1億2千万ドルを受け取っていたという。このことからレッド・スター社は、米政府からアカエフ大統領(当時)へ資金を流すためのトンネル会社ではないかと見られていたのである。 アフガニスタン・バグラム空軍基地でも巨大ビジネス受注
ところが2005年にチューリップ革命でクルマンベク・バキエフが大統領になると、多くのアカエフ政権時代の腐敗の構図が明らかにされた。マナス米軍基地に関する利権もバキエフ新政権によって徹底的に調べ上げられたが、バキエフ大統領はこの利権のコネクションを潰すのではなく、そっくりそのまま自分たちが引き継ぐ道を選んだ。アカエフの親族が持っていた利権は、ビジネスの構造は何も変えずに、名義だけがバキエフの一番下の息子マキシム・バキエフが持つ会社に代えられた。 こうしてキルギスタンのマナス基地を押さえたレッド・スターとチャック・スクワイアーズ元中佐は、今度は直接アフガニスタンに乗り込む。彼らが目をつけたのは、アフガニスタンにおける米軍の活動の最重要拠点であるカブールのバグラム空軍基地だった。 2007年10月、スクワイアーズ元中佐は、当時バグラム基地の基地司令だったジョナサン・アイブス大佐に掛け合い、またしてもとてつもない契約をものにした。レッド・スターはバグラム空軍基地周辺の土地を購入し、同空軍基地向けの燃料を輸送するパイプラインを建設するだけでなく、そのパイプラインを所有する権利まで認められたのである。 パイプラインそのものだけでなく、それを敷設する土地までも所有することで、レッド・スターは事実上バグラム空軍基地へ燃料を輸送するパイプラインへのアクセス権を支配してしまったことになる。
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