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日本の政界の最高実力者・小沢一郎が7月8日以降公の場に姿を現していない。国会は休会中であり、菅直人政権によって無役な一兵卒にされたのだから、何処で何をしようと小沢一郎の勝手である。
しかし、寝ても覚めても日本の国益を考えてきた男の頭が休養しているとは思えないが、身体は休息を必要としているのだろう。釣り糸を垂れ肉体を休め、餌食の感触を指先で感じながら、頭は日本を取巻く世界情勢、民主党を取巻く日本政局、己を取巻く情勢の情報収集とその分析に余念がないのだろう。とても凋落激しき変節菅首相などと会っている時間などないというものだ。(笑)
米国発の金融危機の煽りを受け、ギリシャ問題を契機にユーロ圏に将来的赤信号が点滅し始めている。ユーロ圏の経済上のエンジンとなるべきドイツもユーロ圏の為だけの出費に腰を引きはじめている。舵取り役のフランスも国内では過激なデモが頻発、本腰を入れてユーロ圏全体の舵取りが出来る環境とは言い難い。
経済立て直しに図抜けた軍事力を背景に世界の宗主国を自認する米国の経済は見せかけの改善を見せているが、張り子の虎状態になっているのは誰でも判ることである。何とか合法的に日中両国のカネを自国に還流させる手立てを模索しているが、必ずしも順調に推移しているとは言い難い。イラク、アフガンへの関与が財政危機に一層の拍車をかけている。
国内の有力勢力から公然と米国の財政的にも突出した軍事費への懸念が表面化している。この米国の突出した軍事費への懸念は政界だけの問題でおさまらないだろう。すでに米国の有力ジャーナリストから、軍事費の削減は時代の要求だという論調が強く出はじめている。
民主党菅政権は参議院選の敗北をもって既に崩壊している。菅直人にとって白昼夢のような出来事だったということだろう。民主党内での勢力構図は今も昔も変わっていない。反小沢勢力100:親小沢勢力200がベースですべてが推移する。民主党内で代表となり、首相になるのは容易いことである。
しかし、首相になりたくて政治をしていたわけではない小沢一郎にとって、総理の椅子は魅力的なものではない。ただ、政府と党と云う分業が必ずしも上手く機能しない事実を知った以上、政府も党も陣頭指揮を一定期間執ることも考えざるを得ない部分があるようだ。
しかし、民主党内で勝った負けたを論じていても日本の国益に沿った政治が行える政治状況ではない。ある程度覚悟はしていたものの、参議院選挙の結果は「負け過ぎ」だった。衆参のネジレはこのまま放置すれば、6年間は同様の状況が続くのは明白だ。
この部分から手をつけ、一定の目途をつけないことには代表選で勝つ負けるのと云う話でもなくなる。 まずは民主党内の反小沢勢力の分別が必要だ。前原・野田グループの中で思想信条的に相いれない勢力を個別に分析しておく必要がある。清濁併せ呑みたいところだが、毎日毒を盛られる心配をしていては政治どころではなくなる。(笑)
その数がどの程度か把握しなければならない。50人前後だとすると、その造反も考慮に入れた連立の枠組みを考えることが肝要になる。単純な数合わせ+引き算が必要だ。 民主党の代表になり、首班指名を受けるまでは容易だが、国会のネジレ解消の連立だけなら社民・公明党で話は簡単だが、悩ましいのは「身内の敵」の造反も計算した連立パワーが必要になる。100人増やして50人減っていく位の腹積もりの連立の相手は自民党しかない。
社民・公明の要求を一つずつ飲むだけでも、政策の実施速度が緩む。小沢は半年と言っているが、1年程度で過激に霞が関改革を実行する予定なのだから、ブレーキは不要だとも言える。妙な仏心を生むことは厳に慎むべきだ。今までがそれで頓挫した傾向がある。佐藤優ではないが、「善なる悪党」に徹し夜叉となり、日本の政界を全速力で走りぬけることだ。
マスメディアのネガティブ・キャンペーンが追いつけないフル・スピードで3年間走り切ることが重要だ。小沢首相叩きの仕込みをしている最中に、次の小沢叩きの材料を提供し、仕込みの余裕を与えない速度を保つことが重要だ。その内、洗脳された国民にも、小沢首相が霞が関を本当に叩き、国民の公僕として働かざるを得ない役人の正しいポジションを与え、2009年に国民に約束した公約を次々実行し、米国と対等にモノを言う姿を見て、「テレビや新聞の話は嘘だった」と真実に気づくはずである。だいたいの場合、1年遅れで国民は真偽を知る傾向がある。論より証拠にも弱い。(笑)
自民党から100人を引き剥がす作業は不可能だ。やはり党と党の連立だろう。民主党と自民党の大連立が一番リスクは少ない。民主党・自民党の大連立は反小沢勢力を呑み込む政治体制を作ってしまうのだが、多勢に無勢として飲み込まれていくだろう。
検察審査会の議決が9月にずれ込む流れは愉快ではない。「名誉ある被告宰相」も選択の一つだが、出来れば避けたいものである。そうすると、9月の代表選は菅直人の好きにさせるか?ひやひやさせる程度の対立候補を見せておく必要はあるが、ギリギリ勝たせてやる手もある。
二度目の臨時国会・予算委員会で間違いなく菅政権は頓挫する。それまでに検察審査会の議決も出る。それを見てから動く事も可能だ。「衆議院で菅首相不信任の議決に同調するよ、代表を降りるかね?」それでも良いのだが・・・。
果たして小沢一郎は何を考え、どう動こうとしているのか、大変興味深い推理の環境を提供してくれている。 多くの解説の中に、菅直人が「カノッサの屈辱」に倣い、小沢一郎に心から許しを乞うべきだと云う、一見正論風に見える論調もあるが、筆者は是としない。菅直人の変節は本物であり、検察審査会の結論如何で再び掌を返すのは見え見えだからである。
しかも、一旦官僚の手に落ちた菅直人を再起させることは不可能に近い。風を頼りに政権を維持しようと云う人物が、世論的には逆風の小沢の風を心から望むわけがない。最低限、前原、枝野、野田、玄葉を切るくらいの条件提示をしたとしても危険な賭けになってしまうだろう。再び裏切りに遭う可能性がある。
小沢一郎は、どうも八丈島で釣りを愉しんでいるようだが公式情報はない。小沢一郎は武骨な餌なしの針で、どんな獲物を釣り上げようとしているのか?出来ることなら菅直人、仙谷由人と云うゲテモノだけは釣り上げないで欲しいものである。
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