http://www.asyura2.com/10/senkyo90/msg/759.html
Tweet |
http://sumichi7878.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-ca39.html
菅首相が14日夜の記者会見で、参院選で自身の消費税に関する発言で大敗したことについて触れ、小沢氏との会談が実現したら詫びたいという考えを示したそうだ。違うだろう。詫びたいというならば、まず真っ先に国民に対してそうするべきではないか。
参院選における民主党大敗の直接的な原因が、首相自身の増税発言に国民がノーを突きつけた結果だということは疑いようのない事実にもかかわらず、菅首相は「消費税引き上げに関する議論を提言しただけ」などという逃げの姿勢を示しただけで、国民の不安に真正面から向き合う誠意を示していない。
一時的に急上昇した支持率に気を緩ませ、小沢氏を蚊帳の外へと追い込んでおきながら、大敗したとたんにアタマを下げたいと言う言動は、やっと首相の座に座った自分の身を守りたいという保身の考えを示したものに過ぎず、もし選挙でここまでの大敗を喫していなければ、今頃は増税へ向けた具体的協議などを始めていたかもしれない。
この「小沢氏にあってお詫びをしたい」という菅首相の発言のきっかけとなったのは、14日に行われた、内閣特別顧問を兼務する稲盛和夫日航会長、そして党最大の支持団体である連合の古賀伸明会長らとの会談と、民主党執行部の要請で場がもうけられた各都道府県連代表らとの会談だ。そこで、小沢氏抜きで増税を打ち上げ大敗した菅首相の姿勢が痛烈に批判されたらしい。
背景を伝えた記事によると、自身の続投に向けた環境整備を念頭におく菅首相はまず、稲盛日航会長と連合の古賀会長との会談で、連合への負担を詫び、自らの消費税発言が混乱を招いたことを陳謝。「小沢さんと会える日時が決まっていない」と漏らすなど、第三者を介して小沢氏に「反省」を伝えたいという意図をにじませた。
続いて民主党執行部の要請で開かれた、秋田、石川、和歌山など10県連の代表を招いた意見聴取では、小沢氏に近い石川県連の一川代表が枝野幹事長、安住選対委員長らに対し、「(首相が小沢氏 に)静かにしとれと言い、同時に民主党に期待していた人も静かになってしまった」と党執行部の「脱小沢」方針を批判。高知県連の武内代表は「首相の消費税発言で非常に苦労した」と詰めより、会談後に武内氏は記者団に「(執行部は)自浄能力を含めてしっかりとけじめをつけていただきたい」と怒りをぶつけている。
選挙総括はまだ終わりきらないが、こうした状況の陰で、検察審査会は小沢氏強制起訴の是非に関する結論を7月中には出さないという先送りを決定し、安保問題では、14日に開かれた民主党政策調査会の会合で、23日に期限切れを迎えるソマリア沖での海上自衛隊派遣の延長に関し、了承という形で民主党は会合を終えている。
国際貢献という名の下に、安保問題の重要な決定における方針転換について、民主党は明確な説明もなさないまま、なし崩し的に旧自公政権の方針を追認しようという動きを加速させている。沖縄の普天間移設問題にしても、15日からワシントンで開かれる日米間の専門者会議では、沖縄の反発をあらかじめ予想し、「複数案を協議する」というポーズを取ってみせたその裏で、一部のメディアは菅内閣が2006年の日米合意と同じ「埋め立て」に絞る方針を決めたと報じている。
これによると、埋め立てという建設方針はすでに米政府に伝達済で、すでに了承も得ているのだそうだ。沖縄県民や日本国民の民意を問う前に、シナリオはすでに日米間の実務者たちの間で整えられてしまっている、というわけだ。一方で、県内移設反対の声がより高まりをみせている沖縄県では、先日の民主党候補抜きの参院選で、県内移設反対を掲げ勝利した自民党の島尻氏について、仙谷官房長官が12日の会見で、「自民党のマニフェスト(政権公約)と異なることをおっしゃっている」と述べるなど、党本部の考え方と一致しない姿勢に疑問を示している。
当選後にこうした事態が持ち上がることこそがまずは非常に疑問だが、選挙は終わり、すでに結果が出てしまっている以上、島尻氏には今回掲げた「県内反対」を自民党本部に向かってきちんと説明し、たとえ民主党が自民と連携するようなことがあったとしても、辺野古撤回の旗振り役となって沖縄県民に対して誠意ある行動を示してもらいたい。間違っても「できませんでした」などというお詫びの言葉を述べる場面など出てこぬよう、島尻氏には政治生命を賭けて自身の言葉を体現させてほしいと私は強く願う。
さて、小沢氏に詫びたいという菅首相。果たして会って詫びて今さら何を小沢氏に求めたいのか聞きたいものだが、いずれにしても、「国民への視点」を遠い彼方におざなりにしてしまった首相に残された期間はわずかなものに違いない。首相の仕事とは国民へ語りかけること、という単純なことさえ覚えられないほどカンを鈍らせてしまった首相には、エイズ問題で官僚の不正を暴き、被害者に土下座して謝罪した頃の自分をまず思い出し、国民のために戦う情熱を取り戻すことが先決だろう。小沢氏に詫びを入れにいくのはその後だ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK90掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。