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2010年7月17日 (土)
口蹄疫問題。国の行政権力による殺すぞという脅し。県の行政権力トップによる裏切り。ここでは、部外者である僕が賢しらぶって何かを言うつもりは無い。酪農も農業も生業としたことの無い、僕のような人間には、ただただ、怒りと悲しみへの手前勝手な共感を示すしか術が無い。口蹄疫問題に対して真摯な提言を続けている濱田 幸生さんの「農と島のありんくりん」「宮崎口蹄疫事件 その54 東国原知事の背信と薦田さんの孤立」(http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-8fca.html)エントリー全文を掲載する。
以下引用
「昨夜のテレビニュースで見た宮崎県の種牛農薦田さんはやつれ果てていました。松葉杖を引いて現れ、「国家権力がやれというんだから仕方がないだろう」、「県知事から明日10時までに処分の決心をしてほしいと言われた」と言葉少なに語りました。
今日の10時までが期限だそうです。想像がつきますか、今、薦田さんにのしかかっている重圧を。
「日本農業新聞」(7/14)には「早期処分要求」としてこんな記事が載っていました。
「宮崎県川南町などワクチン接種地域の畜産農家の代表らは13日、宮崎県庁を訪れ、早期に民間種雄牛を処分するように求めた。JA尾鈴畜産組織連絡会の江藤和利会長は県への要請後会見し、「特例を求めると今後の口蹄疫対策に禍根を残す」と県の対応の甘さを指摘した。
要請書では、@民間種牛所有者が経営する別の農場で疑似患畜が見つかっていることから種牛を飼育する農場も家畜が殺処分対象となる関連農場なのではないか、A県の防疫体制の甘さは、OIE(国際防疫事務局)野清浄国復帰の障害となる、と訴えている。」
一週間ほど前の薦田さんは、「この種牛がわしの命だ。これを殺されたら死ねというのといっしょだ」と語気強く語っていました。それから約1週間。知事と大臣の直接対決があり、そしてこの川南町の畜産農家を含む畜産組合からの要請文が出ます。そして知事が決めた16日の移動制限解除のリミットが近づきます。
薦田さんは国と県というふたつの権力、16日というタイムリミット、そして自らが住む地域の同業者にまで十重二十重に追い込められたのでした。
私はこのような個人の農家に最後の決断を迫る国や県のやり方を憎みます。
農水大臣はこういう言い方をします。
「県がワクチン拒否をして処分に応じない農家と同調しているのだから、国が代執行せざるを得ない」。
一方県知事はこのように切り返します。
「そもそもワクチン接種は国が押しつけたものだ。目視検査して県所有にすれば問題がないはずだ」。
東国原県知事はこのような国への申し出をする一方、種牛所有者の薦田さんには「16日午前10時までに処分する決断してほしい」と電話をしていました。これがほかならぬ薦田さんの口から明らかになってしまいました。
やんぬるかな・・・。このような行為を、私は背信行為と呼びます。もし、東国原知事は持論である、「種牛は県の至宝」という主張を通したいのならば、国に代執行をさせるべきでした。
国の農水省の執行官に薦田さんの種牛を殺処分する様に立ち会い、全国にその非を訴えるべきでした。それを前日になって腰砕けになるとは!そして弱い老人の背中に、国との対決を背負わせるとは!
薦田さんの息子さんから「県への無償譲渡」などという破格の条件を受けながら、その意志を継がず、最後の最後のどん詰まりとなると豹変して、「自分で決断してくれ」と圧力をかけるとは!
ならば、初めから県所有の種牛で騒がねばいい。そもそも宮崎改良事業団の防疫の失敗から種牛を感染させたのは県の責任ではないですか。
10年前の口蹄疫事件の総括の中に、「種牛は貴重なので、一カ所で飼育しないで分散飼育する」ということがあったにもかかわらず、それを履行せずに今回の失敗を招きました。
あるいは、川南の県試験場の豚感染爆発が川南地区全体の畜産を全滅に追いやったことと加えて、どうしてこうも県はバイオセキュリティが甘いのですか。県の畜産施設は指導機関であるにもかかわらず、それがかくも何度にも渡って破綻したのはなぜなのでしょうか。
県知事はその失敗を糊塗するために、「県種牛は宮崎の至宝」という主張をし、殺処分を政治問題化させてしまいました。これは情緒的には国民を納得させる論理ですが、諸刃の刃でした。
そうでしょう。この論理を延長していけば、当然薦田さんの私有種牛も処分するわけには行かなくなります。しかし、そうすれば、とうぜんのこととして清浄化は先延ばしになり、知事が熱望する非常事態宣言解除という「擬似終息宣言」を打つことができなくなってしまいます。
まさに自縄自縛。そこで、薦田さんに秘かに電話をして、「明日10時までに自分で決断してくれ」と頼んだわけです。薦田さんが自主的に決断をするなら、知事は傷つかない。メンツが保てるというわけです。たいした「政治」です。
県に防疫上の責任を負わせ、本来国が責任をもって執行すべき処分を「代」執行するとうそぶく山田農水大臣。
自分の失敗の苦しいつけ回しをひとりの農家に押しつけた挙げ句、登った梯子をはずして恬として恥じない東国原県知事。
このような人たちを私たちはなんと評したらよいのでしょうか。」
引用終わり
2010年7月17日 (土)
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