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『理想なき政治』 鎌田慧 (東京新聞・本音のコラム)7月13日
どこに投票したらいいか、選挙前のしらけた空気をつくりだしたのは、民主党の責任だった。予算の無駄を削ります、増税はしません、といっていた政権が、党首が代わったとたん、「法人税減税、消費税増税」といいだしたのだから、ネギを一本買うのでさえ頭を悩ましている庶民層は、うろたえてしまった。
さりとて、また自民党に投票するのはいやだ、というひとたちが、なんだか新しそうなみんなの党に投票した。沖縄のように、民主党の理想に期待したのに、結局なんの役にもたたなかったと判断、かつて自民党にお仕置きしたように、民主党にゴツンを食らわせた。
それでも、まだ民主党に期待したい、という票が四十四議席分残されていた。盥(たらい)と一緒に嬰児(あかご)を流すな、もったいない、というありがたい票である。
期待した政権交代の成果が、すぐにでるとはだれも考えていない。それでも、「泥沼ニッポン」から脱出して、暮らしやすい社会になる、という将来への夢が、民主党中心の政権交代を実現させた。その初心を忘れてもらっては困る。核軍縮、米軍基地縮小、エコロジー、東アジア共同体構想の夢を語らなくなったのでは、もはや自民党の手袋の裏返しでしかない。
菅さんは夢を語らなすぎた。平和、いのち、派遣労働者を救う、これからもっと熱く語るしかない。 (ルポライター)
東京新聞 2010年7月13日(火)朝刊
特報ページ
※鎌田 慧(かまた さとし、1938年6月12日 - )は、日本のルポライター、ジャーナリスト、ノンフィクション作家。
『自動車絶望工場』『絶望社会(痛憤の現場を歩く2)』 『やさしさの共和国 格差のない社会にむけて』他著作多数。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8E%8C%E7%94%B0%E6%85%A7
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