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独立党公式ブログ
カルトの亡者が犇くこの世の中で、穢れることなく、ひたすら誠実に真実を探求する。どんな困難にも、どんな邪悪にも胸を張って対峙するリチャード・コシミズ後援会、「独立党」の公式ブログです。
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小吹 伸一
2010/07/09
国民新党・亀井氏の施策で救われた人々
自殺者が、わずかにだが昨年より減ってきている。
警察庁によると、今年上半期(1〜6月)の全国で、前年の同じ時期より1280人、7.8%、自殺者数が減少したという。
http://megalodon.jp/2010-0709-1721-55/mainichi.jp/select/jiken/news/20100707ddm041040071000c.html
昨09年9月に発足した鳩山内閣は、早期から自殺問題に積極的に取り組んでいた。
11月には自殺対策緊急戦略チームを編成し、 自殺対策 100 日プランを策定、企業の決算期で雇用契約が切れることにより例年、自殺が増える3月を自殺対策強化月間に指定、商工会議所や商工会連合会に、資金繰り困難な事業主を対象にした過重債務問題相談窓口を開設し、自殺の増発防止につとめた。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/renkei/2009/091224ExcessiveDebt.htm
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/renkei/2009/download/091224ExcessiveDebt.pdf
こうした努力がすぐに大きく奏功したと言うことは、資料からはむずかしいようだ。
09年11月の自殺者は全国で前年比17名減、12月は25名減。
自殺者が大幅に減ったとはいえない。
しかし、減っていることは減っている。
続いて今年は、1月147人減、2月53人減、3月は171人、4月は511人、5月299人、6月99人がそれぞれ、昨年同月より下回っている。
月度により、減少幅が比較的に大きかったり小さかったりするが、前年を上回った月はない。少なくとも、自殺増加を喰いとめることができたとは言えると思う。
http://www.pref.aichi.jp/shogai/kokoro/taisaku/pdf/monthH22.pdf
NPO法人 自殺対策支援センターライフリンク編纂による自殺実態白書2008によれば、
自殺はさまざまな要因の組み合わせによって誘発されるという。
むろん経済的な理由や生活苦だけが自殺を引き起こすというわけではないが、資金難による中小企業の経営者の自殺は、ことに深刻な、連鎖的な問題に発展しやすい。
同ライフリンク代表・清水 康之氏は、日経BP社のサイトSAFETY JAPAN掲載のインタビューで、以下のように述べている。
【 自営業者は、事業不振 → 生活苦 → 多重債務 → うつ病 → 自殺 というパターンが多いです。一時しのぎのつもりで金を借りたら、いっこうに事業が回復しないまま借り入れる額が増えていって多重債務に陥ってしまう方が少なくない。 自殺の社会的背景の調査では、事業の資金繰りの悪化と自殺率の相関が高いことが分かっています。銀行からの貸しはがしに遭い、やむなく消費者金融からカネを借りる。一時的なことだと経営者が思っていればいるほど、危ないお金に手を出してしまうわけです。でも、あまりに利率が高いので返せなくなってしまう。返せなくなって会社が負債を背負ってしまう。
その場合でも倒産だけでは済みません。会社を倒産させると、個人保証をしている経営者に負債が行く。5000万円の負債があるのに、家を売って子どものために積み立てていた養育費をかき集めても2000万円にしかならない。その結果自己破産して3000万円の負債が残り、連帯保証人になっている人のところに行く。それは取引先だったり、ご親族の方だったりする。連鎖倒産がドミノ式に起こりかねないわけです。 経営者としてはそれは避けたい。避ける手段として自殺して生命保険で借金を返済する。経営者として追い詰められたとき、連鎖倒産の引き金を自分が引いてしまうのか、自分が自殺して生命保険で借金を返済するのかという、ものすごく分かりやすい選択肢が提示されてしまうわけです。】
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/interview/95/index2.html
鳩山元首相が、自殺問題への取り組みを本格化させていたほぼ同時期の09年12月初め、亀井静香・当時金融・郵政改革担当大臣が、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律(中小企業等金融円滑化法)を成立させた。
同法により、資金繰りに苦しむ中小企業や、収入減で住宅ローンを返せなくなった債務者から申請を受けた金融機関は、返済猶予や金利減免、返済期間の延長、債権放棄など返済条件の見直しに応じる努力を求められることとなった。
「亀井モラトリアム」などと揶揄され、自民党からは「モラルハザードが起こる」、「市場経済が歪められ、信用収縮を助長する」、「国が介入するなら、国際的信用失墜を招く」など強硬な反対を浴びたが、亀井氏は押し切った。
http://www.jimin.jp/jimin/minsyu/pdf/004.pdf
成立より若干さかのぼる11月12日付の、鳩山内閣メールマガジンで、亀井氏は以下のように語っている。
【日本の雇用の大半を支える中小・零細企業は、現下の厳しい経済金融情勢の下、売上の減少や取引先の倒産などにより、非常に苦しい状況にあります。こうした中、このまま年末になれば、今、自分の給料をゼロにしてでも、従業員維持や事業継続に頑張っている中小・零細の企業経営者も、もはや耐え切れなくなり、失業者の増加や大量倒産につながりかねません。 それにもかかわらず、これまで、金融行政や金融機関は、国民あっての金融機関である、という原点を忘れ、必要な資金が十分必要な先に回らない、例えて言えば、金融という「血液」が中小・零細企業という「毛細血管」まで行き渡っていない状況を作り出してしまっていたのです。 (中略)私は、この法案は、貸し渋り・貸しはがし防止だけでなく、雇用対策、景気対策にもなる、大変重要なものだと考えております。国民の皆さんからも、「ぜひやってくれ」という激励のお手紙を多数頂いております。皆さんが安心して年末を過ごせるよう、金融担当大臣として、本法案の早期成立に全力を尽くしてまいります。】
http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2009/1112sh/index.html
また、月刊日本掲載のインタビュー記事では、以下のように。
【(編集)―― 亀井大臣の地元でも、大臣と懇意だった中小企業の社長が自殺された。
亀井 私に悲痛な遺書を書いて、3人自殺してしまった。昨年の暮れだが、社長が自殺したら、副社長が後を追ってまた自殺してしまった。私は、社長の葬儀に行って、遺族の方と一緒に肩を抱き合って、お互いに泣いたのだけれども、それから3日後に、副社長がまた自殺してしまったのだ。社長が死んでしまったから、自分が今度は社長にさせられてしまう、そうなったら、債務から何から全部自分が被っていかなければいけないと思いつめて自殺してしまったのだ。私の地元でそういうことが起きた。同じことが日本のあちこちで起きている。(中略)
今の雇用は、大変な状況になっている。このまま放っておくと、年末に大変な状況が起きる。だから、この法案が必要なのだ。これによって中小・零細企業の金繰りを助けるというだけじゃなくて、雇用が助かる。
―― 「実際には貸し渋りの苦情件数は減っている」とか「法案を裏付ける客観的データを金融庁は把握しているのか」といった批判が朝日、読売、産経、毎日といった大新聞から寄せられている。
亀井 市場原理至上主義の尻尾がまだ残っているのだな。客観的データなんて言うが、数字というのはそのままで現実を反映している、と考えるのがもう間違えている。大事なのは、把捉された数字の裏にどういう現実があるかに対する洞察力だ。洞察力がない人間は政治家をやってはならない。数字の裏には一人一人の生活がある。人間を数字で捉えるというのは、まさに私が批判する人間の道具化の第一歩だ。】
http://gekkan-nippon.at.webry.info/200910/article_2.html
苦しみ、絶望した人間が、何とか破滅せずにすむようにと対策を講じたのだ。
どん詰まりに追い込まれた事業主は、言葉通り生き死にがかかっている。
そして亀井氏や鳩山氏のこころみたことの効果が、ここに至って、まがりなりにも、現れてきているようなのだ。
自殺者の減少のすべてが、こうした法案や施策の効果によるとはいえないし、立法者の、人命救済の企図に対しての実効性を検証することも、私にはできないが、現に、人死にがいくらかでも減っている。そのことを喜び、成し遂げられたことを賞賛したい。人数の問題ではない。
一時的な破綻の先送りだとかいう評論もあるようだが、経済的な理由から絶望して死んでゆく人間を、本気で救おうと力を尽くした人間が、どれだけいるのか。
ひとりでも何とかしてやれたのか。
経済は人を益するためにあるので、人が経済や市場のためにあるのではないはずだ。
われわれは市場競争の社会で生きており、人間を、ときに自分自身をも、利用価値や市場価値で判断する習性が染みつきがちだ。
が、経済効率がすべての分野で価値を決定する、市場原理が極大化した社会は、ありていに言って、生きるに値しない世界だ。そのような世の中に生きていたくないと判断する人が、後を絶たないのはあたりまえだ。
いまだに、格差拡大を容認し、自由の名を借りて労働規制の撤廃を主張し、非正規雇用を拡大しようとする、みんなの何とかいう異様な政党が存在しているようだが、働いて生きてゆく人間の敵だとしかいいようがない。
ところで、さらに報道によれば、今年上半期での倒産も、全国的にやはり減ってきている。
7月8日に発表された、全国企業倒産の集計では、
「前年同期の7,023件を14.7%下回り、2005年4月の集計基準変更後、上半期として初の前年同期比減少となった(帝国データバンク)」、「8,169件だった前年同期に対して16.8%減で、上半期として5年ぶりに前年同期比を下回った。また、6,629件だった2006年以来4年ぶりに7,000件を下回り、上半期では戦後27番目となった。都道府県別では、42都道府県で前年同期を下回り全国的に倒産が減少した(商工リサーチ)」
と、かなり好転したことがうかがえる数値が示されており、また、企業負債総額も、上記2社調べで、9.6%減と9.5%減という結果が出されている。
http://megalodon.jp/2010-0709-2143-06/journal.mycom.co.jp/news/2010/07/09/008/?rt=na
http://megalodon.jp/2010-0709-2206-20/www.hokkaido-365.com/news/2010/07/post-1109.html
多くの報道で共通しているのは、金融円滑化法の実効性を認めながらも、実質的な経済回復とみなすにはまだ早く、今後また倒産が増加に転じるおそれも残っていることへの指摘。
これはたしかにその通りで、引き続きの経済対策を必要とすることは明らかだ。
金融機関は、法案施行前に懸念されていたよりずっと、返済緩和に協力的なようだ。
中小企業への返済猶予や、緩和の実行率は98%に達するという。
http://megalodon.jp/2010-0709-2156-49/www.asahi.com/business/update/0630/TKY201006300383.html
腹を割っての相談・協議により、金融機関が中小企業を支援するという関係が、生まれてきていることが伺える。貸し手と借り手の間に、人間らしさが戻ってきているものと思いたいが、速断は控えよう。
まだ、日本再建の事業は、始まったばかりだから。
亀井静香が指導する国民新党は、政策として、引き続きの大規模な経済対策と、中小企業の活性化の方針を明示している。
また、財源確保の方法として、無利子非課税国債の新設、一般会計と特別会計の一体運用を主張している。
http://www.kokumin.or.jp/seiken-seisaku2010/seiken-seisaku_02.shtml
とくに特別会計についてはまったく私も同意できる。
「特別会計」というものは、そもそも原則的にあってはいけないもので、透明化し一般会計に編入しなければ、わけがわからなくなる。現に、何がどうなっているのか、資料を読んでも、会計の専門家にもわからないそうである。
菅現内閣は、参院選後に、特別会計の仕分けに着手するとのことだが、鳩山政権の頃のついこのあいだ、原則廃止すると聞いたような気がする。
廃止するものを仕分けしてどうするのか、そもそもあんなややこしいものを仕分けし評定などできるのか、このあたりもよくわからない。
亀井氏の金融政策が正しいかどうか、これは、理論の問題ではないのではないか。
人を尊重し、救える者は何としても救おうとする意思、そうした精神が、政治や立法に通っているなら、運用上の現実にも、それが反映されるものと、私は思う。
意図にもとづいた行為は、対応する結果を生じさせるからだ。
亀井氏の後を引き継いだ自見庄三郎郵政改革・金融相は、すでに期限延長を検討していることを明らかにしている。これは、国民新党の、弱者を見捨てない方針が首尾一貫していることを示す。
もう大丈夫と言えるまで、頑張って何とかするということだ。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100622/bse1006222151011-n1.htm
明後日、参院選投票日を迎える。
この記事をお読みになった方で、書き手の意見にご賛同いただけるなら、あと残された一日か二日の間に、印刷して親しい方々に読んでいただくとか、メールでリンクを送るなどしていただければ、日本の将来のために、何かいいことがあるような気がする。
少なくとも、そういう意図にもとづいて書いた。
投稿日 2010/07/09
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