02. 2010年7月09日 01:56:11: pp0EWQcIBU http://dailycult.blogspot.com/2010/07/blog-post_08.html 国民新党・亀井代表、ワールドメイト教祖との共演で選挙活動? 7月7日、国民新党の亀井静香代表が都内で、宗教団体「ワールドメイト」の教祖・深見東州(本名・半田晴久)氏との対談イベントに出演。主催団体は深見東州氏が代表を務める経営コンサルティング会社「菱法律経済研究所(菱研)」です。この席で、亀井氏が菱研の顧問に就任したことが明らかにされました。 ■亀井氏が「ポンと10万円」寄付 7日、東京・恵比寿のイベントホールで開かれたイベントのタイトルは「深見東州と亀井静香の爆笑政界なで斬り対談」。菱研の会員しか入場できない無料セミナーです。菱研の代表であり、イベントで亀井氏と対談した深見東州氏は、静岡県に総本部を置く神道系宗教団体「ワールドメイト(旧コスモメイト)」の教祖でもあります。出入りしていた亀井氏側関係者らしき人物によると、会場に観客数は「1200〜1300人くらい」とのこと。会場の定員は700人です。 壇上に亀井氏と深見氏が同時に登場すると、深見氏が「亀井静香先生です」と紹介。観客たちは「亀井静香」と書かれたカードを掲げて大歓迎です。 「メルマガでお知らせしました通り、亀井先生とは浅からぬ縁(えにし)でございまして、十数年前に盲人ゴルフの世界大会やってますと、亀井先生が泊っておられるホテル、浴衣姿でね。ポンと10万円寄付していただきました」(深見氏) 亀井氏が衆議院議員に初当選したのは1979年。十数年前と言えば、すでに国会議員です。しかも、後述するワールドメイト関連裁判が続出していた頃。 この対談の中で亀井氏は、小泉純一郎元首相との思い出話や、警察官時代に自分が警察に逮捕されてしまった体験談など昔話を披露。会場からは笑い声も起こり、ウケはよかったようです。途中、深見氏が 「鈴木宗男さんも菱研の顧問ですけど、今度、亀井先生が菱研の顧問になっていただきましてね」 と語ると、会場から大きな拍手。亀井氏は、 「みなさんよろしくお願いします」 と頭を下げていました。菱研のサイトによると、同社の顧問には現在、伊藤憲一・國弘正雄・鈴木宗男・栗本慎一郎・園田天光光・西村眞悟・梅田善美各氏が名を連ねています。 この日のセミナーは七夕に合わせて開催されたものらしく、7時7分にカウントダウンとともに壇上で亀井氏と深見氏が缶ビールで乾杯。それに合わせてフロアの観客も缶ビールを高々と掲げていました。 まるで会場で見てきたように書いていますが(まあ、いちおう見たと言えば見たんですが)、このイベントは「クローズドなセミナーなので取材はお断り」(菱研広報担当者)。本紙・藤倉は、会場前のモニターで亀井氏と深見氏の対談を拝聴するだけで、会場には入れてもらえませんでした。亀井氏側の関係者らしき人物が「うちの番記者だけ(入れる)。フリーはだめ」と言って、新聞・通信社記者だけ会場に入れていましたが、彼らもすぐ会場から出て行ってしまいました。 藤倉は、途中で菱研の広報担当者からやんわりと追い出されてしまい、モニターでの鑑賞もイベントの途中まで。その後、会場の外で、イベント後に出てくる亀井氏に話を聞くなり写真を撮るなりしたかったのですが、天下の公道で菱研広報担当者に取材を妨害され、それもままなりませんでした。 ■ワールドメイトって何? さて、会場前で新聞・通信社の亀井番記者のみなさんにも軽く教えてさし上げましたが、深見氏が主宰するワールドメイトは、いろいろ問題のある宗教団体です。 深見氏は1993年に、「教祖にわいせつな行為を受けたうえ中傷され、精神的損害を被った」(1993.03.18毎日新聞)とする女性信者らから訴訟を起こされたことがあります。これは深見氏が計1100万円の和解金を支払い原告が謝罪広告掲載の請求を取り下げることで合意し和解(1993.12.04、毎日新聞)。翌1994年、ワールドメイト(当時パワフルコスモメイト)や深見氏は、「子供の病気を治してもらおうと新興宗教の会員になったところ、六千五百万円余りをだまし取られた」(1994.05.24、読売新聞)とする信者から訴訟を起こされました(後の取り下げ)。この頃、ほかにも信者から提訴されたほか、逆に深見氏らが、当時の報道をめぐって産経新聞社や週刊ポスト(小学館)や日本テレビを提訴したりもしました。また、週刊ポスト「国税庁が目を付けた注目の深見青山の『華麗なる海外資産』」と財界展望「『宗教団体』に課税する国税庁の狙い」という記事に関連して、「国税当局が守秘義務に反して提供した情報で記事が作られ、名誉を傷つけられた」として、記事を書いたジャーナリストと国を相手取った訴訟も起こすなど、1994年だけでかなりの数の訴訟が飛び交いました。 2000年以降も、冬樹社、岩波書店、インフォバーン(現サイゾー)、新潮社や記事を書いた個々のジャーナリスト、ネット掲示板の投稿者などをワールドメイト側が次々と提訴。和解や取り下げやワールドメイトの敗訴判決など結果は様々ですが、その詳細はワールドメイト被害救済ネット事務局長である紀藤正樹弁護士のサイトに記録されています。 この中で興味深いのは、冬樹社「PSIKO」の記事をめぐる訴訟でワールドメイト側の賠償請求が退けられた03年の地裁判決。ワールドメイトを「邪教」と評したPSIKOに対して、判決は「特段不公正なものとはいえず、論評としての域を逸脱したものと評価することはできない」としました(「邪教判決」)。この訴訟ではワールドメイト側が控訴しましたが、和解。紀藤弁護士はサイト内で「謝罪もないのに、一方的に訴えを取り下げて和解するというのですから、これはプシコ側の勝訴的和解です」としています。 訴訟はほかにもありますが省きます。05年以降の訴訟関連情報は、紀藤弁護士のブログにあります。 また、ワールドメイトをめぐっては現在も大阪の信者が提訴中のようです。09年7月に全国霊感商法対策弁護士連絡会が開催した電話相談会「霊感商法110番」では、39件あった相談のうち、ワールドメイトに関する相談は9件で、統一協会の26件に次ぐ多さでした。 |