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平成22年7月3日 東京・秋葉原 学生との公開路上討論会
学生たちと郵政や年金めぐり本音で討論
亀井静香代表、田中康夫新党日本代表
土曜日の午後、JR秋葉原駅前広場で「亀井静香&田中康夫VS将来を担う若者達」と題する公開路上討論会が開かれた。年金や郵政などについて亀井静香代表と田中康夫新党日本代表が約100人の大学・大学院生と意見の応酬をした。
世代間格差は幻想、抗議しない学生こそ問題
冒頭、東京大学大学院博士課程2年生の長山大介さんが司会者として、世代間格差について問題提起した。「世代会計というのは早大のある教授が作った言葉で、特に社会保障政策でどの世代が得をし、どの世代が損をするかといったことを示す。例えば1975〜85年生まれの世代は、現在70歳代の世代と4000万円の差がある」と訴え、駄菓子や家賃、がんの治療、教育費に換算し、その大きさを説明した。
これを受け、田中新党日本代表と亀井代表が他の学生たちと以下のようにやり取りを展開した。
田中代表)題に「VS」と付けているが、同じ人間。皆さんの世代の中にもいろいろな人がいると思う。冷たいやつも温かいやつも。冷たいやつがあるときすごくいいことをしてくれることもあり、二項対立はよくない。昔、永井荷風がいろんな文句を言ったが、「次の世代は駄目と言ったらしょぼくれだ」と書いている。年齢や男女、住んでいる所に関係なく、人間としてどうかだ。わたしのおばあちゃんが言っていた。「おてんとうさまの下で悪いことしちゃいけない」と。世代に関係なく、人間の暗黙知というか、理屈にならない部分を大事にすべきだ。
亀井代表)評判のよくない亀井です。
田中代表)昨日、このネタを後楽園ホールに突如乱入して受けたから、またやった。
亀井代表)時々、意地悪するんだ。皆さん、もう若者だとか年寄りだとか…。年寄りだって元気いい人がいる。若者だって好きな女性によう口説かないのもいる。年なんか関係ない。ただ、早稲田や慶応や東大にたまに講演を頼まれて行くことがあるが、何だ最近のキャンパスは。立て看1つない。ゲバ棒学生おれと言わないが、みんな満足しているのか。この世の中に。学校出て正社員になれないような、君たちは違うかもしれないが、こんな世の中に対して誰もプロテスト(抗議)しない。若者だから元気だということにはならない。
おじちゃんなんかは高校のとき、ビラを配って退学処分になった。それで東京に出てきた。それで人生変わった。自分のことはどうでもいいが、頑張ろうよ。悪いやつをやっつけてやろうよ。
文明の利器の是非と発言の自由
学生)昨日僕、ツイッターで亀井さんと田中さんに物申す機会があるからと意見を求めたら、300人くらいのフォロワーがいるが、たくさん返ってきた。自分的には若い人たちも意見持っているのではないか。その意見の吸い上げ方がよくないから、うまく返せてないのでは。どうして選挙でツイッターが使えないのか。街宣車で走ってポスターを張って、時代錯誤も甚だしい。
亀井代表)あのねえ、便利がよければいいってもんじゃねえんだ。この世の中、そんなことばっかり考えているから、調子のいいやつばっかり偉くなっちゃうんだ。ツイッターってよく知らねえ。どういうこと?
田中代表)亀井さん、これは国民新党では森田高(もりた・たかし)さんやわたしと、各党で集まってインターネット選挙をどうするかとやった。わたしは広く公開すればいいと言った。やってみて不具合があれば直すと。一番消極的だったのが、実は民主党。「ツイッターをやったら成り済ましがいる」と。成り済ましと言ったって、別に火星人が打ってるわけではない。「いろんなことがあると苦情が来て立候補者がいじめられる」という。大体、立候補者は皆さんから批判にさらされても立候補するぐらいの肝っ玉がないと駄目だ。1年前だったら違うことを言っていたと思う。「全部公開する」と。地位が人を駄目にする。「富すれば鈍する」の人がいて、守りの姿勢になっている。
亀井代表)(質問者に)君かっこいいね。
田中代表)紫のズボンはいているということは、社会に対して不満の気持ちがあるのでは。
亀井代表)もう、公職選挙法なんかなくして自由にしたらいい。大体、あれをしたらいかん、これをしたらいかんとうるさい。まあ、買収はいけないが。何をしゃべってもいいことにしたらいい。
命を懸けた政策は所得保障/日本の保守
学生)明日、議員バッチを置く代わりに絶対これだけはやりたいという政策やアイディアは何か。周りが実現してあげるという条件で、命を懸けてやりたいものは。
亀井代表)これは簡単な話。日本じゃなくなっている日本を、日本らしい日本に守り抜くこと。あとは各論。
学生)各論をぜひ。日本人にとって責任感とか、世界の人にとか、そういうものはもう分かっているから。僕ら頑張りますから、言われなくても。
亀井代表)当面の問題は消費税。自民党、民主党が混ぜご飯にして共通の具は消費税。国民新党は4年間、上げさせないということで連立を組んだ。上げさせません。それと外国人参政権、夫婦別姓。国民新党という党がなければ、今そうなっている。国民新党がブロック掛けているから、日本が日本じゃなくなっていく法案が阻止できている。これもやっていく。
田中代表)1つやるとすれば、ベーシックインカム(最低限所得保障)だが、補足すると、田中康夫がどうして国民新党と衆議院で統一会派を組んだかというと、民主党は300人、400人いるが伸びきった煮込みうどん。亀井さんが言った混ぜご飯、生煮えの。どんな料理もよくするには一味唐辛子や七味唐辛子が必要だ、消費税値上げや夫婦別姓への反対などを政権与党の中できちんと言っているから、一味唐辛子になっている。指摘された菅総理は「うるさい」と言っているようじゃ器量が小さい。
亀井代表)管総理は俺に「うるさい」と言わないから。
田中代表)さすが亀井静香、年季が入っている。ベーシックインカムは何かというと、労働も正社員がいいと言うが、いろんな雇用形態がある。家族も男が働いてきて女が家事という形だけではない。ところが、未だに家族単位でお金や福祉をあげるという発想になっている。それでいて生活保障は年間3兆円も使っている。皆さんがもし働けなくなって生活保護を受けようとしたら、いくらもらえるか。何と東京の人は家賃も出してもらって16万円ももらえる。しかも、無税・非課税。医療費も全額無料。そんなことをやってたら、同じスタートラインに立てない体の不自由な人たちのケアもないまま、生活保障に3兆円いって、その人たちが働かなくてらくちんと言っている。
こういう社会を変えるには、じいちゃんばあちゃんから赤ちゃんまで分け隔てなく無条件で基本所得というベーシックインカムを差し上げると。今、わたしは月額5万と言っているが、年間60万円。税率もシンプルにして一律3割にする。年収200万の人は60万円取られるが、60万円入るからプラスマイナスゼロ。100万円の人だと引かれた70万円に60万円が加わって130万円に。もっと家族を守って収入の多い人はそれなりに来る。
60万円で何ができるかと言われるかもしれないが、皆さんの中で例えば、農業、漁業、林業をやってみたいと思っても収入がどうかと。年間60万円、夫婦で120万円あったら、そこに毎月10万円手取りの収入あったとしても、「よっしゃ」と東京からほかの所へ行こうとなる。結果的に東京一極集中が変わる。日本はあと45年で人口が3分の2になる。世界にない国は世界にないことを始めないと。
亀井代表)田中さんのような方にぜひ総理になってもらえば、世の中がパッと明るくなる。
郵政見直しは権益維持にあらず、国民のため
学生)郵政は民営化して市場に国債を流した方が金融市場が安定するし、もっと国民の福祉になると思う。今までのゆうちょの貸出は融資がものすごく非効率で特殊法人への貸出が多かったり。一般国民の目の前に置かれていない規制や内部の帳簿が全然分からない状態では、一番頭の上にいらっしゃる官が「こうやれ」「こうやれ」で今までやってきて、これからもそういうおつもりか。上の人もころころ変わるし。
亀井代表)お嬢ちゃん、それは誤解。わたしは郵政族じゃない。ホリエモンが襲ったときも、特定局はわたしを応援しなかった。郵政から、ただの1万円も政治献金を受けていない。なぜ民営化に反対したかは簡単。ブッシュ−小泉会談で350兆円を米国に渡す道筋をつけることだった。民間会社にしてM&Aを掛け、それで米国に渡す。その筋書きを憲政の常道まで踏み外して強引にやった。だから、それはおかしいよと。やはり明治以来のこうしたネットワークをちゃんと地域のために、国民のために機能するように改革をするならいいが、そんなことをやるべきじゃないと。わたしは60名の亀井派をスパッと捨てて体を張って抵抗して、国民新党をつくった。何も特定局がそれで便利になるとかでなく、国民がどうなるかだ。地域や社会が。そういう視点だ。
斎藤(次郎日本郵政)社長が今、まなじりを決してやっている。その中の1つは、中で働いている人が生き生きと働かなければ。小泉さん、竹中さんのような、人間扱いしないやり方でなくて。今、日本郵政は43万人の半分が非正規社員。同じ仕事をして給料が3分の1、ボーナスが2、3万円で、明日のない生活をしている。そうやって郵政がいくらもうけたって意味がない。残念ながら、廃案になって臨時国会になったが。
田中)亀ちゃんはハト派の国士だと思う。郵政から1枚のお金も1票ももらっていない。もらってたのは亀ちゃんの選挙区で今、民主党で参議院議員やっている人。だから、そんなの本来反対しようとしまいと、自分の目先の考えが大事なら言わなければいいこと。日本のためにおかしいと言って5人から国民新党をつくった。
世代の不平等より先人への感謝を
学生)世代間不公平の問題だが、われわれは生まれたときから何百万円の国債を背負っている。社会に出ても、今のご老人と同じほどの年金がもらえない。世代間不公平を調整していただくのが政治家の役割と思うが、われわれ若者は政治家になれないわけで、この不公平をどう解決するのか。ご意見を。
亀井代表)誤解して言ったらごめん。あなた方若い人が新幹線に乗ったり高速道路を走ったりできるが、ただでてきているのではない。過去のそうした政府の投資、あなた方の先輩方の払った税金、そういうものによって現在のあなた方は恵みを受けている。そのことをやっぱり考えてもらわないと。将来の年金などと言うよりも、それも大事だが、この都市だってそうだ。そのことをちょっと考えたらと思う。
学生)だから、国債とか若者が払わなくていいと言っているわけじゃなくて、今、年を取られている方とわたしたちの間では給付の差があるというのはフェアではない。
亀井代表)それは、あなた方を育てるために廃虚の中から…。戦争で負けたんだよ。あなた方のお父さん、おじいちゃん、おばあちゃんはね、戦争に負けて300万人以上の人間がぶっ殺されて、この東京だって廃虚だよ。その中からあなた方のお父さんやお母さんが一生懸命働いて、食べる物も食べないで働いて、頑張って現在の東京、日本を造ったのが事実だ。そういうおじいちゃんやおばあちゃんを、苦労したんだからあなた方が楽させてあげようという気持ちを持っていると思うが。
田中代表)亀さんが言っているのは、今までの社会共通資本をみんなで返していこうということ。
司会)最後に一言メッセージを。
亀井代表)わたしなんかの話を我慢して聞いてくれたので、最後に国民新党の党歌を。
田中代表)その前に、おいらが。入れたい人がいないというかもしれない。しかし、皆さんがこれだけ今日来られたのは、何か変えなきゃと思っているはず。選挙に行かないと組織票が反映され、上から言われた人たちが議員になる。皆さんの鑑識眼で、こいつは私利私欲じゃないなという人間に入れてほしい。
亀井代表)川内康範(かわうち・こうはん)先生にお願いして、お母さんの心で国民新党は政治をやりたいと、党歌にさせてもらった。『おかあさん』の3番を歌います。
♪人の幸せ うらやむな
人に幸せ あげるよな
そんな男に なるんだと
教えてくれた おかあさん
亀井代表は万雷の拍手を浴びながら、「頑張ってよ、みんな」と学生たちに声を掛ける。握手を交わし、暮れ始めた駅前広場を後にした。
平成22年7月3日 東京・秋葉原 学生との公開路上討論会
http://www.kokumin.or.jp/news/20100703.shtml
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