30. 2010年7月05日 19:03:39: ZsUNOgGnko 小泉チルドレン「バツイチ」3人娘“鞍替え”できる? 2010.07.05 今回の参院選には、衆院から鞍替えした新人が多数出馬している。民主党の八代英太元郵政相(50)や自民党の小泉チルドレン、片山さつき(51)、佐藤ゆかり(48)両氏らだ。政治家として持つ基礎票を期待された面もあるが、先の衆院選で民意を得られなかった落選組も。それだけに、永田町では「バツイチ」と称する向きもあるが、果たして復活を遂げることができるのか。政治評論家の浅川博忠氏による情勢分析では“転生”は困難を極めているようだ。 「暴走、迷走、強行。自民党もあそこまでひどくなかった。権力の前でみんな黙っちゃう。単独過半数を与えたら大変なことになる」 小泉純一郎元首相(68)は先月末、千葉選挙区(改選3)から出馬した猪口邦子氏(58)の集会で、民主党をこう酷評した。猪口氏は2005年の衆院選で小泉氏が初当選させた小泉チルドレン。昨年の衆院選では自民党の公認を得られず出馬を見送った。一方、衆院千葉9区を地盤として自民党衆院議員を4期務めたものの、先の衆院選で落選した水野賢一氏(43)もみんなの党から出馬し、鞍替え組による仁義なき戦いとなっている。 選挙区情勢は後述するとして、参院選には昨年の衆院選で落選もしくは出馬を見送ったり、当選したのに転出した元衆院議員計23人が立候補。全立候補者438人の5%を超えた。民主党の3人に比べ、多くの落選者を抱える自民党は10人だ。 浅川氏は「小選挙区や後援会を中心に基礎票を持っているので、党への比例票を含めて貢献する可能性は高い」と話したが、ご当人の当選見込みとなると「参院は衆院の下請けや救済機関なのか、という批判は強い。参院不要論にもつながりかねない」といい、「優勢」はゼロ、「やや優勢」が5人だけだった(表)。 【四散するチルドレン】 注目は8人もいる小泉チルドレン。猪口氏のほか、比例で自民党3、たちあがれ日本1、みんなの党2、新党改革1と4党に分かれ、票を奪い合っている。 例えば、自民党の片山、佐藤両氏。それぞれ地元の静岡や東京を中心に支持を訴えている。 しかし、自民党関係者は「期日前投票に対する出口調査をみると、片山、佐藤両氏共に健闘しており、先週行った党の選対会議では、当落線付近をさまよっている状態と分析している。佐藤氏の広報担当者は『佐藤がタレント候補に苦言を呈したい。インタビューしてほしい』とスポーツ紙や雑誌に売り込んでいるようで、だいぶ焦って差別化しようとしている」と打ち明ける。 浅川氏は「小泉改革の影が大きく言われているため、苦戦している。タレント候補に文化人が少ないので、タレント以外で名前を知っているという理由で投票する人はいるかもしれないが…」として「やや劣勢」とした。 一方、たちあがれ日本の杉村太蔵氏(30)には印がつかなかった。「料亭行きたい」といった過去のトンデモ発言などからの改心をアピールし、丸刈り姿で地道に街頭演説を続けているものの、「途中で行方不明になったし、過去の人。同党の比例は1議席前後の見込みだが、自民党の公認を得られなかった片山虎之助元総務相(74)らが出馬しており、杉村氏は下から数えたほうが早い得票数だろう」と浅川氏はみる。 今年1月にいち早く自民党を離党したみんなの党の小野次郎氏(56)が先行の利を生かして「やや優勢」となった以外は、苦しい戦いが続きそうだ。 落選中の小泉チルドレンの1人は「小泉首相秘書官を務めながら、さっさと離党した人が優勢なのか」と複雑な心境を吐露した。 選挙区組の猪口氏も「やや劣勢」だ。鳩山政権下では、県議の一部の支持を取り付け、大臣経験者ながらドブ板をいとわないことが奏功し水野氏とともに当選圏内だった。 しかし、菅内閣の誕生で雰囲気が一変。空き巣被害にもあった。浅川氏は「水野氏を含めて自民党系が3人立って保守分裂。民主党の女性新人と浮動票を食い合う。民主、自民の男性候補が上位で、地盤がある水野氏が3番手」として評価を落とした。 【小沢系も苦戦】 民主党は小沢一郎前幹事長(68)主導で擁立した候補だ。 京都選挙区(改選2)で現職に続く2人目として鞍替え立候補したのは、昨年の衆院選で比例近畿ブロックで初当選した“小沢ガールズ”の河上満栄氏(39)。 しかし、浅川氏によれば無印で、現職が反小沢系の福山哲郎官房副長官(48)のため票の割り振りを期待できず、4、5月にかけて14回開かれた本会議に1回しか出席しなかったことも痛手となっているようだ。 比例では、小沢氏を支える若手グループ「一新会」の元事務局長ながら、マルチ疑惑で衆院選出馬を辞退した前田雄吉氏(50)や、新党大地から衆院選に出馬して落選した八代氏は「やや劣勢」だ。浅川氏は「前田氏はスキャンダルがらみ、八代氏は高齢がネック」と話した。 【再落選したら…】 結局、「やや優勢」となったのは、4代の政治一家で、比較的地盤が強い自民党の小坂憲次氏(64)と、“ちょんまげ”で知られる松浪健四郎氏(63)らとなった。 衆院議員時代に小選挙区組だった候補は、地盤を手放しただけに今回も落選すれば暗い未来が待っている。 浅川氏は「衆院選、参院選で落選し、また衆院選に出馬することはありえない。選挙区が空くわけで、党にとっては体の良いやっかい払いになる人もいる」というだけに、“政界転生”に向けたバトルがさらにヒートアップするのは間違いないようだ。 ◆衆院から鞍替えした新人候補の当落予測◆ 〈選挙区〉 【埼玉】3 △西田 実仁 47 公現 院田 浩利 43 幸新 ▲小林 司 39 み新 長谷川 幸世30 無新 ○島田 智哉子47 民現 ▲大野 元裕 46 民新 日森 文尋 61 社新★ ○関口 昌一 57 自現 中川 幸司 30 改新 伊藤 岳 50 共新 【千葉】3 ○小西 洋之 38 民新 ○椎名 一保 58 自現 △水野 賢一 43 み新★ 牧野 正彦 54 幸新 ▲猪口 邦子 58 自新★ ▲道 あゆみ 44 民新 斉藤 和子 35 共新 古閑 比佐志47 改新 清水 哲 45 諸新 【京都】2 成宮 真理子40 共新 △二之湯 智 65 自現 河上 満栄 39 民新★ ▲中川 卓也 50 み新 ○福山 哲郎 48 民現 北川 智子 47 幸新 【高知】1 田村 公平 63 無前 ▲高野 光二郎35 自新 ○広田 一 41 民現 春名 直章 51 共新★ 藤島 利久 48 無新 【比例】 (民主党) ▲前田 雄吉 50 ▲八代 英太 73 (自民党) ▲片山 さつき51 ▲木村 義雄 62 △小坂 憲次 64 ▲佐藤 ゆかり48 柴野 多伊三59 中野 正志 62 △松浪 健四郎63 安井 潤一郎60 渡辺 具能 69 (公明党) △長沢 広明 51 (社民党) ▲保坂 展人 54 (たちあがれ日本) 杉村 太蔵 30 中山 成彬 67 (みんなの党) △小野 次郎 56 清水 鴻一郎64 (新党改革) 萩原 誠司 54 〈記号の読み方〉○は「優勢」、△は「やや優勢」、▲は「やや劣勢」。選挙区は★が鞍替え新人候補 http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100705/plt1007051630002-n2.htm
|