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前原大臣のダム見直しの失敗 : まさのあつこ氏
http://www.asyura2.com/10/senkyo89/msg/773.html
投稿者 matuoka yuuji 日時 2010 年 7 月 04 日 11:52:06: noT716RWWrvIk
 


伊賀の特別天然記念物オオサンショウウオを守る会幹事の皆様へ

これまでの「治水」に関する河川行政

(国・自治体)の考え方と国土交通大臣が設置した「ダムに頼らない治水」有識者会議の実態

に関するジャーナリスト(第1回仕分け人)まさのあつこ氏のブログのコピーを御参考まで

お送りします


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100627〜0702まさのあつこ氏(ジャーナリスト)ブログより・・・
ダム見直しの失敗 1
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」第10回で出てきた「中間とりまとめ(案)」について、解説をしていく前に、前置きをします。
先日、道路関係のシンポの休憩中に某教授との雑談で、「あれじゃ、八ツ場ダムだってできてしまいます」と有識者会議の案のことを言ったら、それが回り回って「八ツ場ダムができてしまうらしいが本当か」と、マスコミから問い合わせがあってビックリ。
情報源を確かめ、「わ、それ、どれぐらい中間とりまとめがヒドイかを喩えた私が作り出したデマです!」と全否定。申し訳ありません。
しかし、ブログに書いておかないと、尾ひれがついて大変なことになるし、一方で、シャレにならないぐらいにヒドイ案なので、デマを流した責任上、解説します。
いきなり、中間報告がどうの、と言ってもチンプンカンプンの方ばかりだと思うので、ダム見直しについて、いわゆる「これまでのあらすじ」から入ります。
考えた順番は以下の通り。
「前原誠司国土交通大臣によるダム見直し これまでのあらすじ」
第一の失敗 八ツ場ダム中止のやり方
第二の失敗 ダム見直しを4種に分けたこと
第三の失敗 道府県営ダムへの補助金をつけたこと
第四の失敗 密室の有識者会議

ダム見直しの失敗 2
前置きをしますが、これから述べることは私の私見に基づく解説です。
皆さん、ご存じのように政権交代後すぐに前原国土交通大臣が八ツ場ダム中止を宣言して大騒ぎになりました。ところが現在に至るまで、「中止」に向けた法的手続に入っていません。
それどころか、大臣はまだ「法的手続には入らない」というスタンスです。現地の人から言えば、「生殺し状態」。行政的にもあまりに中途半端です。
中止を決定したのであれば、一刻も早く、法律に基づいて中止をする手順を踏み、そのために人々を動かしていく段取りをつけていくことが必要でした。
どんな手続か?代表的に一つだけ言えば、以下の通りです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
特定多目的ダム法
(基本計画) 第4条4項
国土交通大臣は、基本計画を作成し、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事及び基本計画に定められるべき、又は定められたダム使用権の設定予定者の意見をきかなければならない。この場合において、関係都道府県知事は、意見を述べようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
特定多目的ダム法で言えば、ダムを止めるということは、基本計画を「廃止」するということであり、廃止に必要な手続を何時何時まで完了させるように、と河川局長に命じれば良かったのではないでしょうか。そのときに、地元住民の生活がこれ以上は犠牲にならない措置もともに考えるようにと命じれば良かったのではないでしょうか。
政権交代し、マニフェストに書いてあったからといって、ダムが止まるわけではありません。
「廃止しようとするとき」だったのですから、法律に基づいて関係知事と協議をする段取りからはじめなければ意味がない。
遅かれ早かれそれが必要である以上、後回しにせず、進めていくことが必要だったと思います。手続を取らない限り、ダムを前提とした周辺工事を進めない理由は事実上ないからです。
少なくとも10ヶ月、ハッキリとした「中止」の方向へ法律に基づいて転換していれば、地元住民も気持ちの切り替えができ、行政も今ごろには別の見通しのもとなんらかの交渉が終わっていた可能性もあるのではないかと思います。
河川局長が、大臣の命じた手続や措置を実行できるかどうかを見極め、そうでなければできる人材を持ってくる、その人材がいなければ自分で動くということもできた時期でしょう。八ツ場ダムについては、10ヶ月、実質的に何も変わっていないのが現状となってしまいました。
参議院選挙は、どうなっているかに関心がある方、投票の参考にしたい方は以下をご覧ください↓
●各政党別 八ツ場ダムアンケート結果
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=943
●八ツ場あしたの会の見解
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=947 
●関係都県の各参院選候補者への八ツ場ダムアンケート
質問http://www.yamba.sakura.ne.jp/2010sangiin/2010sangiin.pdf
回答http://www.yamba.sakura.ne.jp/0908.htm

ダム見直しの失敗 3
第一の失敗に続いて、第二の失敗は「ダム見直しを4種に分けたこと」です。
前原大臣は10月9日に「平成21年度におけるダム事業の進め方について」を発表しました。
国や水資源機構が実施している56のダム事業のうち、既存ダムの機能増強を目的とする8事業を除く48事業については、4段階(@用地買収、A生活再建工事、B転流工工事、C本体工事)に分けて、21年度中は新たな段階に入らない、という方針です。
実は、この発表に絡み、「48事業の凍結」というニュースが配信されました。
大臣はそのつもりだったのでしょう。マスコミもそのように読みとったのでしょう。
ところが、実際はそうではありませんでした。
河川局治水課から、同日に大臣発表の「補足」が出ました。
これを解説します。見直しの方法における問題の解説です。
1)大臣はここに騙された?!/無条件の見直し除外はワナ!
既存ダムの機能増強する8事業を無条件に見直しから除外してしまいましたが、実はこれはクセモノです。
たとえばこの資料でいうNO.19「天竜川ダム再編」ですが、実は、ダム名で言えば、「佐久間ダム」です。その所有者は電源開発株式会社であり、国費を投入するのは本来おかしいのです。
厳密に、ここは、この再編事業によって誰が利するのかを突き止め、発電によって利益を得る電源開発株式会社が負担をすべきものであり、国費の投入はおかしい。
その他にも、大規模な水力発電ダムを温暖化の観点から進めたがる一群の人々がいますが、実は堆砂により厄介なお荷物となり、維持管理にお金がかかり、経済的に持続不可能な技術であることを示しています。また、河川環境を改変させるのにアセス法の対象外であることも問題です。
2)大臣はここに騙された?!/文書の書き換え!
4段階(@用地買収、A生活再建工事、B転流工工事、C本体工事)というと、大臣はきっと、あたかも@→A→B→Cと進んでいると思って、「それでよし!」ぐらいにGOサインを出したのでしょう。それは大間違い!
実は、大臣発表と官僚の補足文書では、番号の順番や文言が書き換えられていています。大臣発表の順に、官僚の書き方で並べると次のようになります。
@用地買収を取りやめる1事業「山鳥坂ダム」
A計画どおり予算を執行する「42事業」
B転流工の工事を取りやめる1事業「小石原川ダム」
C本体工事または本体関連工事の着手を取りやめる4事業「沙流川総合開発(平取ダム)、サンルダム、思川開発、木曽川水系連絡導水路」
官僚の文書作成能力おそるべし、というか「大臣騙しのテクニック」というか、
結局、56事業を見直すとしながら、止めるのは、@BCの6事業だけ。
42事業は今まで通り「進める」という見直し方になってしまいました。
そして八ツ場ダムも42事業のうちの一つとして、着々と工事は進みました。
実は、「自民党は負けて、民主党政権になるかもしれない」と構えていた国土交通省は、
官僚の裁量によって、八ツ場ダムにかかわる大規模な工事の入札さえ控えていました。
また、「頭の体操をしています」と官僚たちは、大臣からの指令が下ってきたときのことを想定して、まな板の上の鯉モードでした。
ところが、徐々に、「法的手続を取らない」ことが明らかになった頃から、次なる大規模「生活再建」という名の事業が、八ツ場ダムでも進められていくことになってしまいました。

ダム見直しの失敗 4
第二の失敗に続いて、「第三の失敗」は道府県営ダムへの補助金をつけたことです。
「平成21年度におけるダム事業の進め方について」では、道府県が主体となって実施し、国が補助金を出す、いわゆる「補助ダム」について、前原大臣は、次のように方針を出していました。「実施している87のダム事業の平成21年度における事業の進め方(工事の発注を含む)については、各道府県知事のご判断を尊重する。」
そして、22年度の予算編成の時期になり、2010年12月15日「ダム事業に関係する道府県知事の皆様へ」と題して「『できるだけダムにたよらない治水』への政策転換に対するご協力のお願い」を出した。
これは誰の発案だったのだろうか。文字通り、ダムにたよらない治水への協力を求め、「平成22年度予算案については、補助事業においても政策転換を要請する国の姿勢を反映したものとさせていただくことを考えておりますが、個別ダムの進捗状況等を考慮したものとさせていただくことを考えております。」と、どのようにでも解釈が可能な手紙ではあった。
「手紙でダムが止まれば苦労はしない」と毒づく議員もいたが、補助事業を止めるための前フリとしての手紙なのだろうかと、私自身は楽観していた。ところが、これにはなんの戦略もなかったことが、結果的には分かった。
結論を言えば、大臣は、河川法と補助金適正化法を解釈すれば、補助金を止められないと結論した。これは、致命的な判断だったと思う。その判断なら、怠惰な行政職員(失礼!)だって胡座をかいて座れる安全地帯だ。
国会の存在理由
なぜなら、政権転換をするにあっては(政権交代にかかわらない)、いくつかの超法規的な政治判断を下したり、裁量を発揮したりしなければならない場面はあって当然だからだ。そしてそのために、国民は政権を選択し、そのために国会があり、国会審議があり、国会答弁がある。なぜ、その政治判断を行うのか、裁量を発揮するのかという「説明責任」を国会の場で果たして、政治決断を実行することはおかしなことではない。
法改正を行うことを前提で、法改正では間に合わない現実問題を、その法改正と整合性を持たせた方向で政治決断をすることは、国会があってこそ可能となるのではないか。
国民から選ばれる政治家が政府を運営する理由
国会を活用することもなく、行政裁量の範囲で政府を運営するなら、政府の運営を官僚に任せればいい。
「ダムに頼らない治水」へ政策を転換したから補助金を支払わないと大臣が判断した場合、たとえば、自治体は不服がある場合に、補助金適正化法第25条により不服を申し立てることができる。大臣は、不服の申し出があった場合に、意見を聞いた上で、必要な措置を取り、この措置に自治体がさらに不服な場合(必要な場合は)、内閣に意見を申し出ることができる。
一読して、この法律に基づけば、大臣の判断は良くも悪くも強力だ。自治体に不服があっても、さらに内閣が国土交通大臣の判断をバックアップしてくれれば(『コンクリートから人へ』で始まった内閣なのである)、自治体は行政手続きとしてはこれ以上に打つ手はない。
自治体から裁判に打って出られる可能性は残るが、自治体の主張に迎え撃つ「覚悟」がなければ、裁判があろうがなかろうが、自治体のダムは止められない。
政権交代という歴史的な転換期にあり、リスクを少しも犯さずに大胆な政治判断を行えないのであれば、これは誰が言っていたのか、忘れたが、何かがじょじょに変わっていったとしても、それは「変化」であって「変革」ではない。
無血革命は、ここで終わったのか?それとも参院選後に息を吹き返す可能性はあるのか?
期待をできるのか、できないのか、まったく分からない。

ダム見直しの失敗 5
第三の失敗に続いて、「第四の失敗 密室の有識者会議」です。
密室の会議とは、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」のことです。
前原国土交通大臣は、八ツ場ダムの見直し(第一の失敗)だけではなく、すべてのダムを見直すことにしました。これ自体は、歓迎すべきことでした。
ただし、国直轄と水資源機構のすべてのダムについては“4段階”に分けて見直すことにしました。これは、官僚に騙されてしまったのか、実際には“5種類”で(第二の失敗)、に分け、実際のところ、56事業のうち42事業でしか進捗を止めていない状態のまま、ズルズルと今後2年間が経過することになってしまいました。
なぜか?大臣は、見直しの議論を「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」に託すことにして、最終的な結論を2011年夏に出す方針を示したからです。いったん2010年夏までに、治水対策の立て方や、個別ダムの検証の進め方について中間とりまとめを行い、それに従って各地方で個別ダムの検証を始めるという段取りにしたからです。そのスケジュールは有識者会議の第一回目の配布資料にあります。
見直しの段取りの失敗
合計2年間もかけて見直しをするのであれば、その間、工事を進めない手立てを考えなければ、税金の垂れ流しは続きます。
たとえば、工事をすべて止めて、その分、そこに費やすはずだった税金を、例えば、先細る建設業者や社員たちの業種転換を支援する費用にするなど、地方では特にそうですが、「公共事業」が中の産業構造を変えるための費用に費やすとか、その柔軟なやり方ができないなら単に縮減するとか、選択肢はいくつかあったはずですが、見直しの2年間、56事業中42事業で工事を続けるという選択肢を選んだのは、失敗であるとしか言えません。
もしも、2年間経って、見直して不要となれば、無駄になる工事で、ムダに河川環境を破壊し、土建業者から成り立つ地方経済を脱却させ、より早く産業構造転換、業種転換ができるかもしれないチャンスを先送りしてしまったことになります。
また、補助ダムの見直し(第三の失敗)についても、22年度予算までは、それまで「推進」の立場だった道府県が申請してきた通りに補助金をつけて、国費の使い道(政策誘導)を変えるには到りませんでした。
大臣は、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が基準を設けた暁には、それに従って欲しいというスタンスを取っています。限られた地方財源をムダに浪費させてから、あとでこの基準に従って見直してくれというのは筋の通らない話しになってしまいます。見直しをするという時点で、やはり国費の投入を止めることが、今後を見極めてもらうという点からも重要でした。
では、この「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」とはどのようなものなのかが、重要です。

ダム見直しの失敗 6
「第四の失敗 密室の有識者会議」の続きです。
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の特徴は、治水のあり方を見直すための会議でありながら、従来型の治水のあり方の見直しを訴えてきた実績のある委員が一人も選任されておらず、リアルタイムで公開されていないことです。
密室の上に箝口令
第一回の会議の冒頭で前原大臣は次のように語っています。(冒頭の大臣挨拶とカメラ撮りだけは公開です)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 この有識者会議というのは私は極めて大事だと思っておりまして、その目的といいますか、私の皆さん方にお伝えをしたいところを少しお話をさせていただきたいと考えております。(略)
 今の日本の状況は、2004年から人口減少社会に入りました。2050年には9,000万人ぐらいになるのではないかと言われています。(略)
 我々が直面している最大の問題の一つは、極めて深刻な財政赤字であります。(略)
だんだん65歳以上の方々の比率が高まっていくということは、医療や介護、年金に今以上に力を入れていかなくてはならない。
 (略)今まで2,890を超えるダムをつくり続けてきて、それはかなり砂がたまっているものもあり、また更新、改造しなくてはいけないものも出てきているという状況でございます。(略)
治水はどうあるべきなのかを、ぜひ、皆さん方には根本的に議論いただき、今後の治水対策、河川整備の物差しをつくっていただいて、その中で、今、143のダム事業が計画をされているわけですが、国、水資源機構、そして自治体が行う、我々からすると補助事業というものですが、継続すべきなのか、凍結、中止をすべきなのか、こういったことをしっかりと議論していきたい。
 そして、こういった議論を国民すべてにすべからくわかるような説明をしっかりとやらせていただきたいと考えているところでございます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
↑第一回会議議事録より
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai1kai/dai1kai_gijiroku.pdf
そうであるならば、議論の過程が分かるように、会議は公開しなければならなかったが、非公開となった。「混乱する」からというのがその理由だ。
第一回の議事録を見ると、会議の最後に(おそらく委員長ではないかと推測するが)、次のような発言がある。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
当会議というのは、今の議論でもわかるように、今後の河川行政の方向性に大きく影響するといいますか、重要な会議でございます。マスコミ等の関心は非常に高いわけです。不用意なことを口にして無用な混乱を招くと、委員の皆様にご迷惑を直接おかけするような事態も考えられますので、これを心配いたしまして、私自身は、マスコミの取材は一切受けつけない、そういうことにしたいと。公開されるようになったらそれはまた話は別ですけれども、それまでは控えます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
箝口令まで敷いていた・・・。
公開すべきではないかという声は、市民団体からも、会議終了後に三日月政務官(当時)が行ったブリーフィングで記者達からもあがった。さらに、ダムありきの治水のあり方を批判してきた「委員以外のヒアリング」に呼ばれた二人も、出席するにあたっては公開を求めた。
「原則ダムは建設しない」という結論を、完全公開の議論を通して導いた「淀川水系流域委員会」の元委員長・宮本博司氏は、会議の「公開」を条件に、その条件が飲まれないのであれば、出席しないといった。
ダム推進論者に偏っている会議で話をすることの重要性を、元建設官僚の宮本氏が分からないわけがない。その彼が、「公開」しなければ、その会議自体が説得力を持たないのだということを「出席」と天秤にかけて訴えた。
この機会を甘受して、公開すべきだったと思うが、その機微は理解されなかったらしい。
一方、2010年1月15日に行われた「委員以外のヒアリング」で唯一、ダムによる治水を批判してきた有識者として出席した水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之さんも公開を求め、叶わずに出席したが、質疑で誰が何を言ったのかは、口外しないで欲しいという意味の配慮を求められたという。
重要な公開性を1万歩ゆずったとして、中身が妥当なものであれば、結果オーライだが、どうもそうではないということが見えてきたのが、中間とりまとめ(案)だった。

ダム見直しの失敗 7
「第四の失敗 密室の有識者会議」の続きの続きです。
こうして出てきたのが、中間とりまとめ(タタキ台)ですが
二つの問題が見受けられます。
一つは、「治水対策」の考え方、物差しがどう変わったのかです。
もう一つは、その物差しを使って、どのように具体的に個別のダムを見直していくのかです。
すでにたっぷり先入観を植え付けてしまったかもしれませんが、
どうか、ざっとで良いので、まずは目を通してみてください。
(その間、ちょっと仕事に戻ります)
こんな目次になっています。
中間とりまとめ(タタキ台)
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
第 1章 今後の治水対策の方向性・・・・・・・ 4
第 2章 個別ダム検証の理念・・・・・・・・・12
第 3章 個別ダム検証の進め方・・・・・・・・15
第 4章 検証対象ダム事業等の点検・・・・・・18
第 5章 複数の治水対策案の立案・・・・・・・19
第 6章 概略評価による治水対策案の抽出・・・32
第 7章 評価軸・・・・・・・・・・・・・・・34
第 8章 利水の観点からの検討・・・・・・・・44
第 9章 総合的な評価の考え方・・・・・・・・59
第10章 検討結果の報告等・・・・・・・・・・61

ダム見直しの失敗 8
「前原誠司国土交通大臣によるダム見直し これまでのあらすじ」を
ここからずっと書いてきました。
第一の失敗 八ツ場ダム中止のやり方
第二の失敗 ダム見直しを4種に分けたこと
第三の失敗 道府県営ダムへの補助金をつけたこと
第四の失敗 密室の有識者会議
こうして出てきたのが、
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議の
中間とりまとめ(タタキ台)ですが、
ここからが本題です。
第一の教訓 これまでの治水ってどうやってきたのか
第二の教訓 これまでの利水ってどういうものだったのか
第三の教訓 これまでの環境ってどういうことだったのか
第四の教訓 ダム事業にはどんな欠点があったのか
第五の教訓 ダム事業はどうやって見直してきたのか
最後の教訓 これらの教訓を踏まえて読むと、
        中間とりまとめ(タタキ台)はどうなのか
ってことで、ここからまた連続で書いていきたいと思います。
大袈裟に言えば、日本が変わる最後のチャンス。
元々、公共事業の見直しは、実は税の使い方、財政問題から始まっています。
その土台には「川は誰のものか」に象徴される環境保護運動と時代の変化を無視して止めようとしないムダなダム事業への抵抗運動が全国各地で立ち上がり、ソフトにハードに横へとつながった社会現象があります。
しかし、実際のところは、自民党政調会長(当時)が増税はいかん、どこかで歳出をカットしなければどうにもならんと決断したところが起点です。
いわば、もっとも手を付けやすかったところ、「反対」の声が高く、見直しが強く求められ続けていた一つがダム事業でした。これが公共事業全体に広がりました。
今で言う政治主導で始まった見直しでしたが、これがやがて、官僚によって事業評価・行政評価という行政に都合のよい「お手盛り」見直し方法へと進化・統合していきました。
この、政治主導の見直しが霞ヶ関の「お手盛り」見直しへ進化する不幸な歴史が繰り返されることのないよう、このむずかしい事がらを耕して、中学生でも分かるぐらいの言葉で解説して、
「みんなが知ること」を一つの力へと変えていきたいと思います。
できるか?って自分の声が聞こえますが、信じるしかないっすよね。
最近、ツイッターを始めたんですが、つながったお一人から「大悪は大善の来るべき瑞相なり」(日蓮)と言う言葉を教わりました。
簡単に言えば、「大ピンチは大チャンスが来る兆しだ」ってとこでしょうか。
ダム見直しの失敗(その7)まで読んだ人からは「非公開?民主党はなんでそんなことになっちゃったんだ?」という問いも来ました。
「前原大臣のキャラ。でも、後悔していると思うんですよね。密室で官僚と有識者に抵抗されています(苦笑)。議事録読むとボロボロ。ダムに頼らない治水のあり方会議なのに頼りたい勢力が多勢」と答えたら、「頑張って!前原くーん」という声援も届いています。
失敗はある。重要なのは挽回だ!
人の失敗の挽回を待っていたって始まらない。
ここは一つ前向きに、おせっかいに「挽回」の応援をするしかない。
お任せ民主主義から、おせっかい民主主義だ!・・・くたびれるけど。

ダム見直しの失敗 9
まず、このテーマに関係あるイベント紹介
●7/3 第二東京弁護士会シンポジウム(PDFチラシ)
「ダムの歴史的功罪及びできるだけダムに頼らない治水はどうしたら実現できるか」
さて、中間とりまとめ(タタキ台)を読み解くにあたり、もう少し頭を耕します。
これまでどのような「治水」を行ってきたか、その問題点も合わせて、【初級】、【中級】、【上級】にわけて解説をしたいと思います。
まず【初級編】です
【これまでの治水(初級編)】
これまでの治水は、雨がどれぐらい降ると、どれぐらいの水が川に流れ出すのかという予測を立て、次に、この予測に基づいて、ダムで貯める水の量をまず決め、次に、残りの流れ出してくる水の水位をどう下げるのか、とこんな考え方で進めてきていました。
少しだけ専門用語を使って言い換えると・・・・・
ひとつの予測(基本高水流量)に基づいて、ダムで水を貯める量(洪水調整量)を決めて、個別のダム計画を立て、次に、残りの流れ出してくる水(計画高水流量)を、川幅を広げたり堤防を作ったりして、溢れさせずに河道を流す計画を立ててきました。
もう一つ加えると、・・・・・
「雨がどれぐらい降る」というひとつの予測は、川ごとに違います。
50年に1度の洪水なのか、
100年に1度の大洪水なのか
200年に1度の巨大洪水なのかを、
川が流れる流域に応じて決めていますから、その想定もいれると、ダム計画を立てる前提にはいくつもの「想定」があります。
全部を通しておさらいをすると、・・・・・
まず、川ごとに、どれぐらいの洪水に対する治水の計画にしようかと国が学者や天下りを集めて審議会で決めます。(想定1)
次にその想定した規模の雨が降ったら、どれぐらいの水が川に流れてくるかを決めます。(想定2)
これも、審議会で決めます。
次に、その流れてくる水を個別のダムで調整する量を決めます(計画1)。
最後に、川幅を広げたり堤防を作ったりして、川を氾濫させずに川の中を水が海まで流れていく計画を立てます(計画2)。
ここまで大丈夫でしょうか?
おおざっぱな説明でも想定が2つ、計画が2つ。
問題は、この想定が正しくて、計画通りに行くのかどうかです。
それができて初めて、「治水」、つまり、洪水から人の命や財産を守ることができます。
それをどう実現するかが書かれているのが「河川法」という法律です。
そして、ここまで説明したことが、河川法には書かれています。

ダム見直しの失敗 10
【これまでの治水(中級編)】です。
ぐっと難しくなりますよ!? 実際の川(水系)で、初級編で書いたことが、どのように扱われているかを見ていきます。
分からなくなったら初級編と合わせて読んでみてください。
八ツ場ダムのある利根川水系で見ます。
さきほど書いた「想定1」と「想定2」は、河川法では「河川整備基本方針」と言います。
どれぐらいの洪水に耐える治水計画にしようかと決め(想定1)、その雨がどれぐらい降ると川にどれぐらいの水が流れてくるか、「基本高水」の数値を求めると(想定2)、引き算で自動的に「計画高水」の数値が出てきます。想定の結果ですね。
河川整備基本方針>利根川水系の中のここ(PDF)のP.20ですが、利根川の河川整備基本方針についてこうあります。
================
利根川
基本高水は、昭和22年9月洪水、昭和57年9月洪水、平成10年9月洪水等の既往洪水について検討した結果、そのピーク流量を基準地点八斗島において22,000m3/sとし、このうち流域内の洪水調節施設により5,500m3/sを調節して、河道への配分流量を16,500m3/sとする。
================
分かります?↑
八斗島(やったじま:群馬県伊勢崎市八斗島町)という地点を基準にしてピーク流量(=基本高水)を毎秒2万2千立米に想定し(想定2)、毎秒5500立米を洪水調節施設(=ダム)で貯めようと計画すると(計画1)、その残りの、川を流れる流量(=計画高水)は、毎秒1万6500立米です。
「河川整備基本方針」と断定的に書かれると、それは絶対的なもので、なんの問題も矛盾もないように見えます。
ところがこれはあくまで「想定」であり、絶対的でもなければ、矛盾がないわけでもありません。
まず、絶対的ではないことをお見せします。
同じ河川整備基本方針のP.5〜P,6です。
想定である基本高水(現在2万2千)や計画高水(現在1万6500)が、時代の変遷とともに変わってきたことを示しています。ドンドン大きな設定になってきています。
===============================
P.5「利根川の治水事業は、明治29年の大水害にかんがみ、直轄事業として栗橋上流における計画高水流量を3,750m3/sとした利根川改修計画に基づき・・・」

P.6「明治43年の大出水により計画を改定し、上流における計画高水流量を5,570m3/sとして築堤、河道掘削等を行い・・・」

P.6「昭和10年、13年の洪水にかんがみ、昭和14年に利根川増補計画に基づく工事に着手した。その計画は、八斗島から渡良瀬川合流点までの計画高水流量を10,000m3/sとし・・・」

P.6「昭和22年9月洪水により大水害を受けたため、治水調査会で計画を再検討した結果、昭和24年に利根川改修改訂計画を決定した。その内容は、これまでの数回にわたる河道の拡幅、築堤の経緯を踏まえ、上流部のダムをはじめとする洪水調節施設を設置することとしたものであり、基準地点八斗島において基本高水のピーク流量を17,000m3/sとし、このうち上流ダム群により3,000m3/sを調節して計画高水流量を14,000m3/sとした。(略)この計画は、昭和40年の新河川法施行に伴い策定した工事実施基本計画に引き継がれた。」

P.6「その後の利根川流域の経済的、社会的発展にかんがみ、近年の出水状況から流域の出水特性を検討した結果、昭和55年に全面的に計画を改定した。その内容は八斗島において基本高水のピーク流量を22,000 m3/sとし、このうち上流ダム群により6,000m3/sを調節して計画高水流量を16,000m3/sとした。」
===============================

人間の欲望や向上心と同じで、もっともっと、もっともっと安全にともっともっとダムが必要な想定になってきました。
その「もっともっと」が問題です。
次のコマで、「もっともっと」の結果、ありえない矛盾が生じるまでになってきた、ということを明らかにします。

ダム見直しの失敗 11
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」 第10回で出てきた中間とりまとめ(タタキ台)を検証するために書き始め、はや、その11です。
長い!と痺れを切らしそうな方のために、先に結論を書くと、
この中間とりまとめ(タタキ台)を読む限り、今後の治水もこれまでと変わっていない。
そして、この考え方に沿って見直すのは、今までダムを進めてきた国交省の出先機関(地方整備局)、独立行政法人水資源機構、そして、自治体。
これらが「お手盛り」で事業を見直すことになり、それでは、これまでと変わらない「推進!」の結論しか出てこない。
こりゃ、たいへんだ、と、河川官僚用語に長けた人であれば、このタタキ台を読めば分かるのですがそうでない人が読めば、煙に巻かれる。
そこで、これを書き始めたわけです。
そんなわけで・・・その11
【これまでの治水(中級編)II】です。
前のコマでは、基本高水が書き込まれた河川整備基本方針が絶対的なものではなく、「想定」でしかないことを書きました。
このコマでは、「矛盾」について書きます。
前のコマでお気づきのように利根川(PDF)では

カスリン台風(昭和22年)の後に決まった基本高水は17,000m3/s、
このうち上流ダム群により3,000m3/sを調節して計画高水は14,000m3/sという計算でした。
(これらの用語が分からなくなった方は、初級編へ)
その後、「想定」を2度変えて(一部後述)、現在(PDFのP.20)、
 基本高水22,000 m3/s
 上流ダム群により5,500m3/s
 計画高水流量を16,500m3/s
となっています。
見ての通り、基本高水に基づいて立てるダム計画は1基とは限りません。
利根川水系の場合、「上流ダム群により5,500m3/s」という想定です。
この場合、基準点である八斗島(やったじま)の「上流」ですから今あるのは、この最後のページ(P.33)の北から、矢木沢ダム、奈良俣ダム、藤原ダム、相俣ダム、薗原ダムぐっと南の下久保ダムの合計6基(品木ダムは酸害防止用なのでカウントせず)。
そして、今計画中のものが八ツ場ダムです。
では、これを合計すると5,500m3/sになるとのかと思えば違います。
国交省河川局長は2005年2月25日の衆議院予算委員会第八分科会で、かつてこの5,500m3/sが、6000 m3/sという想定だった時に、「六千トンのうちのまだ比率としては三割とかそのぐらいにしかなっていない」と国会で答弁をしています。
その内訳は、今ある6基で1000m3/s、八ッ場ダムが600m3/sでもしも八ツ場ダムが完成したとしても合計1600m3/s。差し引き3900m3/sについては計画がありません。
7基の中で最大の八ツ場ダムの規模で換算したとしてもあと6.5基の新しいダムが必要になる「治水計画」ですが、八斗島の上流には、物理的に、そんな場所はありません。
机上の「計算」(想定)として、成り立つ数字であっても現実には達成しえない数字が5,500m3/sです。
実は、かつて6000 m3/sという数字が使われていました。
ところが、2005年2月25日、国会でこれは現実的な数字なのかとに問われ、国交省は答えに屈し、その年の12月に審議会で、国交省としてその翌年、その数字を、500 m3/sだけ下げました。
その分を「河道」で手当することになりましたが、この八ツ場ダム約一基分に近い流量を、
どのように実現するのかと取材として聞いても、当時の担当課長からは、確固たる答えは戻ってきませんでした。
上流ダム群の数字を下げたもののダムだけでなく、それ以外の治水方法によっても、手当のしようのない過大な治水計画であることが、逆算的に分かります。
これまで見てきたように、
 基本高水22,000 m3/s
 上流ダム群により5,500m3/s
 計画高水流量を16,500m3/s
という数字は、どれも矛盾に満ちた「想定」です。そして、その矛盾は、基本高水の「想定」から来ています。
この「想定」がどのように間違っていたのかは、以前に環境雑誌グローバルネットで書き、それを転載しましたので、こちらで見てみてください。↓
●博士論文が八ツ場ダム住民訴訟で物語った真実
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-3f75.html
ちなみに、地方裁判所でのこの裁判は、その後、住民が敗訴しました。
上記のような矛盾に満ちた「想定」が「ただちに違法であるとは言えない」、つまり、「行政裁量」の範囲であるとしか、地方裁判所の裁判官には判断ができなかったからです。今は高裁での争いになっています。
ちなみに、この博士論文を書いて河川工学者となった大熊孝氏が出るシンポジウムがこちらです。↓
7/3 第二東京弁護士会シンポジウム(PDFチラシ)
「ダムの歴史的功罪及びできるだけダムに頼らない治水はどうしたら実現できるか」
長い文章となってしましました。
ここまで忍耐強く読んで下さった方には、ただただひたすら感謝します。

ダム見直しの失敗 12
【これまでの治水(上級編)】です。
中級編をじっくり読んでくださったのであれば、以下の国会議事録がサラッと読めます。
「上流ダム群により6,000m3/s」と言われていた頃のやり取りです。
ここ→「yamba_minute.doc」をダウンロード
総じて言えば、これまでの治水のあり方とは、「想定」に基づいて、まずダムで水を貯めて
残りを河道で手当するというもので、常にダム計画が前提でした。
しかし、そのダムが治水の効果をもたらすのは、・想定通りの雨が、想定通りの場所に降り方で降ったときだけ。
しかし、・想定通りの雨が、想定通りの場所に降った2007年9月の台風でも、想定の流量の3分の1しか川に流れませんでした。
(2007年9月26日の群馬県県議会で明らかに)
その要因も明らかになってきました。↓
雨が降ったらどれだけの水が川に出てくるかを「想定」する計算が適正でないとの指摘です。(東京新聞のスクープ)
●八ツ場ダム 保水力は裸地以下? 数値に疑問(2010年3月7日)
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=847 
このことが、実は密室の有識者会議で指摘されました。
つまり、ダムに頼らない治水を考えるのであれば、
1)「まずはダム」という考え方(治水計画の立て方)を転換する
2)雨が降ったらどれだけの水が川に出てくるかを「想定」する計算を見直す
と、最低でも、この2つが中間とりまとめ(タタキ台)の中に打ち出されていなければ、
これまでの教訓やデータがまったく活かされていないことになります。
そして、私が読む限り、上記 1)、2)の見直しは、中間とりまとめ(タタキ台)には、組み込まれていません。
何を見直すのか、その基準がまったく示されていないのです。

*********************************
2010年6月17日(木)
三日月副大臣会見
http://www.mlit.go.jp/report/interview/mikazukihukudaijin100617.html

(問)現場第一とおっしゃいましたけど、八ッ場ダムについては、副大臣に就任されて現地に行かれる御予定があるのかどうか。
ダムにたよらない治水については、中間の取りまとめがだされましたけれども、若干内容がよくわからない部分が多くて、100年に1度の治水対策を継続するのか、若しくはそれを20年に1度に引き下げて対応していくのか、明確なメッセージが発信されていないように思うんですけれども。

(答)八ッ場ダム含めて、ダムにたよらない治水対策を追求していくというのは、私たちの新政権の、特に国土交通省政務三役の歴史的な使命だと思っています。
財政の面、そして環境の面、そういったものを考え合わせてこれまでの治水政策を見直していくと、その新しい評価軸を作っていくと、個別のダムの再検証をしていくということは、極めて重要な使命だと心得て取り組んでいきたいと思っています。
現時点で、八ッ場ダムの現場というものにこの立場でいつ訪問させていただくという予定は決まっていません。
しかし、絶えず現地の状況を掴みながら即応をしていきたいという気持ちで情報収集なり、連絡だけは密にとらせていただいております。
中間取りまとめがわからないという御評価がありましたけれども、昨日も有識者会議をやらせていただいて、ケーススタディをやり、そして中間取りまとめの案文について提起がありましたが、正にこれまでとってこなかった政策をこれからとろうとしているわけですから、ある意味では作り出す過程で、いろいろと悩みも、そしてわかりづらさもあるのかもしれませんが、そこは国土交通省の河川局
内だけでの議論にとどまらず、かつ農地の利用や環境面という意味では、国土交通省内の所管にとどまらず、私は広くこの治水、利水の在り方について提起をしていきたいと思っておりますので、その過程も大切にしながら取り組んでいきたいなというふうに思っております。
100年に1度なのか、20年、30年に1度なのかというところは、基本方針なり整備計画の在り方をどうしていくのかということがあると思いますし、それはそれぞれ個別の水系ですとか河川によって違いがあると思いますので、いずれにしても私たちが目指す、そして取り組む治水の安全度、これは滋賀県の言葉を借りれば地先の安全度というのをどこに設定し、そのためにどんな手段をとるのかということについて、これは行政だけではなくて国民も含めて考えていく、そういう契機にしていきたいなと考えております。


===============

【私のコメント】:

前原と言う人は、支離滅裂的で、責任放棄的な無責任性を持ち、他所へ自己責任を転嫁する欺瞞的な者であると私は見ていた通りの政治・行政の結果、経過であった。

自己主張は人の数倍で、協調性、説得力、調整能力・気力努力は、緩慢で、見るべく成果を上げ得ないままである。

よくぞ大臣が勤まることであることだ。

 

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コメント
 
01. 2010年7月04日 12:31:09: BDDFeQHT6I
前原国交大臣は、担当する事業の実態や法体系、事務手続き等の精査をしないで、口先だけで何とかなるとおもっていたのでしょう、JALも結局は無制限に国費を投入することになるでしょうし、ダムも作り続けることになるでしょう。
能力の無い人を行政のトップに据えればこうなるのは当然です。
一日も早く、前原氏を閣僚から外さないと国土交通省は際限も無い利権事業の垂れ流し省になるでしょう。

02. 2010年7月04日 13:31:11: EAo5YST5jk
ここまで長く書かれると読むほうも、面倒くさくなる。
口先のことはまともな人は皆わかっているから
できるだけ簡潔に無能を表現してくれ

03. 2010年7月04日 14:42:04: vIhL7dy7hg
前原グループの福山哲郎をなんとか落選させたい。京都1区住民。

04. 2010年7月04日 22:50:00: q3L2Y7vVIk
ヤツ場ダム建設はヤッパ即刻中止(abort!)せよ!前原誠司君初志貫徹しなさい。その位せにゃ、偽永田メール事件で自殺した永田議員の霊は浮かばれんぞな!

05. 2010年7月04日 23:16:53: q3L2Y7vVIk
枝野幸男の幹事長は荷が重すぎるのじゃ!
勿論、棺桶爺渡辺恒三質奉行の一人として糾弾すべき人間ではあるが情状酌量の余地はある。弾劾すべきは、渡辺、仙谷、前原の行夜の三悪人だろう。

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