http://www.asyura2.com/10/senkyo89/msg/771.html
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http://www.kyudan.com/cgi-bin/bbskd/kyudan.cgi
「新糾弾掲示板」より
我が国の完全失業率が5.2%といい、欧米の10%代に比べて我が国の方がまだマシと思われている方が多いであろう。
ここで失業と、失業者をめぐる環境について確認しておこう。
我が国では失業の場合最長で11ヶ月の失業保険が支払われる。
これは在職時に互いの相互扶助として積み立てておいた資金から支払われる。
拠って自営業者は失業保険は支給されない。
その後の生活は最悪生活保護に頼ることになる。
その生活保護も必要に応じて支給されているかと言えば、とんでもない実態がある。
アメリカなどは社会福祉とは最も縁遠い国のようであるが、後述するとおり、日本よりも色々の面で弱者の救済の体制がとられている。
ヨーローッパの先進諸国では、日本とは比べ物にならない手厚い配慮がなされている。
失業保険の期間も最長3年間の国もある。
さらに、ここでよっく認識していただきたいのは、自己責任である失業保険とは別に「失業扶助」と言う制度が完備されていて、失業保険が切れた人、失業保険の対象にならない人に対する支援が行われていて、再び仕事に就くことが出来ないばあい、終生でも(年金支給年の65歳まで)支援を受けることが出来る。
この部分は国家の扶助である。
これは、国家は国民に勤労の機会を与える責任があるという理念に基づいている(我が国も憲法で謳っている)。
このような環境下、
ヨーロパの失業者は、失業したからと言って、生きて行けない(餓死する)環境に追いやられるわけではないのである。
日本とは大違いであること、
先の大戦後、日本と同じように復興を目指し、同じように経済の成長を遂げてきたヨーロッパと日本の違いな何故起きたのか。
全て自民党、官僚政治の責任である。
続く。
(参照)
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kaigai/03/dl/data3.pdf
各国の失業保険、公的扶助制度等の
概要と受給者の就労促進施策
「ドイツの場合」
記事を紹介。
http://www22.ocn.ne.jp/~kguik/koyougaiyou.html
参考人 埼玉大学名誉教授 暉峻 淑子君
(前略)
私は、二年にわたってちょっとドイツの失業対策について調査をしましたので、簡単にここでそれを御紹介したいと思います。
例えばドイツの場合は、これは失業保険その他社会保険すべてはパートであろうと何であろうと同じように掛けることになっていますので、失業保険がもらえないというのは六か月も働かなかった人ですね。最低六か月働けば何らかの保険が付きますので、うんと短期の人というのはないんですけれども、六か月以上働いた人には何らかの形で必ず失業保険が付いています。失業しますと、社会保険、つまり医療保険と年金の掛金と介護保険、この掛金は失業した人には全部国が代わって社会保険の掛金を払っています。
それから、自治体によって違うんですけれども、失業している人は仕事を探すというので交通費が非常に掛かる。それで定期券を一般の六割引き、つまり四割の定期券を与えているという自治体がかなり多いんですね。ベルリンなどは全部そういうふうにしています。
それから、高齢者には東京都でも優待のパスというのがあるわけですけれども、その他、失業しているから社会から疎外されてもう孤立感を持って文化的な催しにも参加できないというのは良くないというので、入場料についても失業者の場合は恩典があります。これは半額とか六割引きとかただとか、そういうのがあります。
それから、日本でホームレスが失業と結び付きやすいというのは家賃補助がないという、これは高齢者も同じなんですけれども、家賃補助がないということですね。
それから、公営住宅も非常に少ないということなんですが、ドイツの場合はもう直ちに家賃補助がありますし、それから子供の、元々ドイツは御承知のように、フランスもそうだと思いますが、大学まで授業料というのがないんです。勉強したい人間はどこまでも勉強してよろしいという、教育に投資するということほど私は効果がある投資はないと思うんですけれども。ですから、親が失業していても児童手当というのは子供が学校に行っている間は付きますから、二十七歳、大学院に至るまでこの児童手当がずっと連続して付けられます。ですから、失業者の子供で、日本のように高校も中退しなきゃいけないというのじゃなくて、大学院まで堂々と子供たちは行っている。つまり、親の運命とは関係なく子供自身は自分の道を切り開くということがあります。
それで、小泉首相は二、三年痛みを我慢するということを私たちに言われるわけですけれども、二、三年の痛みとこの失業手当の受給期間が余りにも離れ過ぎているとお考えにならないでしょうか。
例えば日本ですと、三十歳未満の人は一年未満この失業保険を掛けた人はわずか三か月ですね。四十五歳未満も同じく三か月です。それで、一年未満働いた人は六十歳未満の人も三か月しかもらえません。一年以上五年未満になると、四十五歳までの人は相変わらず三か月で、四十五歳以上になるとやっと六か月です。五年以上十年未満被保険期間があった人は、三十歳以上で六か月、四十五歳以上で八か月です。
ところが、私が差し上げているこのドイツの失業保険についてのちっちゃな調査報告がありますが、これを見ますと、四十五歳以上になるとこれは十四か月、一年二か月もらえます。それで、四十五歳は一年二か月から一年半もらえるんですね。それから、四十七歳になりますと一年八か月あるいは一年十か月。それから、五十二歳以上になりますと、これは二年あるいは二年四か月。それから、五十七歳以上になりますと、二年六か月から三十二か月ですから、ほぼ三年間もらえるということです。
ですから、この日本の失業保険の受給期間が余りにも短い。四十五歳から六十歳未満の人で二十年以上働いていても、この人たちは十一か月でおしまいなんですね。しかもドイツの場合は、失業保険が切れた後も、その後失業扶助というのがあります。就職できていないということは国家の責任であるというふうに考えられて、日本でも憲法に労働の権利ということがうたわれていますけれども、ドイツの場合も労働ということは人間が生きていく上で最も大事なことで、これがないということは国の責任であると考えられていますので、失業保険が切れた後、六十五歳の年金受給年齢まで失業扶助が続きます。
失業扶助というのは、失業保険よりもレベルがかなり下がって五七%、子供がなければ五三%、従前の給与のネットの給与、つまり手取り給与の五七%から五三%まで下がりますので、実際に受給している人は十五万円から十万円ぐらいのところに七割ぐらいの人が固まっているということですけれども、失業保険と失業扶助が年金受給年齢までともかくずっと続いていくということは国民にとってはすごく安心なことなんですね。
それで、失業扶助の場合は、配偶者が働いていて、大体配偶者が四十万円以上ぐらいの収入をもらっている場合は失業扶助は受けられません。失業保険は無条件に受けられますけれども、失業扶助には多少の条件があります。例えば、すごく大きな豪邸に住んでいる人は、その部屋を人に貸したらどうですかというようなことは言われます。しかし、生活保護とは違うので、生活保護のような厳重ないろいろな審査とか条件がない。そして、失業扶助を受けている間に皆何度でも挑戦できるということがあります。
それで、ドイツの場合、今年の一月から職業安定所の職員の数を一挙に二倍に増やしました。こういう思い切ったことをしなければ失業者というのはなくなりません。大体、今ドイツの失業者の数と日本の失業者の数は、数からいうと余り変わりません。パーセントからいうとドイツは九%、西だと、昔の西ドイツだと六%から三%、東独が入って九%ぐらいですけれども、それでも失業に対して国がどれだけ大きな力を注いでいるのかということが分かります。
それから、時間がもう余りないんですけれども、職安の下にトレーガーという制度がありまして、これは連邦雇用庁がこのトレーガーに大きな予算を注いでいて、失業している人が自立していけるようにいろんな指導をしたりお世話をしたりしているんですね。
例えば、失業者が七人以上集まって、社会福祉又は環境又は青少年問題についての何か自立した事業を始めると、ここで働いている人の給与は、ほぼ十万円ちょっとですけれども、完全に国及び地方自治体から支払われて、その人たちの働く事務所も設備もコンピューターの設備なども全部これは公的に補助される。そして、そこの事業が発展して新たに人を雇うときは必ず職安を通して人を雇うということになっていて、小規模な、まだ国や自治体として抜けているいろいろな事業を失業者たちが始めるときには大きな援助が受けられるということがあります。
転載おわり。
http://diamond.jp/articles/-/2319
雇用環境も福祉も欧米以下!
日本は「世界で一番冷たい」格差社会
米国の著名社会政治学者が大警鐘
日本で格差問題が悪化したのはアメリカ型の市場原理を導入したからではないか、との批判が高まっているが、これにはいくつかの誤解がある。
アメリカは確かに国家の福祉機能が小さく、利潤追求と競争の市場原理を重視しているが、それがすべてというわけではない。市場原理にまったく従わない民間非営利セクターが大きな力をもち、福祉機能、すなわち社会を維持する役割を担っている。
貧困者や市場で失敗した人たちの救済活動はその分かりやすい例だろう。
非営利団体はホームレスのシェルター(無料宿泊所)を運営したり、食事や古着を提供したりしている。ハーバード大学の学生も忙しい勉強の合間にボランティアで恵まれない子供に勉強を教えたり、あるいはシリコンバレーで成功した人が社会貢献活動をするのがブームになったりしている。このようにアメリカには、政治に対する意識とは別に自分が社会に何を還元できるのかを考える人が多いのである。
日本はアメリカと似て国家の福祉機能が小さく、また、「自助努力が大切だ」と考える人が多い。しかし、企業や社会にはじき出された人を守るシステムが弱く、家族に頼らなければならない。経済的に余裕のある家庭ならばよいが、問題は家庭内で解決できない時にどうするかである。
意外に聞えるだろうが、生活保護の受給条件はじつは日本のほうが厳しい。アメリカでは個人に受給資格があればよいが、日本では家族の所得も事実上調査される。大学教授だった私の知人は裕福だが、息子は生活保護を受けている。日本だったら、まずあり得ない話だろう。日本の役所は生活保護の申請書をくれなかったりするが、他に助けてくれる所がないから行政に行っているのになかなか助けてくれない。
ちなみに、アメリカ型の市場原理に対する批判はヨーロッパでもある。ただ、欧州先進国の多くは国家の福祉機能が大きく、「市場で失敗するのは個人だけの責任ではないので、国家が助けるのは当然だ」と考える人が多い。こうしてアメリカとヨーロッパ、日本を比べてみると、日本が一番冷たい社会のように思える。
正規・非正規社員の賃金格差の問題にしても、同じ仕事をしながら賃金に大きな差がでるということはアメリカではあり得ない。もしあれば明らかに組織的な差別であり、企業は訴訟を起こされて何十億円もの莫大な賠償金を強いられるだろう。
日本企業ではインサイダー(内輪の人間、つまり正規社員)の雇用保護が強いので、アウトサイダーの非正規社員が不利益を被ることになる。皮肉なことだが、日本が本当に市場原理を導入していればこのようなことは起こらないはずだ。
本来は労働組合が何とかすべき問題だが、企業内組合なのでアウトサイダーのために本気で闘おうとはしない。
正社員の雇用保護が強い欧州ですら
非正規社員への賃金差別は許されない
インサイダーの雇用保護はヨーロッパでも起こっており、日本特有の問題ではない。ドイツやフランスなどで若者の失業率が高くなっているのはそのためだ。しかし、ヨーロッパでは労働組合(産業組合)が強いので、非正規社員に同じ仕事をさせて賃金を低くするという雇用形態は許さないだろう。
日本は非正規社員を守るシステムが事実上ほとんどないが、これは政治的に解決できる問題だ。政府がそれをしないのは、企業の反対が強いからだろう。
しかし、日本企業もいつまでインサイダー保護を続けられるかというと、限界がある。製造業にしても正規社員が増えるわけではないし、これまでのやり方では社会保障などのコストが高くなりすぎる。正規社員が減れば厚生年金加入者も減り、受給者とのつじつまが合わなくなる。高度成長の時代ではないので、何が持続可能なのかをよく考える必要がある。最終的には日本人がどういう社会で生きたいのかということだ。(談)
転載おわり。
「アメリカの場合」
このように我が国は最も進ん社会主義国家などと思っていたが、真っ赤な偽り。
先進国の中で最低の労働環境を強いられている国となってしまっていた。
別のスレッドに掲載した、中小企業経営者が受ける融資時の個人保証、連帯保証の制度も、明らかに弱者を犠牲にして大企業本位の施策をとり続けてきた自民党、官僚政治がもたらせたものである。
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