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どこぞの党が公務員の2割削減を公約にしている。外国に比べて日本では、国民に対する公務員の人数は必ずしも多いわけではないのだが、人件費の抑制及び国民の不満の捌け口として事あるごとに力説されている。
公務員を減らすには退職による自然減を待つのが、もっとも一般的で穏やかな方法だ。しかしこれではスピードが遅いから、いらだつ国民には受けが悪い。少なくとも地方ではかなり前から、辞めた人数より少ない人数しか採用していない。しかし平均の給与額でみれば新採用者の割合が減るのだから、次第に増えているように見える。早い話「年寄りにシフト」しているのだ。こればかりは公務員一人一人に文句を言っても始まらない。人員の構成の問題なのだ。
しからば退職年齢を無視して、強制的に辞めさせられよう法律を改正するか。そうすればスピードはもっと速くなる。「仕事が遅い」「上司に反抗的だ」「年休の消化が多い」等の理由でバンバン首を切れれば、あるいは2割削減も夢ではない。実際民間では当たり前の方法だから。民間の待遇改善を望むべくもないから「同じ苦しみを公務員にも」というわけか。上司の書く勤務評定に戦々恐々とする毎日となり、当然住民のほうなど向いている余裕はなくなる。今でも疑問だが。そして勤務評定は本人の閲覧は許されていないから「公務員不適格」の説明だけで十分であろう。
どうしても公務員数を減らしたいだけなら、上記の方法しかない。しかし確かに事業の減少や制度の改廃などで人員がだぶついている部署は見受けられるが、もう一方で検疫官など明らかに足りない部署もあるのではないか。問題にすべきなのは「人員配置の硬直化」なのではないのか。
土木技官が事業量が減ったからとて「来年から検疫官や警察官に回ってくれ」とは言えない。なぜなら専門分野がまるで違うからだ。国土交通省にしても人員を減らされるのは、予算を減らされると同様に嫌なことだから、「悪くても現状維持」これが官僚の死守すべき目標となろう。「事業が終わったら新たな事業を考えろ」かくして省庁間の人員配置は容易には変わらない。
結論として、今まで「事業仕分け」はもっぱら金に着目して進めてきたが、これからは「人員配置の過不足」に探りを入れるべきではないのか。専門性のある人員をどう移動させるかが宿題になるのだが、「みんなの党」の子供のような「公務員を減らせ!」の絶叫より、よっぽど大人の対応だと思う。当然、省庁にしてみれば「これだけの人数は絶対に必要です!」と論陣を張るのは目に見えている。百年待とうと余剰人員の報告など上がってはこない。たぶん作業効率改善のプロの応援が必要になるであろう。まだまだ道は半ばなのだ。
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