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「1138」 あのジェラルド・カーティスの正体はCIAへの情報提供者だった!そのカーティスが菅首相を操ろうとしている。そして「参院選選挙区事情」を分析する。2010年7月1日
http://www.snsi.jp/tops/kouhou
アルルの男・ヒロシです。今日は2010年7月1日です。
今日は11日に投票日が迫った参院選について考えていきたい。
菅直人新政権が消費税増税を自ら争点に上げたこの参院選の後、日本の政治はどのように動いていくのか。このテーマについて、主に選挙区ベースでみた情勢分析を行い、どの候補者に注目することで結果的に日本のために働くかという情勢分析である。(なお、この情勢分析に基づいてどのような投票行動を決められるかは個人の判断です。)
まず、大きな動きの話からしなければならない。直近のこの参院選の期間内に起きている米国側の「選挙介入」ともとれる動きについて述べなければならない。6月21日に首相官邸にあのコロンビア大学教授のジェラルド・カーティス教授が菅直人首相を訪問している。これは21日づけの「首相動静」である。記事は『産経新聞』からの引用である。
(引用開始)
【菅日誌】21日
【午前】9時49分、公邸発。50分、官邸着。執務室。10時10分から38分、内閣府の大島敦副大臣、田村謙治政務官。39分から11時6分、植松信一内閣情報官。7分から34分、荒井聡国家戦略担当相、平岡秀夫内閣府副大臣。44分、首相会議室。45分、白川方明日銀総裁、仙谷由人官房長官が入った。
【午後】0時22分、白川、仙谷両氏が出た。23分、執務室。3時3分、仙谷官房長官、古川元久、福山哲郎両官房副長官、阿久津幸彦、寺田学両首相補佐官が入った。49分、寺田氏が出た。52分、阿久津氏が出た。4時8分、古川氏が出た。10分、仙谷、福山両氏が出た。5時から43分、記者会見室で記者会見。44分、執務室。6時1分、小ホール。国と地方の協議に出席し、あいさつ。9分、執務室。32分、大会議室。地域主権戦略会議開始。7時2分、同会議終了。3分、執務室。7分から40分、福山官房副長官。57分、官邸発。59分、公邸着。8時、ジェラルド・カーティス米コロンビア大教授が入った。9時16分、カーティス氏が出た。
『産経新聞』(2010年6月21日)
(引用終わり)
ごらんの通り、あのジェラルド・カーティスが首相官邸に直接乗り込んできて、午後8時から9時15分まで菅首相と話し込んでいる。
ジェラルド・L・カーティス コロンビア大学教授
また、カーティスはこの前後に米「ウォールストリート・ジャーナル」のウェブサイトの動画インタビューに出演し、日本にとって良いシナリオとして「一つの政党が両院で過半数を持っていることで国民が次の選挙の時にその政党が何をやったのか分かる」と言っている。「民主党の過半数越えが良い」としながらも、それでも「10議席くらい足りなければ、みんなの党という、リベラルな政党があるが、それと組むことでより市場経済を重視する政権になればセカンドベストだと思う」と述べている。(動画:http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_74604)
そして、カーティスがこの発言をしたとたん、民主党の現在の執行部が次々とみんなの党との連携を臭わせるようになった。27日に衛星放送での番組の発言として、枝野幸男幹事長は次のように発言している。読売新聞の記事から。
(貼り付け開始)
民主・枝野幹事長、みんなの党との連携に意欲
民主党の枝野幹事長は27日夕、都内で記者団に、参院選後のみんなの党との連携について「行政改革などかなりの部分、一致している。政策的判断としては一緒にやっていただけると思う」と意欲を示した。
27日のNHK番組でも「(衆院の比例定数80削減を)早期に実現したい。みんなの党にも協力いただければ」と述べた。
一方、みんなの党の江田幹事長は記者団に「公務員制度改革や国会議員の定数削減の各党協議をやるならいいが、それなしでは本気度があると言えない」と述べ、民主党との単独協議に慎重な姿勢を示した。
(2010年6月27日20時16分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2010/news2/20100627-OYT1T00551.htm
(貼り付け終わり)
これに対して、「みんなの党」の渡辺喜美党首は街頭演説で「顔を洗って出直してきなさい」と、痛烈に批判している。渡辺喜美は、おそらく自分がアメリカの口車に乗せられてコーポラティズム(大企業と組合重視)の菅政権に取り込まれると警戒したのだろう。(渡辺発言:http://sankei.jp.msn.com/politics/election/100628/elc1006281754005-n1.htm)
また、先ほど調べて気が付いたのだが、麻生・鳩山・安倍の元首相は官邸にジェラルド・カーティスを呼んだことがない。産経新聞の首相動静の過去記事検索をすると、先日21日のカーティス訪問の一つ前の「首相動静」の記事は福田康夫内閣のときになっている。ジェラルド・カーティスというのは元々日本の選挙区事情をアメリカに紹介した男で、その後、山本正の三極委員会の姉妹組織である下田会議などに参加してきた。日本の政治を長年、監視し続けた大学教授だ。
ただ、それだけならまだ良くある話なのだが、カーティス教授はじつは「CIAに対する情報提供者」のリストに名前が載っている人物である。かつてのCIA上級オフィサーだった、ロバート・クロウリーという人物が2000年に死去したときに残していったものだ。(このリストをウェブサイトに掲示しているグレゴリー・ダグラス氏によれば、情報の更新は1996年で止まっているという)
クロウリー・ファイル:http://cryptome.org/cia-2619.htm
上にリンク先を示したこのリストはアルファベット順に2619人の「CIAの情報源」とされる人物の名前をリストアップしているが、 この中の「C」の項をみると、この中にジェラルド・カーティス(Curtis, Gerald L. :Columbia University, New York, NY 10027)の名前がある。つまり、カーティスはCIAにきわめて近い人物だったということだ。(写真上)
そのような不穏な人物が定期的に首相官邸に出入りしたり、「時事放談」というTBSの番組に出演して、小沢一郎批判を展開していた、ということなのだ。
TBS番組に毎月のように出演し情報工作を行うジェラルド・カーティス教授
だから、うがった見方をすれば、カトリック教徒の麻生太郎、特殊な右翼というか原理主義者の安倍晋三と、そして欧州統合論者を祖父に持つ鳩山由紀夫の二人の首相が在任中は官邸に近づけなかったのではないかと思う。またコロンビア大学のカーティスの教え子には小泉進次郎衆院議員や中曽根博文元外相の息子(http://nakasone-family.blog.so-net.ne.jp/2010-04-28-2)などもいる。
まさに継続的に日本を「スパイ」するように育成されてきた人材だ。最近、アメリカではロシアのスパイを芋づる式に逮捕したようだが、日本ではカーティスのような「スパイ」はなぜか野放しになっている。
ともかく、CIAのカーティスが首相官邸に直接乗り込んできて、日本の選挙や政治に手を突っ込んでいるということをメディアはまったく報じない。だから、でここで書いておかなければならない。私は、カーティスの講演会を何度か聞きに言ったが、いつも眼は鈍く光り、笑っていなかった。諜報組織の息のかかった人間だとすればそれも納得である。
<前のめりの菅政権>
ただ、何よりも問題は、菅・民主党が「前のめり」で参院選の争点にしてしまった、消費税率引き上げの動きだ。これについても、おかしなことが起きている。松下政経塾出身の野田佳彦財務大臣は先週のG8サミット前にアメリカのジョン・ルース大使の前で次のような発言をしている。産経新聞の記事。
(引用開始)
消費税増税論議「国民も理解」 野田財務相、米駐日大使に説明
2010.6.25 13:14
野田佳彦財務相は25日午前、都内で、ルース米駐日大使と会談した。野田財務相は参院選の争点となっている消費税率引き上げの議論について、「国民もだんだん理解し始めている」と述べた。
会談は、ルース大使が要望した。同大使は消費税のほか、日本経済の現状や成長戦略について質問した。(以下略)
『産経新聞』(2010年6月25日)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100625/fnc1006251315007-n1.htm
(引用終わり)
これは、野田財務大臣がルース大使に消費税率アップの世論形成の報告をしているご説明である。
もともと菅直人は鳩山政権の財務大臣の時代、消費税増税の条件として、「逆立ちしても鼻血も出ないほど、完全に無駄をなくしたと言えるまで来たとき、必要であれば措置をとる」としていたにも関わらず、しだいに財務官僚に取り込まれていった。
そもそも、消費税は逆進性も強い上、これを法人税減税のセットで行うことは結果的に法人減税のコストを消費税が担うこととなるだけで、果たして強い財政が実現できるかかなり疑問だ。何より手順が乱暴だ。
ただ、野田大臣がわざわざルース大使に「世論形成」の成果を「ご報告」に向かっていることで、この政権が国民ではなくアメリカの方を向いていることがいよいよはっきりしたといえる。
そもそも菅直人首相の言う「強い経済、強い財政、強い社会保障という、いわゆるよく分からない「第3の道」はまず税率アップありきの政策である。国民はそれに本気で怒らなければならない。
読売の世論調査(2010年6月12-13日)が消費税増税容認66%という数字を無理矢理にはじき出したようだ。この調査手法にはきわめて問題がある。正しい世論調査のやり方としては「あなたは消費税率の引き上げが必要だと思いますか」と単純に聞かなければならない。(読売の調査結果:http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe6100/koumoku/20100614.htm)
ところが、この世論調査では前段に「財政再建や、社会保障制度を維持するために・・・・」と回答者を誘導する文言が入っている。このような世論調査は信用できない。いくらでも設問の作り方で世論が誘導できる。
だから、例えば、「菅新政権は無駄の削減や公務員制度改革よりも消費税の議論を参院選の争点に打ち出しましたが、あなたはこの姿勢に賛成ですか、反対ですか」という設問を使えば、8割は反対と出るのではないか。
おそらく大新聞は、都合の悪い調査結果の回の結果数字は発表せず、再度調査を行うなどのこともやってきていると思う。
世論調査の研究書を出している谷岡一郎という学者は「自分はどんな世論調査でも思い通りの結果を出す自信がある」と『社会調査のウソ』(文春新書)でに書いていた。だから、私は現在の世論調査(電話世論調査)はまったく信用のできないと思う。安易な電話世論調査を紙面を埋めるための手段として使っている大新聞が多い。これは新聞の堕落である。
<小沢戦略にとってベストはあるのか>
この参院選、小沢一郎・前民主党幹事長にとってのベストシナリオは何か。それは自分のグループに所属する新人候補を次々と当選させていくことである。これはきわめて単純だ。鍵となるのが小沢一郎が幹事長時代に、12ある2人当選区に現職やすでに公認されていた新人とは別に擁立した独自の新人候補(10選挙区に擁立)たちである。なお、選挙区で1人しか当選しない「1人区」は全部で29ある。それ以外には大都市圏で当選者数3とか5の複数区もある。(http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2010/news2/20100625-OYT1T00205.htm)
山梨県を訪れた小沢一郎・前幹事長
当初の小沢戦略としては、鳩山政権なり、自分が主導権を握って樹立した菅政権のもとで、自分は選挙対策本部長か何かについて表舞台からは引っ込み、細野豪志あたりを幹事長に据えて選挙戦に突入するというシナリオだっただろう。ところが、ご存じのように6月2日以降の「反小沢クーデター」が起きてしまった。私はシナリオがここで崩れたのではないかとみている。そして、菅首相が消費税を争点に選挙を始めてしまった。これで相当に小沢は怒っている。朝日新聞の6月28日記事。
(貼り付け開始)
「約束、実行しなきゃ駄目」 小沢氏、菅執行部を批判
2010年6月28日22時2分
民主党の小沢一郎前幹事長は28日、党が子ども手当の満額支給断念など昨年の衆院選マニフェストを見直したことについて「約束は実行しなきゃ駄目だ。政権取ったら、カネがないからできません、そんな馬鹿なことがあるか」と述べ、菅執行部の対応を批判した。愛媛県今治市での会合で語った。
小沢氏は公示日の24日は山梨、25日は青森と1人区を中心に選挙遊説を続けている。新執行部が人事や政策で「脱小沢」路線を進めたことに対し、様子見の姿勢を示していた小沢氏だが、選挙戦が始まってからは執行部批判を鮮明にした。
この日の会合で、小沢氏は「公然と政党が約束し、政権を与えられたのだから、やればできる。必ず私が微力を尽くし、約束通り実現できるよう頑張りたい」と強調。菅直人首相の「消費税10%」発言についても「一生懸命無駄を省き、最終的に4年たって、社会保障費などがどうしても足りないという場合は検討しなければならないが、(昨年の衆院選で)上げないと言ったんだから約束は守るべきだ」と訴えた。
会合後も収まりがつかない様子で、小沢氏は記者団に「国民の皆さんと約束したことは、何としても守らなければ社会は成り立たない。これでは結果としてうそをついたことになる」と述べた。
「朝日新聞」(2010年6月28日)
http://www2.asahi.com/senkyo2010/news/TKY201006280409.html
(貼り付け終わり)
このような小沢一郎が抱いた「怒り」を、実際のところは国民の多くが共有していると思う。
ところで、選挙では地上戦と空中戦がある。参院選というのは本来ならば、労働組合とかゼネコン、農業団体とかの組織票を奪い合う「地上戦」である。だから、消費税発言によって一番影響を受けるのはこの組織票ではなく、組織ではなく個人の人気や勢いといった要素に左右される「空中戦」で得られる浮動票でなのである。
逆に言えば「2人区」では黙っていても民主党は1人は当選する。みんなの党などに有力な候補がいない限り、民主は1人は確保できる。
今の組織を握っているのは今は小沢一郎ではなく、新幹事長の枝野幸男であるということになっている。選挙対策本部長の安住淳が枝野の「みんな」との連携発言を注意したと報じられた。
安住は、「ここで増税路線を打ち出した現執行部にそっぽを向いて民主党の組織が小沢側に転ばれてしまうと、小沢系の新人候補は浮動票ではなく組織票で当選する可能性が出てくる。選挙後も何が起きるか分からない」と警戒したのだろう。消費税を巡っては、玄葉光一郎政調会長や小沢との間でもすでに「つばぜり合い」が起きてもいる。
ここまでの話をまとめると、参院選というのは基本的には組織票の選挙であり、今回は「2人区」の二人目の新人候補は基本的には「民主党」の風が無ければ当選が難しい例がかなりある、ということになる。
以下で各選挙区を見ていく。参院選は、「現職」の議員は経歴を見るだけで、どういった組織が付いているか分かる人が多い。そういう候補はガチガチに固めた組織票の奪い合いを自民党とやる。
だから浮動票である一般有権者の出る幕はない。実際には相当難しいだろうが、2人区新人の「小沢系候補」が10人、それと複数区の小沢系と言われる候補が、世論の支持を得て全て当選していけば、小沢としては満足のいく結果のはずだ。今の選挙情勢を見ると新執行部と旧執行部の大物が公然と論争する事態になっている。これはもう分裂選挙だ。
※明日には「選挙区個別分析」を載せます。
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アルルの男・ヒロシ拝
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