http://www.asyura2.com/10/senkyo89/msg/606.html
Tweet |
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20100630
菅さんが、早くも「トンチン菅」な迷走を始めちゃった。参院選の街頭演説で全国を飛び回ってる菅さんは、30日、「消費税の増税」について、朝イチで乗り込んだ青森市の街頭演説では「年収が200万円や300万円の人には消費税を全額還付する」って言って、その次に乗り込んだ秋田市の街頭演説では「年収が300万円や350万円の人には消費税を全額還付する」って言って、その次に乗り込んだ山形市の街頭演説では「年収が300万円や400万円の人には消費税を全額還付する」って言ったのだ。ようするに、何の計算もなく、何の考えもなく、その場その場で聴衆にウケそうな数字を口からデマカセで言ってるだけなんだろうけど、青森で300万円、秋田で350万円、山形で400万円‥‥って、こんなふうにどんどん上昇してったら、ニポン列島をグルッと一周して東京に戻って来たころには、年収2000万円の人も消費税がタダになっちゃうよ、まったく(笑)
ちなみに、年収が400万円以下ってのは、国民の8割以上で、世帯数で見ても、全国の約5000万世帯のうち、半分の2500万世帯が該当する。これだけの数の人たちに、1年間に支払った消費税をすべて計算して還付するなんて、普通に考えたらできるワケないし、もしもホントにやるんだとしたら、天文学的な手間と人件費が掛かるだろう。それに、菅さんは、現在の5%から10%に引き上げた場合に、その差額ぶんの「5%」を還付するって言ったんじゃなくて、「消費税ぶんを全額還付する」って言ったんだから、現在の5%も含めて、消費税ぶんはすべて還付されるのだ。つまり、全国の8割以上の人たち、全国の半分の2500万世帯の人たちは、今の消費税までもが還付されるんだから、国の税収としては、大幅に減収になっちゃう。そして、それでも増収を見込むのなら、国民の2割以下しかいない「年収400万円以上」の人たちから取る消費税は、最低でも30%とか40%とかにしなきゃツジツマが合わなくなると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、誰がどう考えたって、8割以上の国民が1年間に支払った消費税をぜんぶ計算して、1人1人に還付するなんでできるワケがないし、こんなことに天文学的な人件費を掛けるくらいなら、消費税なんて廃止しちゃったほうが遥かにマシだろう。だから、一部の報道では、こうした方式じゃなくて、「一般家庭の標準的な年間の消費税を算出して、その金額を所得税から控除する。所得税の課税対象になっていない低所得世帯には現金で還付する」って方式を考えてるんじゃないかって予測も報じられた。だけど、こんなにアバウトなことをされたら、自分の支払った消費税の半分も返って来ない人もいれば、自分の支払った消費税の何倍ものお金が返って来る人も出て来るワケで、メチャクチャな世の中になっちゃうだろう。
今回の消費税の増税案は、法人税の大幅な引き下げとセットになってて、法人税の引き下げによる減収が9兆円、消費税の増税による増収が11兆円て見込まれてる。つまり、低所得者に対する対策を何もとらずに、民主党案の税制改革をすれば、計算上は2兆円の増収になる。でも、菅さんは、全国からのブーイングに対して、「低所得者には消費税を全額還付する」って言ったのだ。もちろん、これは、公約したワケじゃなくて、低所得者に対する対策の一例として、「食料品は税率を引き上げない」って例なんかと並べて、「こんな方法も考えてますよ」って主旨での発言だけど、翌朝、全国の新聞がいっせいに一面で報じたんだから、総理大臣の言葉は重いってことだ。
で、菅さんが、その場の思いつきでウッカリと口にしちゃった「低所得者には消費税を全額還付する」って言葉だけど、ものすごくフランク・ザッパに計算してみるけど、たとえば、年収350万円の世帯なら、年間に200万円くらい使ってるだろうから、消費税が10%なら、消費税ぶんは20万円てことになる。で、この20万円を「一般家庭の標準的な年間の消費税」と仮定したら、この金額を全国の2500万世帯に還付するんだから、20万円×2500万世帯=5兆円てことになる。法人税の引き下げによる減収が9兆円、消費税の増税による増収が11兆円で、プラス2兆円の増収だったのに、ここから5兆円も還付しちゃったら、トータルで3兆円の減収だ。財源不足を補うための増税なのに、これじゃあ完全に逆効果だろう。
サスガ、「ガソリン暫定税の廃止」だの「子ども手当」だのと景気のいい公約を連発しちゃったクセに、フタを開けてみたら、お金の掛かる公約はほとんど守られず、「財源がないからできません」ていう政権だけのことはある。だから、今回の「低所得者には消費税を全額還付する」ってのも、当然、「財源がないからできません」になることウケアイだろう。ま、行く先々で年収の上限がコロコロと変わった事実を見ても、菅さんが何の考えもなくテキトーに口にした言葉だってことは明らかだけど、とにかく「消費税の増税ありき」ってワケで、国民を騙すために、その場その場の思いつきを口にしてるだけだ。
だって、菅さんは、最初は「消費税の見直しも含めて財政再建のための議論を超党派で始めましょう」って言ってただけなのに、いつの間にか、スルッとマルッと「消費税の増税ありき」の話になっちゃってる。国民への説明にしても、消費税の増税はすでに決定事項みたいな内容で、「どんなふうに増税するか」ってことばかり繰り返してる。枝野ちゃんは、「あくまでも議論をスタートすると言ってただけで、増税すると決まったわけではない」だなんて火消しに必死だけど、民主党の「参院選マニフェスト Q&A」の中には、こんなことがハッキリと書かれてる。
Q 「なぜ消費税を上げるのか」
A 「ムダづかいの根絶だけでは国の財政に対する信認維持や社会保障の基盤強化には不十分」
ね? これを見れば、民主党が消費税を増税する方針だってことは明白なワケだし、それどころか、「ムダづかいを根絶すれば財源はいくらでもある」って大見得を切ってた去年の衆院選の時の自分たちの発言に対して、まずは反省し、国民に説明や謝罪をするのが何よりも先のような気がするんだけど、この件に関しては、未だに何の説明も謝罪もないままだ。そして、何の説明も謝罪もないまま、今度は「消費税の増税」と来たもんだ。これって、ちょっと国民をナメすぎてんじゃないの?
‥‥そんなワケで、菅さんにしても、枝野ちゃんにしても、口じゃあ「あくまでも議論を始めるだけ」だなんてスットボケたことを抜かしてるけど、民主党の内部資料には、「2010年度末(11年3月末)までに法案をまとめ成立させ、2〜3年後に実施」っていうスケジュールが明記されてる。だからこそ、菅さんは、6月21日の記者会見で、「消費税の引き上げは早くても2〜3年後」って言ったワケだけど、つまり、すべては、菅さんの考えじゃなくて、「ゼーレのシナリオ」ならぬ「官僚のシナリオ」によって進められてる計画ってワケで、その背後にいるのは、もちろん、経団連の面々てワケだ。
何しろ、菅さんて、総理大臣に就任した時の所信表明までもが、官僚の書いた原稿を棒読みしてるだけで、ずっと下を向いたままだったもんな。その後の国会での答弁も、すべて官僚の書いた原稿を読んでるだけで、何だか、自民党の総理大臣なのかと錯覚しちゃうよ。ま、漢字を間違えずに読めてるだけでもマシなのかもしれないけど、国民が「政治主導」を望んで政権交代させたってのに、アッと言う間に官僚の飼い犬に成り下がっちゃった民主党の情けない姿を見てると、この国に「政治主導」なんて時代は永遠に訪れないような気がして来る。
だって、大きな夢を持ってこの国の船長になり、あれほど素晴らしい所信表明をしたハトポッポでさえ、わずか数ヶ月で官僚どもに言いくるめられちゃったんだから、最初から総理大臣になることしか考えてない菅さんなんか、何ひとつ期待できない。その証拠に、民主党が野党だった時には、菅さんは、ずっと「普天間基地は海外移設」って主張してたのに、総理大臣になったトタンに、「鳩山政権での日米共同声明を踏襲する」って言い出しちゃったもんね。そして、以前からの主張と正反対だってツッコミを入れられたら、「今は総理大臣という責任ある立場になったので主張も変化する」って言ったんだよね。じゃあ、野党の時は「責任のない立場」だったから「できもしないこと」を口にしてたってワケ? あたしは、このイイワケを聞いて、「ダメだこりゃ!」って思ったよ。
‥‥そんなワケで、あたしは、何度も言って来たように、頭ごなしに増税に反対してるワケじゃない。税金の無駄遣いを徹底的にやめさせて、甘い汁を吸ってる天下りどもを根絶して、それでも社会保障や福祉の財源が足りないって言うのなら、増税にはちゃんと納得できる。自民党政権が半世紀にも渡って構築して来た官僚と大企業との癒着や天下りシステムを根絶してくれて、それでも財源が足りないって言うのなら、喜んで納めるつもりだ。そして、民主党も、去年の衆院選の時までは、そうするつもりだったんだと思う。だけど、政権交代してみたら、長年に渡って複雑に作られて来たシステムにメスを入れることができなかった。その結果、民主党も、足りない財源は取りやすい国民から取り、それを大企業に回してやるっていう、まさに自民党政権と何ひとつ変わらない売国奴政権の道を歩み始めちゃったワケだけど、この国に大きな政党が民主党と自民党しかない現実から考えれば、唯一の希望の光は、腐りきったマスコミによって「悪者」に仕立て上げられちゃった小沢一郎が、また民主党の舵取りをしてくれることしか考えられない。そうすれば、あたしの支持してるオムライス党(社民党)だって喜んで連立できるし、沖縄の基地問題だって沖縄の人たちの望んでる形に解決すると思う今日この頃なのだ。
(南青山コメント)
「アッと言う間に官僚の飼い犬に成り下がっちゃった民主党の情けない姿を見てると、この国に「政治主導」なんて時代は永遠に訪れないような気がして来る。」
民主党に期待を寄せた人の中で、このように感じている人は多いだろう。
そして、最後の段落に出てくる「唯一の希望の光」についても。
「唯一の希望の光は、腐りきったマスコミによって「悪者」に仕立て上げられちゃった小沢一郎が、また民主党の舵取りをしてくれることしか考えられない。」
この思いは、多くの人々の中で共通の認識になっているのではないか(と思いたい)。
先の選挙で実現した無血革命はまだ進行の途上であり、これからも多くの障害を乗り越えていかなければならない。
とりあえず、間近に迫った参院選で「国民の生活が第一派」の数を少しでも増やすことだ。
もちろん、国民新党も社民党もその対象になるだろう。
対して、民主党内新自由主義(官僚従属)派、自民党、みんなの党、泡沫新党、公明党、共産党には決して数を与えないこと。
勝負はそれからではないか。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK89掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。