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屋山太郎は「詐欺師」だったのか?(山崎行太郎「毒蛇山荘日記」、6.23)[自民凋落とともに疲弊し後退し続ける保守論壇]
http://www.asyura2.com/10/senkyo89/msg/229.html
投稿者 南青山 日時 2010 年 6 月 25 日 02:55:52: ahR4ulk6JJ6HU
 

http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20100623/1277259434

昨日は、豊島公会堂横の某所で行われた「月刊日本」主催の「植草一秀講演会」に行って来たが、狭い会場だったとはいえ、椅子が足りないほどの盛況であったが、半数は申し込みの段階で、満員ということでお断りしたらしいから、植草先生の個人的な人気というのはもちろんあるだろうが、それだけではなく、もっと根深い社会的な流動化の「うねり」のようなものを強く感じた。
植草先生は、「米・官・業・政・マスコミ」の、いわゆる「悪徳ペンタゴン」による国家支配の実態を経済の観点から暴露していったわけだが、とりわけ菅直人に関して、これまでの個人的交流等を踏まえて、あまりにも急激な言動や思想の変化、つまり「菅直人の変身」の有様を語ったのが印象的だった。菅直人も、結局、「米・官・業・マスコミ・・・」の支配権力に屈服したのであり、屈服することによって「小沢一郎排除」「官僚・マスコミ迎合」「日米合意の尊重」等を交換条件に総理総裁の椅子を手に入れたということになる。
植草先生の話を聞きながら、「左翼」「市民派」の出身とは言いながら、地位や権力のために「魂を売った」菅直人内閣は、おそらく自民党政権よりも自民党的になっていき、日本国民にとっては不幸なことだが、権力維持と政権維持のためには何でもやる…警察も闇の力も行使する…という「小泉政権の再来」ということになっていくのだろうと思った。
さて、話は変わるが、「岩手日報」の捏造社説問題だが、元はといえば、捏造騒動の原点は「産経新聞」と「屋山太郎」の問題であったわけだから、「岩手日報」の捏造社説を許してはならないのは当然だが、「岩手日報」だけを批判するのは公平ではないだろう。羊頭狗肉を売る詐欺本『小沢君、水沢にかえりたまえ』の巻頭に、本文の趣旨とは百八十度も違うようなトンデモ解説を書いて平然としている屋山太郎の厚顔無恥の詐欺師ぶりが、いかにも「官房機密費」まみれの「新聞記者あがりの政治評論家」を彷彿とさせて、面白い。詐欺のお先棒を担いで平然としていられるとは、「新聞記者あがりの政治評論家」って、そこまで卑しく、卑屈に、しかも居丈高になれるものなのか。
屋山太郎は解説で、江藤淳の代表作を『閉ざされた言語空間』だと書いているが、むろん誰でも知っているように 江藤先生の代表作は『夏目漱石』論や『漱石とその時代』等、いわゆる漱石論であって、『閉ざされた言語空間』は政治思想関係の著書としては貴重なものだろうが、江藤先生にとっては一種の「余技」の産物に過ぎない。そんなことも知らずに江藤淳を語り、江藤淳の本の解説を書き、「江藤淳は小沢一郎に期待し過ぎた」とか「江藤淳も小沢一郎に騙されていた」等と、死者に鞭打つようなトンチンカンな批評を付け加えるとは、これまた、いかにも「官房機密費」まみれの「新聞記者あがりの政治評論家」にふさわしい不遜な所業と言うべきか。
江藤先生は、すでに学生時代に「三田文学」に発表した『夏目漱石』論で、次のように書いている。「しかしぼくらが漱石を偉大という時、それは決して右のような理由によってではない。彼は問題を解決しなかったから偉大なのであり、一生を通じて彼の精神を苦しめていた問題に結局忠実だったから偉大なのである。(中略)彼が「明暗」に「救済」の結末を書いたとしたら、それは最後のどたん場で自らの問題を放棄したことになる。(中略)そして生半可な救済の可能性を夢想するには、漱石はあまりに聡明な頭脳を持ちすぎていたのである。」
僕は、「彼は問題を解決しなかったから偉大なのであり…」と書きうるような鋭い人間観察力と鑑識眼を持つ「江藤青年」が、後年、政治家・小沢一郎に対して行った論評において、他人から「期待しすぎた」とか「騙されていた」とかいうような解説がされるとは思わなかっただろう。むろん、江藤淳には「小沢一郎」という政治家の人間的本質が見えていたのだ。「見える人には見えるだろう」(小林秀雄)とでも言うほかはない。おそらく江藤淳は、自分よりも若い「政治家・小沢一郎」を論じるのに、漱石を論じるような姿勢で臨んでいたのである。だからこそ、批評家生命を賭けて、「小沢一郎絶賛」の文章を書き、残してくれたのである。
ところで、屋山太郎は、「そもそも小沢氏が『理想とする日本の姿』とは何か。それは全く見えない。」「能弁に保守思想を語るが、小沢氏は保守政治家ではない。」「しっかりとした国家観と歴史観を持った保守政治家だと考える人は多かったが、それは全くの間違いである。」「権力志向ゆえに、トップに上りつめること自体が彼の目的だからだ」「つまり、何があろうと曲げないという信念がない。」…と、「語るに落ちる」ともいうべき批判を展開しているわけだが、これは江藤淳の小沢一郎評価とまったく関係ない内容のものである。
これらの文を読むまでもなく、批評力の欠如、思想性の不在を感じないわけにはいかないが、では、屋山太郎の理想とする保守とは何であり、保守思想とはどんな思想であり、また保守政治家とは誰なのか、と問いたい。まともに答えられるはずがない。この程度の粗雑で、稚拙な「小沢一郎批判」を書くぐらいなら、見苦しい詐欺師的振る舞いはやめて、自分で「小沢一郎批判」の本を書けばいいではないか。何故、江藤先生の貴重な「小沢一郎論」の解説として、江藤論文を汚す形で、下品な「小沢一郎批判」を書き連ねねばならないのか。
僕は、この解説文を読んで、屋山太郎が「保守」だと初めて知ったが、こんな下司野郎が保守だというのなら、即刻、僕などは保守をやめてもいい。江藤淳先生や小林秀雄の「保守」はラディカリズムとしての保守であり、屋山太郎のような世俗的な、世渡り上手な「処世術的保守」ではない。僕は、小沢一郎的「保守思想」は、江藤先生や小林秀雄の保守思想に近いと考える。

(南青山コメント)
二人の詐欺師(屋山太郎と管直人)と二人の傑出した人物(江藤淳と小沢一郎)について語られている。
「生半可な救済の可能性を夢想するには、漱石はあまりに聡明な頭脳を持ちすぎていた」というくだりは、たしかに心に響く。
小沢一郎は日本人にはめずらしいリアリストと思うのだが、政治家としてはあまりに「聡明な頭脳を持ちすぎてい」るのだろう。
しかし、時代は、日本人はまだ小沢一郎を必要としている。
そして、ことの真実は、見える人には見え、わかる人にはわかる。
最近の言動を見ると、まだ希代の政治家小沢一郎の意欲は衰えていないようだ。
最後のひとがんばりを期待したい。  

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コメント
 
01. 2010年6月25日 07:51:51: UwrHtz29hY
屋山某が、どのように程度の低い悪口雑言を書き連ねようと、小沢一郎の価値は一つも損なわれない。
なぜなら小沢氏は、多くの日本人の意識と深く繋がっているからだ。彼は、我々の心の底にある共同体意識を呼び起こす力を持っている。戦後封印され続けてきた意識を覚醒させるべく、強く訴えかける力を持っている。
戦後はまだ続いている。
我々はそれを自覚し、自らの力でくび木をはずし、自分達の国を取り戻そう。

02. 2010年6月25日 10:24:20: EJj3Xw6yF2
屋山太郎は確か「みんなの党(特に江田けんじ)」の応援団だったよな。それでいて新聞に「政治家で土地を買ったのは小沢氏しかいない」なんて書いているんですよ。
あいた口が塞がらないよな。

03. 2010年6月25日 13:06:34: zEeNRb22uk
何だかホッとする投稿ですね。

また小沢叩き報道が始まっている、一度人前に出ただけで悪党呼ばわり、墓参りしただけで闇将軍扱い、いったいどうしろと言うのか。

小沢氏の記者へのコメントをテレビで聞いたが、至極当たり前のことを発言しているのにもかかわらず、今朝の新聞見出しはあまりにも悪意があり見苦しい。

その記事を元に「みの」の番組も「ひるおび」も同じ発言、コメンテーターはそんなに小沢氏が憎いのなら直接本人の前で言えば少しは「根性」があると認めてもいいのだが。

ここまで日本のマスメディアが堕ちているとは・・・。


04. 2010年6月25日 15:09:55: xugYLsUutg
屋山太郎氏は 此のブログの主張するような人ではない
ここ数十年 視てきたが 日本で一番ぶれていない 評論家である

もっと 何が詐欺師なのか はっきり書くべきである 根拠や エビデンスを明確にせずに 書くのはおかしい また擁護する 小澤氏についても 根拠を示してからである


05. 2010年6月25日 18:43:14: wKC2dW4r3o
保守渡り鳥、屋山太郎。しかれども帰るべき巣はない。餌をもらえるところが屋山の巣なり。
この渡り鳥、唯一の特徴は餌をもらえるとピーチクパーチクけたたましく鳴くことである。
それは餌をもらいたいためにとる必死のアピールに他ならない。
宿主にWILL、正論、SAPIO、晋遊舎がおり、ネットウヨ鳥とジミン鳥、文鮮明統一鳥の亜種がいる。

06. 2010年6月26日 00:54:39: 36NA9SjGqE
真実を語れる人の発言をもっともっと見てみたい。

07. 2010年6月26日 05:24:17: czMCv73skg
屋山太郎は既に文芸春秋で詐欺師的記事を乱発、文芸春秋に踊らされている10人衆の一人だそうだ。

08. 2010年6月26日 18:54:50: vD9WYa3O82
マスメデアがこのように崩落している論説を毎日書かなくてはならないことはそれだけ彼等は焦っていることと思います。ボロを出して来たのは喜ばしいことでこれらの記事で多くの国民が覚醒して欲しいと願ってます。勿論、新聞の購読は止めて新聞社に圧力を賭けられるのは購読者だけです。
ジャパンハンドラーの手中にある大手新聞記事は日本国民を貧困に追いやる目的で洗脳文書が盛り沢山入れて有ります。こんな酷い新聞を金を払って読む気になれません。国民を騙し富裕層、財界、官僚、大手マスコミの栄華が目的の新聞はもう読みませんしTVもニュースは猜疑心を持ち大田総理、北野たけしなどの御用タレントの白雉番組にチャンネルは絶対合わせません。



09. 2010年6月27日 02:35:32: ccLd9rOwhQ
>>8さんごもっともです
私も貴方と全く同じことをやってます

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