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(回答先: 所得税論議 最高税率引き上げは問題多い 投稿者 下戸彩 日時 2010 年 6 月 24 日 22:14:15)
内閣府の税制調査会の発表。。。マスメディアの伝え方はどうも違うようです!!
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マスメディアの報道
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◎読売
所得税論議 最高税率引き上げは問題多い(6月24日付・読売社説)
政府税制調査会の専門家委員会が論点整理の形で、税制改革の方向性を打ち出した。
危機的な財政事情を念頭に、社会保障の安定財源として消費税の重要性を強調している。極めて妥当な指摘だ。
反面、所得税改革に関し、所得が増えるほど税率が高くなる累進構造の強化に力点を置いているのは問題だ。
菅首相が言及する将来の消費税率引き上げでは、一般国民の負担が増すため、高所得層への所得課税強化で、一定の理解を得ようとする狙いが読み取れる。
確かに消費税には、低所得層ほど税負担が相対的に高まる「逆進性」が指摘されている。
だからと言って、累進税率の強化につなげて考えるのは筋違いだ。消費税の逆進性の解消は、生活必需品への軽減税率導入などで対応すべき問題である。
所得税は、2009年度の税収が27年ぶりに13兆円を割り込み、ピーク時のほぼ半分になる。
国民所得と対比した日本の個人所得課税の負担率は7%にとどまる。10%以上の欧米を下回り、基幹税としての役割が低下しているのは事実である。
しかし、累進構造を強めたとしても、負担する高所得層の数は限られるため、国の税収全体から見て、増収分はわずかなものだ。
所得税と住民税を合わせた個人所得課税の最高税率は、1980年代には88%に達していた。
「こんなに税金が高いと働く意欲がなくなる」。そんな声に押されて、米国や英国の税制改革に歩調を合わせるように日本でも最高税率が引き下げられた。
現在は50%だが、それでも米ニューヨーク市の47・6%、フランスの48%などを上回っている。
むしろ、今考えるべきは、課税最低限の引き下げだ。日本の課税最低限は標準世帯で年収約325万円である。国際水準に比べてかなり高く、それだけ多くの人が税金を納めていないことになる。
各種の控除を縮小すれば最低限が下がり、より幅広い層に税負担を求めることになるが、国民が広く薄く負担するという税の原点からみてやむを得まい。
専門家委員会は、累進構造を強化する理由として、税の所得再分配機能が衰え格差の拡大を招いたこともあげている。
だが、行き過ぎた累進強化は大衆迎合路線そのものだ。所得再分配を考えるなら、年金や医療、介護といった社会保障政策の充実が先決である。
(2010年6月24日01時07分 読売新聞)
◎NHK
税調専門家委“消費税引き上げを”
6月22日 11時17分
税制の抜本改革に向けて有識者の立場で議論を重ねてきた政府税制調査会の専門家委員会は、社会保障の財源を確保するため、消費税の税率を引き上げる必要性を盛り込んだ中間報告をまとめました。
これは、政府税制調査会の専門家委員会が有識者の立場から中長期的な税制の抜本改革のあり方をまとめたもので、22日朝開かれた税調の会合に提出されました。中間報告では、政府が税収を確保する力が著しく弱くなっていると指摘し、危機的な財政状況をこのまま放置すれば、社会保障などの公共サービスを実施できなくなるというシナリオも想定されるとして「所得税、法人税、消費税などの税制全体の抜本改革を行う必要がある」としています。そのうえで、社会保障制度を支える財源を確保するため「消費税を重視する方向で国民に、より幅広く負担を求める必要がある」として、消費税率を引き上げる必要性を盛り込んでいます。また所得税についても、高額の所得に適用される最高税率の引き上げなど、税率構造の見直しを検討するよう求めています。一方、法人税率の引き下げを行うにあたっては、企業などを減税で優遇してきた租税特別措置の見直しなど必要な財源を確保することが前提だとしています。専門家委員会は、今後さらに議論を重ね、最終的な税制抜本改革のビジョンをまとめることにしています。
◎毎日
政府税調:専門家委・中間報告 消費増税、逆進性課題に
政府税制調査会は、専門家委員会(委員長・神野直彦東大名誉教授)が22日提出した「議論の中間的な整理」を受け、今後消費税増税など税制の抜本改革の論議を本格化させる。専門家委は、消費税と所得税を税制の「車の両輪」に位置づけ、消費税増税の必要性を強調する一方で、所得税については高所得者により重い負担を求める「累進性」の回復を提言した。しかし、所得の少ない人ほど負担感が増す消費税の「逆進性」にどう対応するかなど、実現に向けた課題は山積している。【久田宏】
◎朝日
消費・所得税、引き上げの必要性強調 政府税調の報告案2010年6月16日3時0分
政府税制調査会(首相の諮問機関)が検討してきた抜本的な税制改革の報告案がわかった。消費税の引き上げの必要性に加え、格差是正をめざし、収入や資産の多い人を対象にした所得税や相続税の増税方針も盛り込む。報告案は菅直人首相の意向を反映しており、今後、税制改革の論議の土台になる。
菅首相が財務相だった今年2月、政府税調の専門家委員会(委員長・神野直彦東大名誉教授)に、税制改革のあり方についての検討を要請していた。15日までに首相や仙谷由人官房長官、原口一博総務相が報告案を了承しており、今月中に発表する。
報告案は、不況と景気対策としての所得減税などで税収が低迷し、「財政は危機的な状況にある」と指摘。首相が掲げた「強い経済、財政、社会保障」の実現には一定の財源が必要とし、「税収増に結びつく改革」のため、消費税と所得税の増税を「車の両輪」に挙げた。
特に消費税は、社会全体で必要な費用を国民全体で支え合う観点から、増税の重要税目に位置づけた。ただ、増税の時期や引き上げ幅は明示していない。
消費税率を引き上げた場合の低所得者層への実質的な負担増も考慮して、所得税は、現在40%の最高税率(給与などの収入から各控除を差し引いた課税対象となる所得が1800万円超)の引き上げなどを想定している。相続税も税率や相続対象となる資産を見直し、課税を強化するよう求める。豊かな人たちに税金をより多く負担してもらい、低所得者向けの手当やサービスに回すことで格差を是正し、社会的な富の「再分配機能」を強化するねらいだ。消費税増税前の実施を視野に入れている。
経済界などから要望が強い法人税率の引き下げについては、企業の国際競争力を強める視点から、見直しの必要性に触れる。ただ、税率引き下げを実施する前提として、数多くある企業向け税優遇措置などを本格的に見直し、法人税の課税対象範囲を広げる増減税一体の改革を求めた。
菅内閣は今秋から、政府税調での改革論議を本格的に始める。消費増税が最大のテーマになるが、年末に決める2011年度の税制改正では、所得税や相続税の見直しも焦点となりそうだ。(伊藤裕香子)
◎日経
「純増税」へカジ 税調専門委が中間整理
2010/6/23 0:44 情報元 日本経済新聞 電子版
政府税制調査会の専門家委員会(委員長・神野直彦東大名誉教授)が22日公表した税制抜本改革に向けた「中間的な議論の整理」は、増税色の濃い内容となった。消費税の増税の必要性に言及したのに加え、所得税も収…
◎東京新聞
首相“独走”で影薄く 税調、消費税『10%』追認
2010年6月23日 朝刊
政府税制調査会の専門家委員会が二十二日公表した税制改革の中間報告は、消費税と所得税の増税を打ち出し、菅直人首相が目指す財政再建を後押しする内容となった。菅首相が言及した「消費税率10%」も追認した形だが、消費税率引き上げの議論がどう進むかは、参院選の結果に左右される面も大きく、今後の道筋は見えない。(白石亘)
中間報告は「『強い社会保障』を『強い財政』で支え、『強い経済』を目指す」と、菅首相のキャッチフレーズを踏まえて増税で歳入増を図る方針を明確にした。そもそも今年二月、専門家委に今回の検討を要請したのは財務相当時の首相。中間報告は「菅カラー」を色濃く反映する内容となった。
専門家委の問題意識は、税収回復と所得再分配の二点に集約される。一般会計の税収はピークだった一九九〇年度の六〇・一兆円から減少。二〇一〇年度当初予算は三七・四兆円に落ち込んだ。法人税の税収減が大きいが、過去に消費税の導入などと引き換えに行われた所得税の減税も要因。一九八六年に70%だった所得税の最高税率が、現在は40%だ。
中間報告は高所得者に多くの負担を求める方針を示し、最高税率引き上げを示唆したが、「最高税率を45%に引き上げても増収は四百億円程度」(財務省幹部)にとどまる。中間報告からは、高所得者への課税を強化する姿勢を示すことで、安定的な税収が見込める“本丸”の消費税増税に対する理解を得たい、との思惑も透けて見える。ただ、政府税調のメンバーの中には「増税一辺倒で重税感が漂う税制改正ではいけない」(渡辺周総務副大臣)との異論もある。財務省幹部も「首相があそこまで踏み込んだ以上、報告に新味はない」と冷ややかだ。
自公政権下では党と政府に二つの税調があり、意思決定が不透明だった反省から、民主党は政府税調に税制改正の議論の場を一本化した。だが、今度は党ではなく「消費税率10%」に言及した首相の“独走”によって、税調の存在感が低下しかねないという皮肉な事態になっている。
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内閣府HP 税制調査会中間報告
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http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/22zen2kai.html
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