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2010年06月21日
検察庁が遂に記者会見のオープン化を宣言したのです。それは
4月22日に最高検が「国民により開かれた会見を実施したい」
として通達してきたのです。これは画期的なことです。
しかし、フリー記者らの出席には事前登録が必要で、資格は既
にオープン化した外務省などに準じ、署名記事などの実績が必要
であるとされています。
これに基づき、6月10日に東京地検は、はじめてのオープン
記者会見を開いたのです。その会見には司法記者クラブ非加盟の
記者15人を含む約60人が出席したのです。
しかし、司法記者クラブに属さない、フリーの記者たちで事前
登録に応募したのは、雑誌やインターネットメディアなど15社
35人と、フリーの記者13人の計48人でしたが、このうちフ
リー5人は地検が求めた「直近3カ月の署名記事提出」などの要
件を満たないとして登録できなかったといいます。しかし、出席
を認められた43人のフリー記者のうち、出席したのはたったの
15人だったのです
。
その他にも録音や撮影が認められないなど、制約はたくさんあ
るのですが、何はともあれ、「開かれた意義は大きい」という好
意的な声も多く聞かれたといいます。
この日、質疑応答のトップバッターはジャーナリストの江川紹
子さんで、登録基準について「フリーにとってハードルが高い」
と指摘し改善を迫ったところ、片岡弘総務部長はそれに対し「他
省庁の例も参考にしたが、意見は聴き対応を考えていきたい」と
答えています。
また、録音や撮影を認めていない理由を尋ねられると、「庁舎
を訪れる事件関係者には顔を見られたくない人もおり、プライバ
シーにかかる質問への配慮も必要」と答えています。会見時間は
予定を15分超える約35分間に及んだのですが、会見後に江川
紹子さんは次のように感想を述べています。
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会見時間が短いなど改善の必要はあるが、開かれた意義は大き
い。会見で検察がきちんと説明することが国民の信頼を高める
ことにつながると思う。 ──江川紹子氏
2010.6.11付、「産経ニュース」より
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かねてから、記者会見のオープン化について情熱を傾けている
フリージャーナリストの上杉隆氏は、中央の各省庁に質問状を送
付し、記者クラブに対し、どれだけの便宜供与が行われているか
調査したのです。そうしたところ、回答を拒否してきた省庁が3
つあったのです。
3つとは、首相官邸(内閣官房)、財務省、国税庁です。その
理由は「セキュリティ確保の観点から」という納得のいかないも
のだったのです。官庁内を民間団体に占有されている事態こそセ
キュリティ上問題であるのに、まるで、木で鼻をくくったような
返答だったのです。
このように記者クラブとその占有を認めている官庁の官僚は利
害関係者であって一体化しており、癒着の構造が出来上がってい
るのです。したがって、大臣が命令しても、容易なことではオー
プン化をやろうとしないのです。それが首相であってもです。
上杉隆氏に関してはこういう話があります。上杉氏はオープン
化の急先鋒であるということで、「上杉を絶対に当てるな」と各
省庁間で申し合わせが行われていたようなのです。
2009年5月に小沢代表が辞任して、鳩山氏の代表就任記者
会見が行われたとき、上杉氏は知己の民主党議員に質問しやすい
席をとってもらったのです。民主党は野党でしたが、記者会見は
いつもオープンにしていたのです。そして質問時間になったとき
上杉氏は真っ先に手を上げて指名を待ったのです。そのとき何が
起こったかについては上杉氏の著書を引用します。
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ところが、何度挙手しても一向に当てられない。実はその日の
会見担当の党広報スタッフは、情報公開の精神など微塵も持ち
合わせていないことで有名なT氏であった。前列の記者クラブ
のメンバーがすべて指名されても、フリーランスの筆者の番は
回ってこない。ついには、居眠りしていた新聞記者までが指名
されるに至ってようやくT氏の意図を理解した。筆者に当てる
つもりはないのである。と、その時予想外のことが起きた。壇
上の鳩山代表が他の記者の質問の最中に、「上杉君は、何で当
たらないの」とマイクを通して問い始めたのである。不思議そ
うに「何で」を繰り返す鳩山氏に「避けられているんですよ」
と筆者が答えると、ついに鳩山氏はT氏に向かって言い放った
のだ。「何で上杉さんを指さない?最初からずっと挙げている
じゃないか」。 ──上杉隆著/小学館101新書
『記者クラブ崩壊/新聞・テレビとの200日戦争』
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党の広報担当者は、記者クラブメディアとは仕事の関係上つな
がっており、「上杉を絶対に当てるな」という要請はきちんと伝
わっていたのです。
しかし、首相になって官邸入りした鳩山氏は、頼みの平野官房
長官が官僚に取り込まれ、首相でありながら思うように記者会見
をオープン化できなかったのです。官僚から見れば平野官房長官
ぐらい丸め込むのは朝飯前のことだったのです。
それでも鳩山首相の強い要請で少しはオープン化したのですが
まったく何の動きも見せなかったのが、財務省と国税庁です。そ
れは、藤井元財務相にしても菅前財務相にしても、こと記者会見
のオープン化に関する限り、何もしていないのです。そんなこと
はどうでもよいという姿勢です。
反小沢の代表格の前原国交相をはじめとして、小沢氏と距離を
置く大臣は何も努力していないといえます。その中にあって、岡
田外相はこの件に関してはよくやったと思います。
──[ジャーナリズム論/42]
≪画像および関連情報≫
●ほとんど何もしなかった平野前官房長官
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上杉氏は亀井前金融相に官邸の記者会見のオープン化につい
て、平野官房長官に進めるよういって欲しいと依頼したので
ある。亀井氏はその場で平野氏に電話を入れてくれたが、電
話はつながらなかった。だが、数時間後、亀井金融相からわ
ざわざ筆者の携帯に顛末を知らせる電話がかかってきた。官
房長官との間で次のような会話が交わされたという。
亀井:記者会見の開放はどうなっているんだ。
平野:大臣クラスまではOKとなっておりまして、今まさに
どこまで入れるか仕分けしている最中で、何とかやっ
ております。
亀井:四の五の言わずにどんどんやればいい。
平野:今、やっております。 ──上杉隆著の前掲書より
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鳩山代表就任会見
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posted by 平野 浩
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