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「危機にあるのは気候か自由か」チェコ大統領が「環境主義」を批判(日経BP)
http://www.asyura2.com/10/senkyo88/msg/807.html
投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2010 年 6 月 19 日 11:19:31: d1qFhv8SE.fbw
 

「危機にあるのは気候か自由か」チェコ大統領が「環境主義」を批判(日経BP)
http://premium.nikkeibp.co.jp/em/review/01/index.shtml

環境主義者はマルクス主義者に似る

「温暖化による地球の危機」を訴える声は年々大きくなっている。そんな中、本書では現職のチェコ大統領が、世界で熱を帯びる「温暖化論争」について、「不公平で、不合理な方向に向けられている」と警鐘を鳴らす。

 批判の対象としているのは自然科学の知見に基づくエコロジーとは異なる、イデオロギー化した「環境主義」だ。著者は、世界の環境主義者たちが、結果がどうなるかなどおかまいなしに、人間の生命を犠牲にし、個人の自由を厳しく制限することで世界を根本的に変えようと活動していると主張する。その代表として、ドキュメンタリー映画『不都合な真実』を作りノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア元米国副大統領の存在を挙げる。

 もともと、保護し、保護すべき世界の最適な状況など、定められているわけではない。地球はたえず変化し、発展して自ら均衡状態をつくりだしている。自由で自発的に進化していく世界、人類を否定し、中央集権的に世界を最適な状態にしようとする環境主義者の態度は、マルクス主義者の経済に対する態度とそっくりだというのが著者の主張だ。

 経済学者でもある著者は、環境主義者たちが唱える「地球の危機」に対し経済学的な法則、理論で反論していく。例えば、地球の危機を議論する際について回る「資源枯渇」の問題。これに対しては「価格」の議論で答える。資源が徐々に不足していくと、価格は上昇する。価格が高い時は、需要が多く供給は少ない。価格が低い時はその関係が逆転する。「消滅していく」資源は他の資源に置き換わるか、もっと効率よく消費することで節約される。価格変動のシステムを存在させることが社会を健全に発展させるために不可欠な条件で、規制を設けたり、税金を課すことは適切ではないという考えを示す。

 経済学では未来を議論する際には、「割引率」の概念が不可欠となっている。将来の利益・不利益は現在の利益・不利益とは同等ではないからだ。だが、著者によれば環境主義者たちが採用する割引率はゼロかゼロに限りなく近いものが多い。その結果、未来への影響は莫大(ばくだい)なものとなり、二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に削減することが正当化されている。

「何もしない」が唯一筋の通る答え

環境主義者が「金科玉条」のように採用する「予防原則」の問題にも触れる。リスクを避けようとする行動自体に誤りはないが、度を超してはいけないと強調する。「京都議定書ではエネルギーの利用を3分の1まで減らすべきだと述べられているが、それでは2050年までに0.05℃しか温度を下げられない」。不合理な「予防原則」に基づいて、十分な証拠もないのに、多大なコストのかかることを徹底的に実行することへの疑問を呈し、かけた費用に対してどれだけの便益があったかを分析する「費用便益分析」を採用すべきだと主張する。

 著者は温暖化の原因や影響についての強硬な論調は、科学より政治に基づいていると指摘する。結局、我々は「何もしない」のが唯一筋の通った答えだと結論付ける。強制的にあらゆることを制限したり、禁止したり、価格を法外につり上げる必要はない。経済が成長しなければ、生態系の問題に対処することはできない。自然をもっと思慮深く扱うこと、社会の富を増やすことから生まれる技術を利用して経済が成長していくことこそ重要だと訴える。

 温暖化への懐疑論や温暖化論争への批判は従来もあった。最近では、地球温暖化論のバイブル的存在であった国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書に誤りがあったことが発覚。懐疑論の勢いが増した感がある。だが、これまで懐疑論者は選挙区の有権者の意向をくむ政治家、特定の業界からの支援を受けた科学者などが中心とみられがちだった。地球温暖化や温暖化防止対策について否定する著者の主張に賛成するかどうかはともかく、現職の大統領、しかも米国や新興国に比べ、温暖化対策に熱心で温暖化論争をリードする存在の欧州連合(EU)内の大統領が温暖化論争に一石を投じていることは注目に値する。

 本書には、旧共産圏の知識人ならではの考え方が随所に示されている点も興味深い。チェコ版のタイトルは「危機にあるのは気候か自由か」。著者は環境主義が勝ち誇ったように世間を席巻(せっけん)し、自由と、そこから生まれる人類の繁栄を奪おうとしていることに我慢がならないようだ。共産主義の国に生きたからこその「自由」に対する危機意識が強く伝わり、温暖化論争に対する新たな視点が得られる。
 

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コメント
 
01. 2010年6月19日 11:42:53: eJpJR4SFmM
玄葉、福山など環境バカに読ませたい。

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