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「独立」友呼べば 「自尊」と我応え
[記事転載元:http://suinikki.exblog.jp/14611411/]
今日のタイトルは、少しマニアックにしてみました。これは慶応義塾が誇る名応援歌「我ぞ覇者」の一節です。慶応義塾の応援歌と言えば、「若き血」が有名ですが、この「我ぞ覇者」には私が好きな一節があり、それが今日のタイトルです。
この「独立自尊」は慶応義塾の創設者である福沢諭吉先生が、塾生たちをはじめ明治期の日本人に説いていた思想です。一国の独立はまず一身の独立にありという思想で、個人が独立していなければ国の独立は保てないということです。そして、個人の独立を保つためには経済的な自立をしていなければならないという考えです。
下の記事は、現在ワシントンで開かれている、日米安保50周年のシンポジウムの記事です。このシンポジウムについては、このブログでも、スティーヴ・クレモンス氏のブログ(ワシントン・ノート)の記事を通じてご紹介しています。このシンポジウムの出席者たちは、先月、早稲田大学大隈講堂で開催されたシンポジウムのメンバーと似ています。
その中で、日本の現役の国会議員として民主党の長島昭久代議士(防衛大臣政務官)と自民党の林芳正参議院議員(前防衛大臣)が出席しています。長島氏は鳩山由紀夫内閣、菅直人内閣の閣員の一人ですから、その発言には注目が集まっています。
彼はまた暴言ともとれる発言をしています。まず、自分が仕えていた総理大臣を「夢想家」と批判したということです。閣員は自分の考えが内閣の方針と合わない場合は、内閣不一致を問われてしまいますので、辞任をするのが筋です。それが、ずっと閣内に居座りながら、まだ鳩山首相が辞任を表明する前の段階でも長島氏は、内閣を批判していましたので、大問題です。
だいたい、企業や団体のことを考えてみると、自分の上司を公の場で多くの人々の前で批判するということがあるでしょうか。自分が辞任をするつもりならまだしも、そのままの地位に居座りながら上司を批判するなんてことは許されるはずがありません。
菅直人総理大臣はこのような人物を自分の閣内に留めておくという不見識を改めなければなりません。
次に彼の発言内容で気になったのは、インド洋における自衛隊の米軍への給油活動の復活を明言していることと自衛隊が米軍の基地で訓練する機会を増やすことです。これは日米協力の名を借りた、自衛隊の米軍下請けの深化に他なりません。日本国民の税金を使って、自衛隊を米軍の使い勝手の良い下請け部隊とする、このような酷い隷従の方法があるでしょうか。
日本がアメリカの属国の地位に甘んじている、これは認めなければなりません。そのうえで、そこから少しでも脱しようとして努力するのか、「日本国民のことなんか知らないけど、エリートである俺には居心地が良いからこのままで良い」と何もしないで、アメリカ側から覚えがめでたいことばかりを述べるのか。そこには大きな違いがあります。「独立」のためなら、「自尊」が必要だと福沢先生は教えられました。これは経済的な自立もさることながら、精神的な自立の重要性も教えているように私は思います。
帝国側に堕した人間に「自尊」はあるのでしょうか。
長島昭久氏は慶応義塾幼稚舎から慶応義塾大学大学院までずっと日吉と三田で育った生粋の塾生です。そして、大学時代には、慶応義塾大学応援指導部の幹部として慶早戦(早慶戦)の大観衆の指揮をした人物です。応援歌「我ぞ覇者」の歌詞は今でも覚えておられることでしょう。「独立自尊」という福沢先生の教えをどのようにお考えなのでしょう。
今はまだ属国から完全に脱することはできないでしょう。しかし、属国であることに疑問を持ち、そこから脱するにはどうしたら良いかを考えることが、「日本の」政治家の責務ではないでしょうか。
得意の英語を喋りまくり、アメリカ側から覚えめでたい人物になることが目的なら、政治家を辞めて、コメンテーターにでもなったらよろしかろうと思います。
(新聞記事転載貼り付けはじめ)
●「アーミテージ氏、日米合意を評価 鳩山前首相を「夢想家」と批判」
2010年6月18日付 MSN産経ニュース
【ワシントン=佐々木類】リチャード・アーミテージ元米国務副長官は17日、ワシントン市内で開かれた日米関係のシンポジウムに出席し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)について、移設先を名護市辺野古周辺とした先の日米合意を評価、引き続き慎重かつ速やかに合意を履行していくべきだとの考えを示した。
アーミテージ氏は一方で、鳩山由紀夫前首相について「夢想家で(できないことでも)ノーと言えない人だった。だが、(東アジア情勢をみると)夢見がちなことを言っている暇などなく、不誠実な対応をとるべきではなかった」と批判した。別の会合に出席した防衛省の長島昭久防衛政務官も任命権者の鳩山前首相を「夢想家」と断じた。
シンポジウムには、アーミテージ氏とともに、2000年に対日政策提言「アーミテージ・リポート」をまとめたジョセフ・ナイ・ハーバード大特別功労教授も参加した。
ナイ氏は、中国の軍拡に言及し「中国の若い世代が愛国主義を強めるなど危険な兆候がある」と指摘。その上で、日米中の3カ国の関係に触れ、「決して正三角形ではない。日米両国はより深いきずなで結ばれているからだ」と述べた。
シンポジウムは、日米修好150周年と安全保障条約改定50周年を記念して、日本財団などが開催した。
主催者の笹川陽平日本財団会長は「日米は重層的な関係にある。自由な意見交換を通じて、共に目指すゴールが何なのかを確認していく作業が大切だ」などと語った。
● 「長島防衛政務官、インド洋での給油再開に意欲」
2010年6月18日付 読売新聞
【ワシントン=小川聡】長島昭久防衛政務官は17日、ワシントンで開かれた日米安保条約改定50周年を記念するシンポジウムで講演し、「日本はインド洋での海上活動の再活性化を検討すべきだ」と述べ、鳩山前政権が中止した海上自衛隊のインド洋での給油活動再開に意欲を示した。
長島氏は「日米同盟の戦略的な意義を減じないためにも、日本は国際平和活動への貢献を縮小すべきではない」と強調したうえで、具体例としてインド洋での活動を挙げた。
菅政権の外交・安全保障政策については、「鳩山さんは夢見る人、理想主義者だという指摘があったが、菅さんは極めて現実主義者だ」と述べ、沖縄の米軍普天間飛行場移設問題などをめぐって日米関係を混迷させた前政権との違いをさりげなく強調した。
(2010年6月18日11時29分 読売新聞)
● 「安保50年:「日米同盟の重要性確認」米でシンポ始まる」
【ワシントン古本陽荘】改定された日米安全保障条約が自然承認され19日で50年を迎えることから、日米同盟に関するシンポジウムが17日、ワシントン市内のホテルで始まった。日米両国の政府高官や安全保障の専門家ら有識者が集まり、日米同盟の意義や両国の歩むべき方向性について意見を交わした。
基調講演した米国防総省のシファー次官補代理は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題に関し、「両国は過去数カ月、乱気流を経験したが、希望の光が見えた。日米同盟の基本的な前提について改めて議論し、両国は今日でも日米同盟が重要だと再確認するに至った」と強調。普天間代替施設については「正確な場所や工法について作業が多く残るが、合意通り8月末までに終了すると確信する」と語った。
また、長島昭久・防衛政務官も「アジア太平洋地域における米軍の前方展開は必要な要素であり、その意味から普天間移設は重要だ。菅政権は合意を履行すると公約している」と明言。さらに、海外の米軍基地で自衛隊と米軍の共同訓練を拡大すべきだとの考えを示した。
他に、米側からアーミテージ元国務副長官、ナイ・ハーバード大教授、日本側から高見沢将林・防衛省防衛政策局長、北岡伸一・東大教授らが出席。2日間の日程。
(新聞記事転載貼り付け終わり)
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