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『週刊エコノミスト』2006.03.28号に次のような記事が載っている。
ライブドア事件の捜査は全容解明されず捜査打ち切り
東京地検特捜部は証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で、ライブドアと堀江貴文容疑者らを3月14日に起訴した。これによって、ライブドア事件はおおむね終結した。
捜査は事実上、打ち切られたといっていい。しかし、これまで取り沙汰されていたライブドアと闇勢力との関係や、香港・マカオを舞台にした資金の流れとの関与について、事実関係の有無を含め全容はまったく解明されていない。
…(略)…
東京地検の捜査が腰折れした理由について、捜査当局関係者は「今の検察は現政権との距離が近い」と話し、この不可解な捜査の打ち切りは「想定の範囲内」だと解説した。
案の定というか、「ソウテイされた通り」というべきか、もともとそうたいして深くやるつもりなどなかったのではないかと思われる”お騒がせとくそうガンマン劇場”は終わったようである。
しかし、劇は不可解な死者まで出したこと、またその不審死を自殺とすることで終焉させたという罪を、ガンマンの正義の味方のかたがたはどう思っているのだろう。
仮に、その死が自殺ではなく他殺であった場合、正義の味方のかたがたが得意になって誇示したライブドアの罪と、正義の味方を含むかたがたのその隠蔽工作と、いったいどっちが法律的に、また人間としても、重い罪なのだろう。
『週刊現代』 2006.03.11号の”怪死した野口さんの親族が新疑惑を衝撃告白 「血染めのサッカーシャツが消えた!」”という記事によれば、沖縄で怪死した野口英昭氏の夫人の多規子さんが、現場にあった遺留品の血染めのサッカーシャツをもう一度確認したくて、沖縄県警那覇署の刑事に電話をしている。
多規子さんが、
「現場に残されたシャツを返してほしいのですが、返していただけるのでしょうか」
と聞くと、那覇署の刑事は、
「遺留品は担当者が違うので、ちょっとこの場では何とも言えませんが、(沖縄に来るというのであれば)とりあえずいらしてください」
と答えたという。
僕には、東京から沖縄へはそう来れまいとも思って言った言葉だろうか、とふと疑念がよぎる。
以下は記事から。
翌日、多規子さんたちは那覇警察署を訪れました。現場に残された血染めのシャツを確認するためです。多規子さんが那覇署を訪れたのは、事件直後に英昭さんの身元を確認するために呼ばれて以来2度目のことでした。
前回と同じ刑事さんに「シャツをもう一度見せてほしい」と言うと、刑事さんはこう言ったのです。
「シャツはこちらにはありませんよ。後でどなたか(野口さんの親族が)取りに来たんじゃないですか?」
多規子さんは驚愕しました。事件直後に那覇署に行ったときに、多規子さんは血塗れのシャツをハッキリ見ました。それで「シャツは血だらけですけど、どうされますか」と聞かれたので、そんな血だらけのシャツはちょっと恐くて持って帰れないと思って、置いてきたんです。これは、はっきり記憶しています。
ですから、「こっちでは誰も取りに行っていませんから」と言うと、刑事さんは、
「いや、おかしいですね。どなたか取りに来られて、渡したという記憶なんですが」
と言い張るのです。とにかく、多規子さんはシャツは受け取ってませんから、「遺体を解剖した大学病院にあるのでは?」と聞いたら、
「病院にあったら病院から警察に連絡がきますから、それはないですよ」
と言って、それで話が終わってしまいました。英昭さんの事件を捜査していただいているのは刑事さんたちですから、その方たちに厳しい言い方をするのは気が引けてしまってそれ以上質問することができなかったのです。
しかし、現場に残されていたサッカーシャツは、普段英昭さんが着ていたものではなくて、しかも、とても彼の趣味に合うようなものではありませんでした。これはあくまでも仮定の話ですが、もし英昭さんを殺した犯人がいたとしたら、そのシャツは犯人特定につながる可能性が高いのではないでしょうか。
私たち親族は絶対に他殺だったと信じているわけではありません。自殺だという証拠が出てくれば、それで納得します。しかし、今回沖縄に行ってみて、疑惑はむしろ深まったと感じています。私たちはただ、真相が知りたいだけなのです。
続報の『週刊現代』2006.04.01号での”『エイチ・エス証券』野口英昭氏怪死に新事実 「あれは自殺じゃない!次はオレが殺られる」”という記事では、次のように記されている。
本誌がこれまで報じてきたとおり、野口氏の死は自殺と断定するには不審な点が多い。沖縄県警の捜査関係者が語る。
「刃先が背中に達するくらいまで深く腹に刺して、さらにその包丁を横に引くなんて芸当を普通の人間ができるはずがありません。それに、現場に残されていた血染めのサッカーシャツを遺族は受け取っていないと言い、警察は返したと主張して、所在が不明になっている。しかし、警察庁が自殺と断言した以上、県警が独自捜査をするのは不可能です。幹部は『もう情報を(上に)上げなくていい』と言い出しました」
通常、遺族に遺品などを返却する際、「死体及び所持金品引取書」を作成する。ある警察庁関係者が語る。
「野口氏の引取書は2枚からなり、1枚目はワープロで作成され、2枚目が手書きでした。サッカーシャツは手書きで書かれ、警察が返却した証拠作りをするために後で書き足したと見られても仕方ない書面になっています」
那覇署というのはこの件が全国的に注目の的になっているという自覚があるのか、とも思える行動をとっているのだが、実は次の『THE HARD CORE ナックルズVol.02』という雑誌の記事にあるように、当地の沖縄では野口英昭氏の怪死事件は当初からあまり話題になっていないらしいのだ。
『THE HARD CORE ナックルズVol.02』 2006年03月10日刊
米軍再編の水面下でかけ引き激化
沖縄カジノ加速で浮かぶ政治家の名前
山崎拓、小池百合子、伊藤公介
ライブドア事件で一躍、有名になった沖縄利権。
その中でも永田町の連中が目をつけている最大の利権がある。
それはカジノ構想。
石原都知事の歌舞伎町お台場カジノ構想がほぼ霧消された現在、
沖縄に金が集まり、それを求めて政治家たちが群がっていく。
沖縄経済界の悲願 カジノ構想
ライブドア・ショックが弾けた1月中旬、資金操作のキーマンが”怪死”を遂げた沖縄は、六本木ヒルズと並ぶ事件の舞台として注目を浴びたが、しかし県内メディアの関心はまったく違うところに向けられていた。テレビや週刊誌を賑わせた”怪死事件”をほとんど顧みることなく、地元記者たちが追い続けたのは1月22日投開票の名護市長選だった。
11月の県知事選と在日米軍再編の先行きを左右すると目された同市長選では、返還が決まっている米軍普天間飛行場の移設を地元・辺野古に受け入れることの是非が最大の争点と言われていた。だが実際には、出馬した3候補全員が政府の移設案に反対を唱えたことで基地問題はぼやけ、地域経済の振興を優先させる立場から政府との対話の余地を残した前市長の後継者・島袋吉和前市議が、移設絶対反対を掲げる2候補を大差で破って当選。日米政府首脳からは安堵のため息が漏れた。
現時点では、政府が地元の頭越しに合意した移設案に稲嶺恵一県知事が強く反発しており、新市長もこれに歩調を合わせて、政府の説得に応じようとはしていない。
しかし名護市長選の結果が物語るように、県民所得が全国平均より3割も低い構造的経済難に喘ぐ沖縄では、基地負担の対価としての振興策に期待する空気は依然、強い。また後述するように、沖縄経済は小泉政権の豪腕によって命脈をわし掴みにされ、政府と利害関係をすり合わせねばならない状況が、否応なく醸成されてもいる。
このきわどい情勢下にあって、にわかに頭をもたげてきたのが、沖縄経済界の悲願、『カジノ解禁』なのである。
だから、那覇署は「裸のケイサツ様」のようなことをやって恬然としていられるらしい。また中央の官僚が自殺説に表舞台で加担しているという状況もあるのだろう。さらに、他殺であったとしても犯人を逮捕することができるのは警察だけあり、従って何を言われても、知らぬ存ぜぬで通せばそれで終わり、という計算もはたらいているのかもしれない。
僕がこの遺留品の血染めのシャツでちょっと思い出すのが、オウム真理教の「坂本弁護士一家殺害事件」だ。
この事件も謎が多いのだが、特に「鍵」と「オウム教のプルシャ」の問題は重要だ。
「鍵」のほうは、坂本弁護士夫妻は当時普段から関係者などに戸締りをしっかりするようにと注意をしていたくらいだった。それが、オウム教が襲撃するその夜にかぎって、鍵をかけ忘れたということになっているのだが、さらに、実行犯たちが現場近くから麻原に電話で「鍵がかかっていたら?」と聞くと、麻原は「鍵はあいている…」と予言者のように答えたという。こんな偶然が重なる可能性はほとんどないだろう。つまりこの事件には”裏”があるということだ。
もう一つの、坂本弁護士の部屋に残っていた「プルシャ(バッジ)」。これは実行犯が故意に残していったという説もあるらしい。これは単なる一つの説にすぎないのだが、実行犯は裁判まで受けているオウム教幹部の連中ではなく、金で雇われた京都の暴力団なのであり、その暴力団の彼らが彼らに要請をした人間たちに、事後にシラを切らせないために故意に犯行現場に残していったのだ、というもの。
このような”担保”を残すことを犯罪を請け負う連中はときにやるものらしい。けれど、たしかに要請者の中にはそういう人間たちもいるようだ。たとえば創価学会には、次のような例がある。
かつて創価学会は、日蓮正宗の総本山大石寺のある静岡県富士宮市で、昭和五十年代初頭に、大規模墓苑富士桜墓苑を開発しようとした。この際、地元の暴力団山口組系後藤組に、反対運動の鎮圧を要請。後藤組はこれに応じて反対運動の中心者を日本刀で叩き切り、反対運動を潰した。同様に創価学会からの依頼を受けて、同会から造反した山崎正友元学会顧問弁護士が、八一年に富士宮市の百条委員会で学会と市当局との癒着を証言しようとした際、これを暴力的手段によって阻止している。
後藤組長は、八三年三月に、創価学会の池田名誉会長と公明党の竹入義勝委員長に約束の履行を求める内容証明郵便を発送したが、そのなかで、富士桜墓苑反対運動潰しや、百条委員会での山崎氏の証言を阻止したのは、創価学会の代理人として、当時の土橋昌訓公明党富士宮支部長(市議)、稲田圭祐市議、高橋繁元公明党代議士が依頼してきたものであり、自分は刑法に触れてもいいとの信念でこれを遂行したことを明らかにしている。
(『怪死』乙骨正夫著)
ともあれ、実際の実行犯が誰かということは別にして、何らかの”担保”として、実行犯が現場に何かを残す、ということは考えられるものである。
上記、『ナックルズ』2006年04月Vol.2の「匿名 週刊誌記者日誌」には次のように書いてある。
2月△日 そんな警察の無能ぶりを示す例が二つ。ひとつは栃木県今市市の小学1年生誘拐殺人事件。もう一つは野口さん変死事件。
前者は捜査員たちに一階級特進というニンジンをブラ下げ、マスコミにまで「風化させないでよ」と幹部が懇願するが、なんの進展もなし。
後者の場合、早く風化させようと遺族にウソをつくばかりか、証拠隠滅までしているんだとか。文句があるなら、野口さんが最後に着ていたサッカーシャツ持って行ったという「女」の名前を遺族に教えてみなさいよ。真相究明より「お手盛り主義」、犯罪の抑止よりも点数稼ぎにつっ走る警察。もうこの際だから「キャリア組選挙制」でも導入してみたらいかが?
最後に沖縄県警に言っとくけど、オレたちマスコミはこのままじゃ済まさないからね。事件直後に本部長が交代したらしいけど、ぜってー許さない。覚悟しとけよ〜。
ここに書かれている「マスコミ」には、大新聞・テレビは入っていない。
野口英昭氏が理事をつとめていた秘密後援会「安晋会」の主の安倍晋三官房長官は、24日に公正取引委員会が新聞の特殊指定の見直しを検討していることについて意見を述べた。
「新聞業界を守るということではなくて、国民の知る権利をきっちり守っていく。東京にいようが過疎地、離島にいようが、どういうことが世の中で行われ、それに対してどういう批判、論評があるか知ることのできる社会を維持するのは当然だ」
僕はこれを読んで慄然としてしまった。まるで詐欺をおこなった上での脅しのような、そんな問答無用的な暴力のようなものを感じたからだ。こんな人間が次の首相候補なのか…と思うとぞっとした。
何故新聞の「特殊指定」をやめ、全国同一価格でなくなったら、「国民の知る権利がきっちり守」れなくなるのか(それなら今の規制緩和改革はなんなのだ?)。「東京にいようが過疎地、離島にいようが、どういうことが世の中で行われ、それに対してどういう批判、論評があるか知ることのできる社会を維持」できなくなるのか。…まるで、同一価格でなくなったら世の中からいっさいのまっとうな言論が、また流通経路もすらが消失するかのような噴飯モノのものの言いかたである。
そんなことは起こりえようはずもないし、「思想・表現の自由」や「情報の流通」の問題からいけばそんな二次的な問題である流通経路などのことよりも、今の大新聞・テレビがこの社会に、「どういうことが世の中で行われ、それに対してどういう批判、論評があるか」をちゃんと知らせていないことのほうが問題であるように思う。新聞の特殊指定の解除で、仮にある種の淘汰のようなことが少し起こっても、こちらの問題のほうが改善に向かうのであれば、僕は特殊指定の解除に賛成したい。
昨年の8月、『週刊現代』の記者が安倍晋三氏の自宅に取材に行くとそこでタムロしていた新聞社テレビ局の番記者たちがいきなり憤り、その『週刊現代』の記者を安倍家の前からおっ払って言った。
「雑誌みたいに低俗な取材はしていないわけ。分かる?俺たちは取材して真実を伝えてるんだ。いられると迷惑なんだよ!」
たしかに「国民の知る権利をきっちり守」っているらしい番記者たちは、安倍晋三氏の秘密後援会「安晋会」のことは書かないし、野口英昭氏がそこで理事をつとめていたということも記事にしない。
そして、その野口英昭氏の怪死で、他殺を自殺とした可能性があることを追及する取材も「低俗」としてやらない。安倍晋三氏などにとってはそういう「社会」(タコツボ)を維持することがたしかに重要なのだろう。
また、新聞社にとっても、次のような記事は「低俗」で困りものだろう。
これは北海道だけの問題ではない。元朝日新聞編集委員・落合博実氏は、文藝春秋に書いた「朝日新聞が警察に屈した日」の中で、愛知県警の裏ガネに関する記事がストップされた事実を告発している。その理由を朝日の上司は、
「(朝日が主催する)東京国際女子マラソンでは交通規制などで警視庁の世話になっているし、販売店の不祥事も多くてね」
と説明したという。
(”道警の不祥事を報道したメディアを恫喝した「証拠文書」を入手 新聞が警察に屈した日”『週刊現代』2006.04.01号より)
たかが裏ガネかと思ってはいけないと思う。たとえば、3年ほど前、『行政解剖わずか年間2件 予算42万円の名古屋市 (共同通信社 2002.12.25)』という記事があった。
死因の分からない「異状死体」を調べ、行政解剖して死因を究明する監察医制度のある東京、大阪など全国5地域のうち、名古屋市で行われた遺体の検案や行政解剖の件数が1980年代後半から激減、2001年度の解剖件数はわずか2件にとどまり、制度が事実上機能していないことが25日分かった。
他地域の年間解剖数は東京で2000件を超え、最も人口の少ない神戸でも約850件。人口218万人を抱える名古屋市では行政解剖の実績は極めて少なく、事件性がある場合の司法解剖以外に異状死体の解剖が行われていない実態も浮かび上がった。
愛知県の予算が年間42万円しかないことが要因とみられるが、保険金殺人など潜在的な事件を見逃す可能性があり、多数の死因不明者が予想される東海地震の危機管理策を考える上でも今後問題になりそうだ。
僕は名古屋市の或る地域の現職警察官から、不審な死と現場警察官が認識するものも、上からの打ち切りの命令で、調べることすら出来ないという例が沢山存在しているということを実際聞いていたのでこの記事にはとても驚いたのを覚えている。
ご存知のかたも多いと思うが愛知県では相撲界の腐敗を週刊誌で証言し、外国特派員協会で記者会見しようとしていた元力士二人が、会見日の直前に、病原菌によるとみられる肺炎を同時に発症し同じ日に急死した事件が起きている。二人は雑誌のインタビューで、「まさか二人一緒にやられることはないでしょう」と話していたが。
こんなひどい事件が起こったのも、上記のような警察の状態が大きく要素としてあるといっていいだろう。そして、この元力士のように騒がれるものは例外で、名もない多くの人たちの不審死は、闇から闇に消えているのである。政治・行政の腐敗を甘く見ているととんでもないことになるという実証のようなものだと僕などは考える。
変死者の検死は生きてはいないし、治療の必要もないから、医者の免許をもっていれば何科の医者でもよいことになっている。一見矛盾はないようだが、それは大きな間違いである。
なぜならば、多くの偽装殺人がそうであるように、事件の幕開きは犯人は殺しておきながら病死や事故死に見せかけて、完全犯罪をたくらんでいる。したがって、布団の中で寝姿で死んでいたら病死、工事現場で墜落したら災害事故死などと、状況から安易に結論を導き出したのでは、犯人の思う壷である。状況は参考程度にとどめ、死因はあくまでも死体所見の中から、見つけ出さなければならない。それ故に、死体所見に精通した監察医や法医学者が検死をしなければ、意味がないのである。(『死体は知っている』上野正彦著(1994年9月刊)より)
もちろん、野口氏を行政解剖した医師は「死体所見に精通した監察医や法医学者」ではない。そもそも沖縄には監察医制度はなく、監察医もいないらしい。
雑木帖
http://blog.goo.ne.jp/c-flows/e/bc9a0967003606a6c243756b4dcdfbc4
不審死を自殺にする警察の可能性
http://ameblo.jp/syuugyousya/entry-10101436406.html
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