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自民党執行部がマッ青になっている。「小鳩体制で参院選なら、わが党の改選第一党が濃厚でした。党の情勢調査では、選挙区で32〜35議席、比例で13〜15議席、40議席は確実で、うまくいけば50議席に届くかという楽観ムードだったのです」(自民党関係者)ところが、鳩山がまさかの辞任。菅新首相に代わり、ご祝儀相場もあって民主党の支持率はV字回復。自民党が慌てて情勢調査をやり直したところ、目を覆いたくなるような惨状に逆戻りしていた。
「選挙も厳しいですが、それより深刻なのが比例区です。個人で20万票取れれば当選確実ですが、今のところ10万票を超えそうな候補は3人だけ。当選圏内といえるのは、ジャイアンツの堀内恒夫前監督と、遺族会の水落敏栄、旧建設省出身で建設業界がガッチリ支援する脇雅史の現職両氏くらい。タレントの三原じゅん子は、期待したわりにダメ。ああいう美人タイプはオバチャンに好かれないんだよね」(前出の関係者)
自民党が山梨出身の堀内を擁立したのは、民主・輿石東つぶしが狙いとされる。堀内は、東京だけでなく山梨にも後援会事務所を開いたし、公示後の「第一声」も山梨で行うという。山梨選挙区の宮川典子を当選させるため、フル稼働する予定だが、地元での評判はイマイチだ。
「堀内さんは郷土の英雄だし、知名度の高さで当選するでしょうが、選挙の基本が分かっていない。握手は片手でするし、支援者に頭を下げることもしない。『悪太郎』の異名を取ったのが分かります。とにかく態度がデカイ。できればあまりシャシャリ出てほしくない」(山梨県連関係者)
人気候補もなく組織票も期待できず・・・・・
一番の目玉候補がこの調子だから、あとは推して知るべし。片山さつきや佐藤ゆかり、松浪健四郎、小坂憲次といった衆院選の落選組は、見るも無残だ。「知名度が全国区と勘違いしている片山と佐藤は『私は個人で20万票は取れる』と豪語しています。しかし、実際はとにかく人気がない。5万票いくかどうかでしょう。あの2人は現実が見えていない。自分の力を過大評価しています」(大手紙選挙担当)
政治評論家の小林吉弥氏「どう甘く見積もっても、自民党の惨敗は避けられない」と、こう言う。「投票率が50%として、そのうち無党派層はおよそ半分の2500万票。一度は離れた無党派層の半分が民主党に戻ってくれば、基礎票と合わせて比例で2000万〜2500万票になる。議席数でいえば、18〜22といったところです。
一方の自民党は、個人名で得票できる候補者が見当たらない。組織票も期待できないから、せいぜい1000万票ちょっと。過去最低の得票数になる可能性が高く、比例は最大で12議席。10議席を割る可能性もあります」谷垣総裁は13日のテレビ番組で「民主党の単独過半数を阻止できなければ辞任」とか言っていた。みんなの党など第3極の頑張りに命運を託している格好だから、情けない。選挙をやる前から、すでに勝負はついている。
(日刊ゲンダイ 2010/06/15 掲載)
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