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菅新内閣になって、民主党の方向が微妙に変わって来た様に感じるのは私ばかりではないだろう。
「国民の生活が第一」「政治主導」「対等な日米関係」等を掲げて昨年8月に政権を奪取した民主党は鳩山政権の普天間問題の迷走により首相が退任するというダメージを受けた。
菅内閣は首相の所信表明や参院選マニフェスト原案を見る限り衆院選のマニフェスト(国民の負託を受けた根本方針)と方向性が違って来た様に見える。
・「普天間問題」はまだ決着が付いていないはずだが、日米合意を尊重(辺野古への基地移転)すると発言
・「郵政民営化見直し法案」は国民新党の強固な要請にも拘わらず先送り
・「労働者派遣法改正案(製造業への派遣の原則禁止)」「地球温暖化対策基本法案(90年比25%削減)」「国家公務員法等改正案(公務員幹部人事を内閣で一元管理)」など重要法案が廃案(労働者派遣法は継続審議?との報道有り)
・税制改革を次期政権で実施を明言
・強い財政を標榜し、財政健全化の期限を明言(景気が完全に回復しない内に財政再建をやれば橋本内閣と同じ結果になることは眼に見えている)
特に財政健全化及び税制改革(消費税の増税)と労働者派遣法改正の廃案は「国民の生活第一」から一歩と云うより数歩後退を印象付ける。
国家公務員法の改正は「政治主導」の実現上強力な武器となる法案であった。(これが無くてどうやって政治主導を実現するのか)
普天間問題への対応は「対等な日米関係」の構築への努力の放棄である上に、日本全体で負担すべき日本の安全保障負担を沖縄に押し付けるもので「国民の生活第一」からはまったく遠い対応と云える。
これだけ並べてみると「国民の生活第一」「政治主導」「対等な日米関係」の民主党を支持して来た私としては、菅内閣の民主党を支持し参院選で民主党に投票すべきか否か悩むところだ。
参院選は政権選択選挙では無いので、たとえ民主党が大敗したとしても政権が他党へ移るわけではない、但し参院で過半数を失ったら衆参捩れ国会となり今後の政権運営に大変になる。
いっそ民主党が負けて菅内閣の政策が国民から支持されない結果となれば、昨年国民の支持により政権を獲得したマニフェスト重視の姿勢に戻らざると得ないが、参院の過半数を失えば意に染まない政党との連立の可能性も出てくる。
国民新党との連立で乗り切れる程度に国民新党が議席を増やせれば良いが、宗教がらみの公明党や新自由主義のみんなの党などと連立する事態になるのはいやだ。
社民党が大幅に議席を増やした場合、もう一度社民党を加えた3党連立を考えるられるが、社民党は遠からず連立維持より自党の政策に固執して政権を壊すような事態を引き起こす公算が大きいのであまり組みたくない。
民主党が勝てば、このまま「国民の生活第一」から遠ざかるだろう政権が続くのでは支持出来そうに無い。
別に私の一票で何が決まる訳もないが、民主党に投票するか、今回は国民新党にするか、心は千々にみだれるのだ。
しかし、私は遂に決心した、小沢氏の決断にまかせよう。
民主党に投票しよう、私の一票で民主党が勝利した後には9月の民主党代表選がある、そこで小沢氏が立候補して民主党代表となり小沢内閣を組織して「国民の生活が第一」の政策を推進してくれることに期待しよう。
それも難しければ、自民党を含めてアメリカ追従と新自由主義に反対する勢力を結集して新党を立ち上げることに期待しよう。(ただの一票のことで何を云っているんだろう)
私は決心した、だけど今後の展開はほんとうに見えない、後は野となれ山となれだ。
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