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2010年06月13日
なんと産経新聞がいい所を突いた記事を書いている。
あまりにも民主党の勢いがつき過ぎ、菅政権は小沢一郎の選挙戦術の巧妙さに、今さらのように驚いているのだろう。
権力を握って数日したら、マスメディアの世論調査結果に関わらず、鳩山内閣の低支持率でも、50議席位は見えていた事実に愕然としたのが、新執行部の偽らざる気持なのだと思う。
あの20%を切る支持率、参議院選比例投票先で自民党に逆転をされたと言っていたマスメディアの世論調査は何だったのか? 枝野と安住はうろたえているに違いない。
小宮山の教条主義者が、選挙資金は公平にと、能なしにまでバラマク、メリハリのない分配の法則が如何に愚行であるか、枝野の方がチョット待てと言わざるを得なくなる状況なのだと思う。
与党内野党の立場で、日本人が大好きな「潔癖病国民」に煽られ、「クリーン、クリーン」と叫んでいた自分たちの指導で選挙は大丈夫だろうか? 小沢の布石を変更して「政治とカネ」で辞任した小沢憎しだけで戦術入れ替えをすることが、愚かな行動だと言う事が、判って来たようだ。
出来たら手取り足とり教えを請いたいところなのではなかろうか。 その様子をつぶさに観察して、産経新聞の連中は「これって只の小沢隠し?」と疑念を持ったのかもしれない。
筆者は小沢一郎と菅直人の関係は相当拙い関係になっていると思うので、もうそれはない。しかし、自民シンパの産経としては腑に落ちない気持が表面化するのも理解できる。 今回の件が民主党の「小沢隠し」ではないが、反小沢・非小沢を標榜し頭角を現した多くの民主党議員に、小沢の凄さ、実績を目の当たりにしたショックは想像できる。
参議院選挙後、大勝しても、そこそこの結果でも、9月には「大逆風で、此処まで積み上げた小沢の実力」を敵に回しガチンコ勝負するのかと、ビビっているのは事実だろう。彼等が小沢派になることはないだろうが、小沢の政治力に「凄い」と云う感想を持った事は良い事だ。
政権を握って初めて知った多くの事と同様なカルチャーショックが今菅・民主党執行部の連中に見えてきている最中なのだと思う。枝野・安住にこりゃ猛烈に手強いと思わせただけでも、意味は大きいだろう。
しかし、マスメディアの世論調査ってのは、まったくの作りものなのか? もしそうでなければ、聞いた人間がほとんどおバカなのか判らないが、常におバカばかりに、世論調査が当たっていると言う事になる。
つまり、確率的に日本の国民と云うのは政治家の「美しい内容のない言葉が好き」な人種なのかもしれない。芸能人のゴシップと同一レベルで、政治家の評価をする烏合の衆だと言う事になってしまう。実際その通りなのかもしれない。
テレビに出ている人は「イイ人」、だから支持する。言っている事に嘘はない。こんな素直と云うか馬鹿な国民たち相手に選挙をして、政治を司る。なんとも虚しい職業である。
一時「飽食の時代」ってのがあったが、国家が此処まで疲弊しても、国民の懐には親子3代の互恵関係での蓄積がまだ残存しているのだろう。
そろそろ、国民は政治家が綺麗・汚いという基準ではなく、何を国民の為にやったのか、やろうとしているのか、判断基準を替える時が来ている事を痛感する。
金持ちでも、不細工でも、女癖が悪かろうと、政治家として政治をする能力気力の基準を自ら持たないと、自業自得の国家作りに、共犯者として生きているだけになってしまう。
≪ 首相、「7・11」へフルスロットル 熊野古道で再生誓う小沢氏…「脱小沢」は 偽装?
内閣・政党支持率のV字回復を果たした菅直人首相は12日、6月24日公示、7月11日投開票の参院選に向け、選挙モードに突入した。「勢い」を持続させたい民主党新執行部は、公認候補見直しを最小限にとどめ、小沢一郎前幹事長が敷いた選挙戦術を踏襲する方針に切り替えた。一方、小沢氏は和歌山県の世界遺産「熊野古道」で「再生」を誓った。脱小沢路線はどこまで本気なのか。「偽装刷新」の疑念さえ浮かぶ。(政治部小田博士、和歌山支局 渡邉陽子)
「日本の閉塞(へいそく)状況を打開するために頑張りたい。経済、財政、社会保障をともに強くする政策を再スタートした民主党政権にやらせてほしい」
12日朝から口蹄(こうてい)疫対策で宮崎県入りした首相は午後3時すぎに帰京すると、その足でJR新宿駅に向かい、マイクを握った。枝野幸男幹事長も「期待に十分応えることができなかった8カ月を真摯(しんし)に反省し、今度こそしっかりと成果に結びつけていく」と新生民主党を訴えた。
一方、無役となった小沢氏は12 日、和歌山県で地方行脚を再開した。連合和歌山幹部に「政権がこういう形で終わり迷惑をかけた」と謝罪し、自らの幹事長辞任をこう釈明した。 「もう少し早ければと思ったが、鳩山由紀夫前首相と話し合ってああいうタイミングになった。ぎりぎりセーフかな…」 「熊野古道」の霊域の入り口とされる田辺市の滝尻王子では険しい参道を散策し、記者団に現在の心境をこう吐露した。
「熊野は心も身も病んだ人が再生し、よみがえる古くからの信仰の地だ。肉体的にも精神的にも辛抱強く頑張ることでその先の大いなる希望、夢が実現できる。自分も民主党も辛抱強く頑張れば国民の信頼を勝ちとることができる」 「私は常に無私だ。自分を捨てて政治に取り組んでいる。ポジションなんかに何も固執していません」 参院選に勝つためならば表面上は「脱小沢」でも構わない。そんなメッセー ジにも受け取れる。
この言葉を裏付けるように執行部は「刷新」路線をジワジワと転換している。
安住淳選対委員長は12日の民放番組で、小沢氏が進めた改選数2〜3人区への複数擁立について「候補者はフルスピードで走っている。できるだけそのまま頑張ってもらった方がいい」と語り、見直しに慎重な考えを示した。党内で軋轢を生むよりも「勢い」を持続させた方が得策だとの計算が透けてみえる。
だが、国家公務員法改正案、政治主導確立法案など、「政治主導」を掲げた重要法案は軒並み廃案・継続審議となる。子ども手当や高速道路無料化など衆院選マニフェストの目玉政策は次々と修正されている。この論理のほころびをどう取り繕っていくのか。(産経新聞)≫
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