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2010年6月 9日 (水) 05:25
菅政権は対言論人官房機密費供与を透明化せよ
世界経済に再び暗雲が広がり始めている。
政府は2009年3月以降、日本経済が景気回復過程に移行したことを正式に発表したが、皮肉なことにこの発表と同時に、景気再悪化の可能性が浮上し始めている。
今回の震源地は欧州だが、その延長上で経済政策の大きな過ちがグローバルに演じられるリスクが高まっている。
奇しくも日本では菅直人政権が発足したが、財務省主導の財政再建原理主義がまたしても猛威を振るい始めている。
菅直人総理の就任記者会見の問題点の第二が、日本経済再悪化シナリオの浮上である。
ただし、この問題については、稿を改めて論じることとしたい。
第三の問題としてあげたのは、官房機密費に対する取り組みが不透明であることだ。
記者会見で上杉隆氏ではないかと推察されるが、官房機密費がマスメディア記者や言論人に提供されたことについての質問が示された。
菅直人首相の説明はしどろもどろであった。
枝野幸男幹事長は6月7日の幹事長就任あいさつで、「透明性」を繰り返し強調した。
官房機密費こそ透明化するべきである。
過去の事実について公開を妨げる理由はない。
菅内閣が過去の官房機密費の使途を公開しないと言うなら、「透明性」の言葉も口先だけの装飾に過ぎないことになる。
他人を批判し、「透明性」を看板に掲げる限り、その言葉に見合う実績を示す必要がある。
報道機関職員、テレビなどに登場する言論人に対する過去の政府からの利益供与の事実を公表するべきである。
「透明性」を看板に掲げながら、この程度の情報開示もしないなら、以後、一切、「透明性」などの言葉を用いるべきでない。
また、メディア各社、言論人は説明責任を果たすべきである。田原総一朗氏も野中広務元官房長官からの利益供与を受けていなかったことを説明しているが、官房機密費を過去に受け取ったことが皆無なのかどうかを説明するべきである。
小沢一郎民主党前幹事長に対して「説明責任」を強く求めてきたメディアや言論人は、とりわけ自らの説明責任を率先して果たすべきである。
また、佐藤優氏がみんなの党の江田憲司衆議院議員から、江田氏が橋本龍太郎総理の秘書官であった時期に官房機密費を直接受け取ったことを公開しているので、江田憲司氏は官房機密費について知っているすべてを公開するべきである。
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