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2010.06/07 [Mon]
菅新政権の目指すモノが、われわれにとって吉か?凶か?
昨日の16時から、民主党の両院議員総会が開かれ、菅体制下における党役員の布陣が明らかになった。
古くからの反小沢急先鋒、枝野幸男を幹事長職に据えたことに象徴される、徹底的に「小沢色」を消した人事は、小沢一郎という政治家にシンパシーを感じる人々に、少なからぬ動揺を与えているようである。
かくいう筆者も、旧体制の思惑どおりにコトが運び、ついには、小泉流の新自由主義的な構造改革を是とする政権の発足という、最悪の事態に至ったのではないかとの思いに、心穏やかでないのは、確かである。小沢一郎は翼を折られ、手足をもがれてしまったまま、失意のうちに政界を去ることになってしまうのではないか・・。
毎日、読んでいる各政治ブログも、悲観論あり、楽観論あり、いろいろだ。筆者も、これは、小沢・鳩山・菅のトロイカが仕組んだ、参院選大勝を目的とした大芝居だというという楽観論に立ちつつも、残念ながら、今の時点でそう断定する勇気を持ち合わせていない。もう少し、慎重な様子見が必要なのだろうが・・・。
枝野新幹事長の挨拶を聴いていても、足元から這い登ってくるような不安感を、どうしても抑えることができなかった。「小沢一郎」という、政界の表も裏も知り尽くした手練れの政治家ひとりが抜けたとたんに、政権から「重み」というものが消し飛んでしまったような気がして仕方がなかったのだ。印象としての「軽さ」が際立っていた。
しかし、昨夜九時からのNHKニュースと、10時からの報道ステーションに出演した枝野の発言をきいて、「あれ?これは今まで思っていた枝野とは違うな?」と、意外な思いがした。NHKでは前幹事長の行ってきたことを、一切、否定も批判もしなかった。たとえば地方からの陳情を幹事長室が窓口となって受け付けるやり方を「あれはあれで正しい」としたのだ。
そして、「ただ、利権の温床と誤解される面もあるのでより良いものに変えていく」と、あくまでも小沢のやり方を継承・発展させる方向を示したのだ。その口吻には、「自分とは比べ物にならないくらいの長い政治家経験」を持つ小沢に対するリスペクトをさえ感じさせるものがあった。本心がどこにあるのかはともかく、少なくともこれは大人が範として示すべき態度である。
10時からの「報道ステーション」。枝野が出演する場面の、タイトルがひどかった。「枝野幹事長『小沢支配』決別の決意」というのだ。画面右上にそのタイトルクレジットが掲げられたまま、枝野が喋っている映像を途中から観た人は、てっきり枝野が小沢批判を展開していると思うに違いない。たしかにキャスターの古舘は、枝野から小沢批判の言葉を引き出そうと、四苦八苦しているように見えた。
しかし、枝野はNHKのときと同じく、決して小沢を批判も否定もしなかった。これにはテレ朝もアテが外れたのではないだろうか。、党内クーデターのすえに、見事、「悪者小沢」を駆逐し、その後釜に座った「反小沢の急先鋒」による舌鋒するどい「前任者批判」が展開される・・・まことに、これ以上の「劇場」はないと期待したはずである。だが、枝野は乗らなかったのだ。
焦った古舘は、小沢の「政治とカネ」の問題に水を向けた。小沢に政倫審、または参考人招致、証人喚問など、いずれかの方法での、国会での説明の是非について、枝野に問いただしたのだ。枝野はこう答えた。「検察審査会のプロセスを注意深く見ていく。与党の幹事長という立場ならともかく、今は一国会議員だから「防御権」を主張しなければならない。一応自分も弁護士だから」と、「推定無罪」の立場をとったのだ。
これに古舘はうろたえたように、あらぬことを口走った。「そういうが、背後にあるゼネコンの問題も政党助成金のことも説明がなされていないことが問題だ」・・。日頃、賢しらなことをのたまっている古舘だが、いずれも付け焼刃であることが、ここで露呈された。この程度の認識しか持ち合わせていない無知蒙昧の一夜漬け野郎は、早いところ、シャボン玉のように屋根まで飛んで壊れて消えろと言いたくなる。
ともあれ、こんなくだらないプロレス実況あがりのことは置いといて、僕は枝野という男を見くびっていたのかもしれないと思ったのだ。昔から小沢に批判的だったのは確かだとして、それは、アクの強い、やや強引な手法に対する、生理的な嫌悪のようなものなのではないか。民由合併のときに反対したということも、民主党創業以来のメンバーとしてはありうることだろう。
そして、今年1月〜3月、小沢がマスコミと検察の包囲網のなかにあったとき、「幹事長の説明責任」を求める演説していた枝野氏の映像も、前後をカットされたマスコミの編集によるものであった。われわれはそれを見せられ、「枝野は反小沢の急先鋒」だという刷り込みを脳内に受けたのである。こういうマスコミによる「分断攻撃」に、われわれはたやすくひっかかってしまっていたのではないか。
しかし、これらを、まだまだ、確信しているわけではない。筆者は、この枝野幸男という男の一挙手、一投足を、これから注意深く監視していきたいと思っている。菅新政権の目指す方向が、われわれにとって吉であるのか、凶であるのか、いずれにしろ、この男がその鍵を握っているのは、間違いのないことだろうから。
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