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2010-06-05 10:22:20
小沢一郎にとって悪い展開ではない
菅内閣が発足する。
仙谷官房長官とか枝野幹事長という声が飛び交っている。
どうやら菅直人新体制は”小沢離れ”をウリにするようだ。
マスコミも相変わらずである。
「いかに小沢色を払拭するか」
「いかに小沢の影響力を排除できるか」
アホな議員どもまで、小沢がまるで病原菌かバイ菌であるかのような口調でしゃべっている。
マスコミの小沢攻撃は止んではいない。
それだけに、菅が小沢離れを見せれば見せるほどマスコミは新内閣を持ち上げる。
それはそれで悪いことではない。
民主党の支持率が上がれば自民党が沈む。
小沢の狙い通りである。
小沢を辞職させたことで、マスコミと検察の連合軍は勝ったようにみえる。
マスコミは何でもできるという力を見せつけた。
小沢さえやめさせることができるのだ。
しかし、幹事長を退いたことで小沢には怖いものがなくなった。
検察審査会がもう一度「起訴相当」の決定を出しても怖くはなくなってしまった。
特捜部が不起訴を決定している以上、検察による逮捕はなくなっている。
起訴されても党に影響はほとんどない。
あとは裁判でじっくり戦えばいい。
返って検察のデタラメ振りが明らかになっていくばかりである。
これ以上の検察審査会の強気は、検察にとってはありがた迷惑というものだろう。
新内閣の顔ぶれは、鳩山内閣とさほど大きな違いはなさそうである。
しかし、性格は大きく変わってくる。
一言で言えば「攻撃的」になる。
菅直人、仙谷由人、枝野幸男といった連中は、マスコミの攻撃に黙って頭を下げる性格ではない。
しかも揃いも揃って口達者である。
マスコミも下手な攻撃は出来なくなってくるだろう。
小沢攻撃も次第に弱まってくるだろう。
無役の一議員をいくら攻めても大した話題にはならない。
小沢一郎は、静かに党内での存在感を維持するだけでいい。
参院選を無事に乗り切ったら次は官僚との戦いである。
このとき、真に戦いの中心になり、先頭に立てるのは小沢一郎である。
菅・前原・岡田では官僚と戦うことができないということはすでに証明されている。
小沢一郎は来るべき霞ヶ関との戦いに備えて力を維持していかなければならない。
必要なのは「数」である。
それがなければ戦えない。
民主党を、挙げて戦いに押し出すためには、小沢自身の「数」が必要である。
いざ小沢が党を割ったとき、それでも小沢についていくという「数」が必要である。
すくなくとも100以上の数が必要である。
それに自民党その他から50。
風を吹かせて新人当選で50。
合計200以上。
小沢がこれだけの勢力を維持・構築できるという見通しが立てば、民主党に対して十分な牽制になる。
当分の間、小沢の戦いは民主党に対する戦いあるいは駆け引きということになるだろう。
「本番は9月だ」小沢氏が独自候補擁立に意欲 (YOMIURI ONLINE 2010年6月5日)
民主党の小沢幹事長は4日夜、東京都内で開かれた小沢グループの会合で、菅新首相が選出された同日の代表選について「今回は自分が表に立てなくて申し訳なかった。しかし、本番は9月だ」と述べた。
菅氏の任期(鳩山首相の党代表としての残任期間)満了に伴う9月の代表選で、独自候補擁立を目指す考えを示したものだ。
これは、菅直人体制に敵対するというよりは牽制であり、自身のグループの引き締めを狙ったものだろう。
「選挙勝てば先頭に立つ」=9月の代表選に出馬?−小沢氏 (jiji.com 2010/06/04)(http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100605-OYT1T00015.htm?from=main3)
民主党の小沢一郎前幹事長は4日夜、党岩手県連の集会に寄せたビデオレターで、「参院選に勝利して政権を安定化することで、本当の意味の改革が実行できる。そのときに、まさに自分自身が先頭に立って頑張ってまいりたい」と述べた。9月の党代表選に自ら立候補する可能性を示唆したともとれる発言で波紋を広げそうだ。
集会では、衆参両院の本会議で菅直人代表が新首相に指名された直後に、ビデオレターが収録されたと説明された。
これなども菅に対する牽制・新人事に対する牽制であると同時に、民主党に対する牽制であり、さらにはグループ引き締めを狙ったものでもあるだろう。
さすがに動きは素早い。
小沢一郎の戦いは始まっている。
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